USCPA試験 合格体験記｜R.Aさん

R.Aさん
勤務先：監査法人

DATA BANK

USCPA試験にチャレンジしようと思われた理由やきっかけは？

金融関係の会社で働いていた際に会計に触れる機会があり、そこで今後は会計に関する仕事をしたいと思い、USCPAを取得して監査法人で監査業務をしようと考えたことがきっかけでした。

学習開始時の英語力・会計知識は？

会計知識：日商簿記3級

英語知識：高校英語レベル（大学受験以来）

TACをお選びいただいた理由は？

他講座でお世話になっていたこともあり、講義やテキスト、サポート面で信頼できると感じていたため、迷うことなくTACを選びました。

TACの講座でよかったところ（講師、教材、カリキュラムなど）

講義等の質が高いのはもちろん、特にテキスト・問題集の網羅性が高いと思います。試験はTACのテキストと問題集で講師が強調しているところを信じて学習すれば十分合格できると感じました。また、Becker Online演習ソフトをスマホで利用できるので、移動時間等の隙間時間を無駄にすることなく学習できました。

通学・通信どちらで学習されましたか？合格までの学習期間は？

Web通信のみの学習で、FARは6か月、BECは3か月、REGは2か月、AUDは1.5か月です。

合格までの学習法（全般的なこと／科目別）

【全般的なこと】
　全ての科目に共通して、 ①講義を聞く　→　②問題集を解く　→　③テキストを読む　→　（②③の繰り返し）
という学習を行っていました。
USCPA試験は、重要な論点が繰り返し問われる試験ですので、問題集を繰り返すことが重要だと思います。また、テキストを読んでいてもサッパリわからない論点や、答えを読んでもわからない問題もたくさんありましたが、その時は頭を抱えて立ち止まるのではなく、一旦飛ばして突き進むのが大切です。繰り返しているうちに、スッと腑に落ちるタイミングがありますので、それまでは回数をこなすのがよいと思います。
勉強時間に関しては、仕事の繁閑との兼ね合いもありますが、平均して平日1～2時間、土日は4～5時間ほど確保していました。

【科目別】
〇FAR
学習開始時には会計の知識がほとんどなかったため、学習期間は6か月と長くなりました。簿記2級程度の会計知識がある方は、学習期間は2～3か月程度として目標設定するのがよいと思います。
テキストは3～4回読み、問題集は3～4回解きました。ただ、問題集は2回正解した問題はもう見ないと決めていたので、3，4回目は速いスピードで復習できました。
Simulation問題については、試験の2週間前くらいからBecker Online演習ソフトで1日数問（答えを見ながらでも）は触れて形式に慣れておくことが重要だと思います。

〇BEC
原価計算や管理会計に触れたことがなければ3か月程度を目標にするのがよいかなと思います。簿記等で学習済の方は2か月程度で学習できると思います。
学習方法はFARと同様です。WC（記述問題）についてはMC（選択問題）とは違う学習が必要になりますが、必要な知識はMCの学習で培われますので、まずはMCのための勉強が重要です。
WC対策としては、MCに必要な知識のインプットを終えた後、WC対策教材にてよく問われている論点を抑えていきました。ただ、模範解答を暗記したり写経したりという学習は、費用対効果が非常に悪いと思います。WC対策では、最低限の答案テンプレート（書き始め方、締め方）を暗記すれば、あとは基本的な文法で簡潔に回答できる程度に練習しておくのが良いと感じました。
また、WCに出題されそうな論点というのはさほど幅広くないため、試験本番中、MCを解きながら「WCで出題されそうだな」と感じた論点や「WCで使えそうだな」と感じた問題文の表現に関しては、問題文を計算用紙に写しておき、WC答案作成に活用しました。

〇REG
FAR、BECの受験経験を経て、学習方法が定まってきていたので、学習期間は2か月弱と短期間で合格することができました。アメリカの税法には全く触れたことがない方なら2か月程度の学習期間が目標になると思います。FAR、BECと比べ、理解や思考があまり必要とされないので、暗記と形式慣れが重要となる科目だと思います。講義は倍速で1日2本ずつ受講するなど、早期に講義を受講し終えることが重要だと思います。講義受講後はテキストと問題集を繰り返すことになりますが、REGは特に問題集のMC問題を繰り返し、問題傾向（頻出論点）をつかんでしまうことが重要だとも思います。REGは「直前対策まとめ」冊子などを活用して、短期間で詰め込んでしまうことが重要な科目だと感じました。

〇AUD
学習期間は1.5か月と最も短い期間で合格することができました。ボリューム的には最も少ない科目です。学習方法はFAR等と同様、テキストと問題集の回転が重要となりますが、①実務ではどうなっているのか想像しながら学習することと、②常にレポート集を見ながら学習することを意識することで、より効率的な学習が期待できると思います。①について、私は以前所属していた会社において、どのような内部統制が整備・運用されていたのかを頭に浮かべながら学習しておりました。②については、最終的には各種レポートの記載事項は抑えることになりますので、早い段階で頭に入れてしまうことが短期合格につながると思います。

受験手続・受験時のエピソードなど

受験手続については、「ひとつひとつ順番に済ませていこう」という考えで進めていましたが、卒業大学への成績証明書発行依頼や追加単位取得手続き、学歴審査や初回出願等、全体を通して手続きだけで非常に時間がかかります。できる手続きはすぐに行うという気持ちで、少しでも早く受験できるように手続きをすませてしまった方が良かったなと思っています。

勉強したことが仕事に役立っていることは

私は、FARとBECに合格した段階で、監査法人への転職活動を開始しました。はじめは全科目合格後に監査法人への転職しようと学習を開始しましたが、全科目合格してから動き始める必要はないなと思い、どうせなら早い方が良いと考えて転職活動を始めました。しかし、複数のUSCPAの転職エージェントにも相談してみましたところ、どこからも「科目合格で監査法人は厳しい」と門前払いをされてしまいました。
そこで「やっぱり全科目合格までは勉強に専念しようか」とも思いましたが、全科目合格してから動き始めるということが、勉強しているということを理由に転職を先送りしているようにも感じたため、「必ず全科目合格しますので」という強い気持ちを履歴書に記載してBig4監査法人に応募したところ、科目合格ながら採用していただくことができました。
現在は監査法人にて監査業務を行っており、学習した内容がそのまま業務に活きており、本当に取得してよかったと思っております。監査サービスラインに限らず、税務やコンサル、外資系企業の経理等、多方面でUSCPA取得者がご活躍されているというお話もよく伺いますし、私自身、今後はUSCPAの学習で得た知識を基に、さまざまな仕事をしたいと思っております。

これから合格を目指す方へのアドバイス

学習を開始したらまず初めに、合格までのスケジュールを決めてしまうことが何より重要です。不足単位の取得や学歴審査、初回出願など、受験までに乗り越えることが多いUSCPA試験ですが、「いつまでに単位を揃える」「いつ初回出願する」「4科目それぞれいつ受験する」というスケジュールを最初に決めておくべきだと思います。
私自身、FARの学習を始めた頃は、「講義を順番に聞いて講義が終わってある程度仕上がったら単位を取っていこう」というスタンスで学習を開始してしまい、その結果、FARに初回受験にたどり着くまで1年弱かかってしまいました。
これから学習を始められる方は、
〇何単位不足しているか。どの単位を追加で取得するか。
〇受験までどのような手続きが必要になるか。
〇いつ単位認定試験を受けるか。
〇各科目についていつ受験するか。
〇全科目合格後の動き
をまず始めに決めることが大切です。いつでも受験できる試験だからこそ、手続きなどを含め、ゴールを決めてしまうことが短期合格への近道だと思います。
目標とスケジュールを決めたあとは、予備校を変えたり参考書を購入してみたりと寄り道をせずに、TACの講義とテキストを信じて突き進むのみです。TACのテキストできちんと学習すれば必ず合格できます。

USCPAの試験は長期間勉強をしつづけることになりますので、いかにモチベーションを保つかが重要です。周囲の声や誘惑に惑わされることなく、資格をどう活かすのか明確な目的をもって、短期集中という意識をもって学習することが大切だと思います。努力が必ず報われる試験ですので、諦めずに頑張ってください！