外交官(外務省専門職)合格体験記

可能性を信じる限り、それは手の届くところにある

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岩倉 如月さん

Profile

研修語 ペルシャ語
出身校 大阪大学 外国語学部(在学中合格)
合格年度 2024年度
選択科目 経済学
外務省専門職の志望理由:日本と中東諸国との架け橋に

中学生の時から英語を学ぶことが好きで、将来は語学を扱う国際的な仕事に携わりたいと漠然と考えていました。高校生の時にオーストラリアに2週間ホームステイした時、普段あまり意識することのなかった日本人としての自覚が芽生え、生まれ育った国のために働きたいという愛国心が強まりました。そうした思いがあったものの、実際にその夢を外務省専門職という具体的な職業と結びつけたのは、大学2年次のイラン留学が大きなきっかけです。イランは親日国として知られていますが、実際に現地で感じたのは他の東アジア諸国と同一視され日本への関心が薄れている現実でした。この現状を目の当たりにしたことで、歴史的友好関係がありながらも他の諸国と一括りにされるほど日本の影響力が弱まっていることに歯痒さを感じ、特に若者の間でその傾向が強いことから将来的に日本の国際的存在感が低下するのではないかと懸念しました。同時に、現地で日本の文化や価値観を積極的に発信することで、イランの若者たちが日本へ興味を持ち理解を深めてくれる場面に何度も遭遇し、人と人とのつながりが国家間の信頼関係の基盤となることを強く感じました。また、制裁により経済的な制約を受けるイラン市民の姿を見たことにも大きな衝撃を受け、外交が市民生活に与える影響力の大きさを改めて考えさせられました。こうした背景から、日本に与える経済的影響力が大きい中東諸国との関係強化にあたり、語学を梃子に日本の経済的発展と国際的な存在感の向上に貢献できる外務省専門職員を志望するに至りました。

TAC・Wセミナーを選んだ理由:圧倒的な合格実績

外務省専門職を受けると決めてから真っ先に予備校探しを始めました。独学で学習するより予備校の授業配信をペースメーカーにして学習を進める方が自分に合っていたからです。TAC・Wセミナーの資料を請求しまず初めに見たのは表紙に書かれている圧倒的な合格実績でした。TAC・Wセミナーに通っていないと合格は厳しいのではないかと思わせるほど全体合格者のうちの数字の大部分を独占しており、この時点で他の予備校を見てから決めようという気持ちはほとんどなくなり、TAC・Wセミナーへの入会に気持ちが傾きました。その他にも充実したカリキュラム、担任講師制度や合格者アドバイザーのオンラインカウンセリング、模擬面接や外交官を目指す人のコミュニティと呼ばれる合格者による情報共有ブログなど、合格への道筋がしっかり整えられた環境に大変魅力を感じ、最終的に全て目を通して「やっぱりここしかない」と迷わずTAC・Wセミナーへの入会を決意しました。

モチベーション維持方法:目標から逆算

学習範囲が膨大なので、計画を立てて自分の学習ペースを保つことを心がけていました。1ヶ月ごとの目標を定め、その月の目標を達成できるように今度は1週間ごと、今日すべき勉強内容まで逆算して落とし込みます。もちろん計画がずれたりと予定通りに進まない時は多々ありますが、暗中模索に学習を進めるより、ある程度指針を持っておくと「来週は経済学の強化週間だから今週は国際法を多めに勉強しよう」と自然と計画的に行動できるようになりました。休憩の予定もスケジュールと見比べて入れるので、週末に帳尻合わせができる見通しが立てられたら、余計な罪悪感を抱きながら中途半端に遊んでしまうという事態に陥らなくて済みます。自分のペースで学習状況をコントロールできるようになれば、下手に周りの受験生の状況と比べて落ち込む心配もなく、精神衛生上もオススメです。また、外務省専門職試験は長期戦なので、息つく暇も無く勉強を続けると途中でガタがきます。行き詰まって塞ぎ込みそうな時はあえて一日中勉強しない日を設けたり、人と話したり好き音楽を聴いたりなど、肩の力を抜いて息抜きをする時間を大切にしていました。

最後に:逃げる方が苦しい

外交官なんて自分には無縁だと遠ざけようとしていませんか?外交官という職業に魅力を感じていながら、自分にはそれに見合う能力がないからと諦めようとしている人には、一度立ち止まってこの文章を読んでほしいです。かくいう私も中学生の時から「外交官かっこいいなあ」と憧れを抱いていました。当時は自分にとって雲の上の存在であり、「人間離れしたとても優秀な人が携わる仕事なのだから、自分には関係ない」と目指す道を遠ざける理由ばかり探しては納得したつもりでいました。ですが、そんな私も留学を経て外交官を目指し始め、今では内定者としてこうして合格体験記を書かせていただいています。
外務省専門職を目指す道中で、嬉しいとか辛いという表現では消化できない経験をして、仲間と呼べる仲間に出会えていつ何時も思うことは、目指した者にしか道は開けないということです。スイスの作家ヘルマン・カール・ヘッセの名言にこんな言葉があります。「君がどんなに遠い夢を見ても、君自身が可能性を信じる限り、それは手の届くところにある。」外交官じゃなくても興味があってやりがいを感じられる仕事はたくさんあったかもしれません。ですが、イランで感じた「日本の影響力が薄れ、重要視されなくなる将来を防ぎたい」「日本の魅力をもっと海外にアピールしたい」「責任感を持って日本代表として海外との架け橋として活動したい」という気持ちに目を逸らしたままこのまま何もしないで生きていいのか、現在の問題意識を抱えたままの不満を取るか、それとも茨の道を突き進む将来への不安を取るか。決断する時は正直怖かったですが、選んだ道を正解にするという気持ちで最後まで諦めなかった結果合格までたどり着くことができました。迷っているという人は外交官への思いを捨てきれない人だと思います。何事も成功するまでは不可能に思えるものです。どんな言い訳で取り繕っても、本当はどうしたいのか自分の中に答えがあります。あなたの可能性を信じて、自分の夢を掴み取ってください!

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