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公認会計士試験に挑戦する「大学生」のための完全ガイド

会計士 公認会計士試験に挑戦する大学生のための完全ガイド

公認会計士は、高度な専門知識とスキルを持つ、社会的に非常に重要な職業です。大学生のうちにこの資格を取得することは、将来のキャリアにおいて大きなアドバンテージとなります。しかし、大学生活との両立は決して簡単ではありません。この記事では、大学生が公認会計士試験に挑戦する際のポイントや注意点について解説します。

大学生が公認会計士を目指すメリット

会計士 大学生が公認会計士を目指すメリット

幅広いキャリアパス

公認会計士の資格を持つことで、選べるキャリアパスが非常に広がります。監査法人だけでなく、税理士法人やコンサルティングファーム、金融機関、さらには一般企業の財務部門や経営企画部門など、幅広い分野での活躍が期待できます。公認会計士としての専門知識を武器に、多くの業界で重要な役割を担うことができるのが、この資格の大きな強みです。

就職活動での有利さ

公認会計士の資格を持っていることで、就職活動が大きく有利になります。特に、監査法人や大手企業、金融機関などでの採用が期待でき、将来の安定性を確保できます。また、資格を持っていることで、他の就職活動者との差別化が図れ、内定獲得の確率が高まるでしょう。

在学中合格の可能性が高まる

大学在学中に公認会計士の資格を取得することができれば、卒業と同時に即戦力として働くことが可能です。他の新卒者に比べて一歩先んじたキャリアスタートを切ることができ、早期にキャリアを積むことができます。また、若いうちから専門性の高いスキルを身につけることで、将来のキャリアの選択肢がさらに広がります。

受験生に占める大学生の割合

会計士 受験生に占める大学生の割合

公認会計士試験の受験者および合格者の中で、大学在学中の学生が占める割合は、ここ数年で増加傾向にあります。以下は、2019年から2023年までの大学在学中(短大含む)の受験者数と合格者数、その割合を示したデータです。

大学生の受験者と合格者の割合

2019年:受験者 3,613人(28.8%)/ 合格者 530人(39.6%)
2020年:受験者 4,183人(31.6%)/ 合格者 555人(41.6%)
2021年:受験者 4,415人(31.1%)/ 合格者 604人(44.4%)
2022年:受験者 6,559人(34.9%)/ 合格者 642人(44.1%)
2023年:受験者 6,740人(33.2%)/ 合格者 652人(42.2%)

※ 受験者は願書提出者数、合格者は論文式試験合格者数を指します(公認会計士・監査審査会資料より抜粋)
※( )内は受験者全体に占める大学生の割合

これらのデータから、大学生が公認会計士試験において重要な位置を占めていることが明確にわかります。特に、近年では受験者全体に占める大学生の割合が徐々に増加しており、合格者に占める割合は40%を超えています。

さらに注目すべき点は、大学生が占める「受験者の割合」よりも「合格者の割合」が一貫して高いことです。これは、受験生全体において、大学生が他の受験生よりも高い合格率を誇っていることを示しています。

この傾向は、時間にゆとりのある大学生が受験勉強において有利である点を表しています。大学在学中の時間に余裕がある時期に、将来に備えて強力な資格を取得したいと考える層が増えていることが、こうした傾向を後押ししていると考えられます。


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公認会計士試験の挑戦と大学生活の両立

会計士 公認会計士試験の挑戦と大学生活の両立

時間管理と学習計画

大学生活は授業やサークル活動、アルバイトなどで忙しいですが、これらと試験勉強を両立させるためには、効果的な時間管理が鍵となります。まず、自分の1日のスケジュールを見直し、どの時間帯に最も集中できるか、学習時間を確保できるかを把握することが重要です。試験勉強には、毎日の積み重ねが不可欠なので、例えば朝の1時間を勉強時間に充てるなど、習慣化できるように計画を立てましょう

大学1年から目指す場合

大学1年から公認会計士を目指す場合、最も時間的な余裕があります。予備校の2年コースで受験する場合、大学3年での論文式試験合格を狙うことができます。一般的には、合格した年度に就職活動を行い、監査法人の内定を獲得できます。そのため、大学3年時点で就職先が確定するため、大学4年の1年間は、自由に大学生活を楽しんだり、監査法人で学生非常勤として働き始めたりできます。

また、仮に会計士受験を断念する場合でも、一般の就職活動に切り替えることでリスクヘッジを図ることができる点もメリットです。

大学2年から目指す場合

大学2年から公認会計士を目指す場合も、2年コースで受験することで、大学4年での論文式試験合格が狙えます。これにより、大学在学中に内定を確定させることができる点が強みです。ただし、この時期に始める場合、一般の就職活動と並行して学習するべきかどうかの判断が必要になってきます。就職活動と会計士受験の両立を目指すか、受験に集中するか、早い段階で方向性を決めることが重要です。

大学3・4年から目指す場合

大学3・4年から公認会計士を目指す場合、2年コースで受験する場合は、大学卒業後の合格を目指すことになります。ただし、大学3年の場合は1年間などの短期合格コースで受講することで、大学在学中の短期合格を狙うことも可能です。いずれにせよ、一般的な就職活動を選ぶのではなく、会計士受験を優先して目指すことになります。

監査法人の採用と公認会計士合格

最後に強調しておきたい点は、監査法人の採用は公認会計士合格者を対象としているため、必ずしも在学中に合格する必要はないということです。大学卒業後であっても、20代で合格すれば多くの人が監査法人に就職できています。したがって、自分に合ったペースで試験に挑戦し、1回の試験でしっかりと合格を目指すことが最も重要です。

大学生におすすめのキャリアパス

会計士 大学生におすすめのキャリアパス

監査法人でのキャリア

公認会計士試験の合格者の約9割が最初に選ぶのが、監査法人への就職です。監査法人では、主に企業の財務諸表の監査を担当しますが、コンサルティングや内部統制の評価、M&A(企業の合併・買収)支援など、多岐にわたる業務を経験することができます。特に大手の監査法人では、豊富なリソースと高度な専門性を持つチームの一員として働くことができ、自己成長の機会が多くあります。

また、監査法人内でキャリアアップを重ね、共同経営者(パートナー)を目指すことも可能です。パートナーとなれば、年収2,000万円以上を狙うことができるため、非常に魅力的なキャリアパスです。

監査法人に数年〜十数年勤務した後、セカンドキャリアとして、下記のようなキャリアを展開することもできます。

事業会社や金融機関でのキャリア

公認会計士の資格を活かし、事業会社や金融機関で働くキャリアパスもあります。事業会社では、財務・経理部門で企業の財務戦略や予算管理に関与することができ、経営の中枢に近いポジションで活躍する機会があります。

金融機関では、リスク管理や内部監査、さらには投資銀行業務などでの活躍が期待されます。これらの分野では、公認会計士としての知識や経験が大いに役立ちます。

コンサルティング会社でのキャリア

監査法人での経験を活かし、コンサルティング会社で活躍する道もあります。コンサルティング会社では、企業の経営戦略や業務改善、M&A支援など、多岐にわたる業務を手掛けることができ、会計・経営のプロフェッショナルとしてのキャリアを築けます。特に、監査法人で培った知識と経験は、クライアントに対する提案や助言の質を高める大きな強みとなります。

独立開業

公認会計士としての経験を積んだ後、独立開業を目指すことも一つの選択肢です。独立開業することで、自らの事務所を持ち、税務相談や経営コンサルティングなど幅広い業務を手掛けることが可能です。特に、税務分野や財務アドバイザリー業務に特化することで、クライアントの信頼を得て成功するケースが多く見られます。

国際的なキャリア

グローバルに活躍する企業でのキャリアを目指す大学生には、国際的な会計基準に基づく業務や、海外の監査法人でのキャリアも選択肢となります。特に、IFRS(国際財務報告基準)を適用する企業や、海外に拠点を持つ企業では、公認会計士の資格を持つ人材が重宝されます。海外での経験を積むことで、よりグローバルな視野と知見を持つ専門家として成長することができます。

大学生から公認会計士を目指す際の注意点

会計士 大学生から公認会計士を目指す際の注意点

学費と経済的負担

公認会計士の資格取得には、予備校の学費や教材費など、多額の費用がかかります。大学生にとっては、この費用負担が大きな壁となることもあります。分割払いや教育ローンの活用を検討することで、一時的な経済的負担を平準化することができます。また、大学生協を通じて申し込むことで割引を適用できる場合もありますので、そうした予備校の割引制度やキャンペーンを積極的に利用するのも一つの方法です。

大学生活とのバランス

公認会計士試験は、長期間にわたる学習が必要なため、大学生活とのバランスを保つことが重要です。試験勉強に集中しすぎると、大学生活の他の側面が疎かになる可能性があります。逆に、大学生活を楽しみすぎると、試験勉強が進まないリスクもあります。大学生活を充実させながら、効率的に試験勉強を進めるためには、時間管理や優先順位の設定が欠かせません

卒業単位の計画的な取得

公認会計士試験の勉強に集中するあまり、大学の卒業単位を疎かにしてしまうと、単位を落として留年するリスクが生じます。これを避けるためには、卒業単位の計画的な取得が重要です。また、会計学や経営学など、公認会計士試験と相乗効果のある科目を履修することで、試験勉強と大学の授業をうまく結びつけ、効率的に学習を進めることができます。計画的に履修科目を選び、大学卒業と試験合格を同時に目指すことが求められます。

まとめ

会計士 まとめ

公認会計士は、高度な専門知識とスキルを持つ、社会的に非常に重要な職業です。大学生のうちにこの資格を取得することは、将来のキャリアにおいて大きなアドバンテージとなります。実際、大学生の合格率は全受験生の中でも高く、この有利な学習環境を活用すれば、合格の可能性はさらに高まります。

合格後は監査法人をはじめとする多様なキャリアパスが広がっています。将来的には、事業会社やコンサルティング会社での活躍、独立開業、さらには国際的な舞台でも活躍の場があります。今現在、将来の職業選択が決まっていない人でも、会計士資格を取得することで選択肢を広げることができます

大学生活と試験勉強の両立は難しい側面もありますが、努力を続ければ、その先には多くのチャンスが待っています。自分に合ったペースでしっかりと準備を進め、未来のキャリアを切り開いてください。

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