外交官(外務省専門職)合格体験記
二度目の挑戦までの道のり
大山 惟安さん
Profile
研修語 | アラビア語 |
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出身校 | 上智大学 法学部(卒業) |
合格年度 | 2024年度 |
選択科目 | 憲法 |
- 外務省専門職の志望理由:日本外交の「一員」を目指して
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海外での在住経験が元々あった為、外国に関する興味・関心は元々高い方でした。その後、大学では国際法のゼミに参加したり、サークル活動として模擬国連にも携わったりする中で、日本の中にとらわれることなく、外国に関わる業務を仕事にしたいと考えるようになりました。
そんな中、岸田前首相が主導したG7広島サミットにて、各国首脳による原爆死没者慰霊碑への献花の実現に大きな感銘を受けました。これにより日本外交はまだまだ多くの可能性を秘めていると考えたうえで、報道などを通じた間接的な形ではなく、その「一員」として主体的に携わりたいと考え、外務省専門職を志すようになりました。
外務省専門職の採用試験については昨年(2023年度)も受験しており、そこでは一次試験を通過したものの、二次試験では不合格という結果に終わってしまっていました。既に大学を卒業しており、フリーターとして過ごしていた背景もあり、父親とも話し合ったうえで、今年をラストチャンスとして二度目の挑戦を決めました。国際的な業務領域に携わりたいという意志は固かったので、父親も説得に応じてくれました。
後日請求した試験結果を踏まえ、「外国語(記述式・会話)」と「人物」の二つの項目が特に課題であると分析し、それらでの改善を軸として今年の試験への対策を進めてきました。
- TAC・Wセミナーのおすすめポイント:二次試験対策への手厚い補助
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「人物」項目の成績を左右する個別面接をめぐっては独力で対策するのにも限界があった為、TAC・Wセミナーのサービス(面接カード指導、模擬面接)にお世話になったほか、他の受講生とのグループ討議の練習にも大いに助けられました。
特に〈面接カードへの指導(内容の添削)~個別模擬面接〉での一連の流れの中で、自分が押し出していきたいアピールポイントをブラッシュアップしたり、面接での受け答えの中で自ら気付いていなかった癖を指摘してもらったりすることで、内容面の精度が向上するにとどまらず、本番での緊張を大きく緩和することもできました。
- 語学試験対策
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時事対策を兼ねる形でNHKが配信している英語ニュースを日常的に聞くようにしていました。分からない語彙に出くわした際には意味を調べてメモ帳に残すようにし、それをまとめたものを試験直前に見返していました。その他は英語が得意な親戚や友人に協力してもらい、面接の練習を繰り返し行っていました。外国語試験に関しては事前の練習がとにかくものを言うので、本番までに喋る量を確保できたのが合格の決め手でした。
- 人物試験対策
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昨年の試験で不合格となった際に父親やTAC・Wセミナーの方に指摘されたことに「自分は社会経験に乏しく、一人の人物として「厚み」に欠けている」点があった為、多様な経験をとにかく積むことを目的に、今年の試験までの少なくない時間を様々なアルバイトやボランティアに費やしました。
私は元々塾講師を続けていたのですが、それ以上にも接客業やイベントのスタッフ、農業の手伝いなどのアルバイトに従事しました。特に大きかったのは今年1月に地震が発生した能登半島へ災害ボランティアとして向かったことです。報道で耳にするだけでなく、自らの目と足をもって新しい体験ができたのは、自らの行動力を高めるだけでなく、今後の人生における視野をも広げてくれました。
- モチベーション維持方法
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既に卒業していた為、日常的に友人と会える環境にはありませんでした。そのため、時間をしっかり区切った上でアニメなどの趣味に興じたり、大学時代の友人とたまに電話したりすることで気分転換を行い、モチベーションを維持していました。頭を使わない時間帯を時々設けることで、息切れせずに最後まで試験対策を進められたと思います。
- 対策を進めていくうえでのアドバイス
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「やる気」には波があるので、一日何時間もの試験対策をずっと続けるのは現実的でないと個人的には考えます。それよりは、一日15分程度の時間であっても“継続的に”試験対策ができたか否かが本番での自信に直結すると思います。
また、外国語に関する検定を直前に取得するのは意外と大変です。早め早めの取得をお勧めしますし、それらに向けた外国語対策がそのまま本番でも活きる場面は多々存在するので無駄にもなりません。
- 最後に
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試験対策を最後まで続けるためのモチベーションを維持するうえでも、個別面接で胸を張って答えられるようにするうえでも、“どうして”外務省専門職を目指すのかの「原点」と「動機」をなによりも大事にしてください。すなわち、日本外交に携わろうと考えるようになった原体験は何であるのか、志すうえでの理由をどれだけ磨き上げられたか、それらを何度も意識し、自問自答してみてほしいです。
私は二次試験対策からしか積極的に関わりませんでしたが、同じゴールを目指して切磋琢磨してくれる存在は貴重です。試験や講義の情報を交換するためだけでなく、自分の気持ちを弛緩させないためにも仲間は大切にしてください。
最後に。やることをちゃんとやる、己の改善点にしっかり向き合う、それらを愚直に続けた人はきっと報われます。皆さんの健闘をお祈りしております。
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