迷っている時間がもったいない! 公認会計士「専門学校選び」のポイント。独学は可能か?
「公認会計士を目指すと決めたけれど、どの予備校に通えば良いんだろう」「公認会計士のスクールを選ぶ際のポイントとかあるのかな?」「独学で公認会計士試験を目指せるの?」そんな悩みはありませんか?ここでは、公認会計士の専門学校を選ぶ際のポイントや、独学で公認会計士試験合格を目指す際の注意点について、ご紹介していきます。
【1】公認会計士の専門学校を選ぶ際の4つのポイント
ここでは、公認会計士の専門学校を選ぶポイントを、4つの観点から解説します。実際に専門学校で学習した方の声を交えてご紹介していきますが、全ての方にあてはまるわけではありません。あくまでも予備校選びの参考にされてください。
講師が公認会計士試験に合格しているか
公認会計士試験の勉強を教える先生って、やっぱり皆試験に合格した人なんですか?
専門学校によっては、公認会計士試験合格者でない講師もいるようね。ただ、合格者だとこんなメリットがあるわよ。
自分の合格体験から得たアドバイスだと、信頼度が増しますね!
実務の話と絡めて教えてくれるのは嬉しいです!
学習量が多い公認会計士試験では、いかに効率的に学習を定着させるかが重要ですからね。
ポイント解説
たとえ公認会計士試験の学習内容を知っていたとしても、どういった点で苦労をして、どういった学習法で合格に至ったかは、試験合格者でないと語れません。
また膨大な学習の先にある、実務とのつながりが分かると、イメージも沸きやすく、インプットも定着しやすくなります。
長期間にわたる学習だからこそ、単なる知識の提供ではなく、公認会計士試験合格の経験が、合格へ導く要素として重要になるのです。
大学生合格者の声
合格者講師ならではのメリット!
講師が学習経験者なので、実際の予備校の使い方などについて実体験を交えたお話を伺えて大変参考になりました。特に科目間のバランスや答練との向き合い方など、細かな部分まで成功体験を直接知ることができたことは大きかったです。
専門学校の立地条件
私は自宅では勉強できないタイプだから、専門学校に通って勉強したいな。
その場合は、利便性も視野に入れて専門学校を選ばなきゃね。
もちろん、自宅に一番近い専門学校に通うつもりです!
それも大事だけど、大学や実家近くにもあるかは、チェックした方が良いわね。
そっか!自宅以外にも、よく行く場所はおさえた方が良いですね。
ポイント解説
通学時間を短くできれば、その分学習時間を捻出することができます。
主に通う校舎以外にも、大学の講義の合間や帰省時にも利用できる場所があるかどうかは必ずチェックしておきましょう。雨の日も、駅から濡れずに通えるかどうかも、長く通う上では重要な要素になってきます。
また、通う予定だった校舎の先生と相性が合わない場合にも、変更できる先が複数あると安心です。公認会計士試験の受験科目は多いので、科目ごとに自分にあった講師をみつけてくださいね。
社会人合格者の声
社会人は特に立地条件が重要!
私は社会人であり、働きながら学習しようと思っていたので、校舎への通いやすさも考慮する必要がありました。その点、幸い自宅の近くに校舎があったので、このような立地条件も予備校を選ぶ決め手となりました。
学習環境が自分にあっているか
他に専門学校を選ぶ上で重要な要素ってありますか?
学習環境はしっかり見ておくべきね!
校舎の雰囲気とかですか?
うん、それも大事!トイレが汚かったり、対応してくれるスタッフさんが嫌な感じだったら、通いたくなくなるものね。
他にも、講師への質問体制や、自宅で学習する場合のフォロー体制は調べておいてね!
ポイント解説
公認会計士試験の学習は、最低でも1~2年かかります。最初は校舎に通って学習しようと考えている方も、通えなくなることもあるでしょう。逆に、最初から自宅で学習しようと考えている方も、講師への質問や学習相談などが自宅からできる環境が整っているか、しっかり確認する必要があります。
制度としては用意されていても、実際にはあまり稼働していない、ということもあり得ますので、各専門学校の合格体験記などで、受講者の声をチェックできると良いですね。
TACの合格体験記は下記よりご覧いただけます。
TACと他スクールの比較
TACと他スクールの違いは、どんなところがあるの?
次のページに、一覧でまとめてあるから、興味があったら読んでみてね!
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【2】公認会計士試験に独学で挑む場合の注意点
ここまで、公認会計士試験の専門学校の選び方についてお伝えしてきましたが、中には独学で学習できないのか、と悩まれる方もいると思います。ここでは、独学で公認会計士試験の合格を目指す場合に注意すべきポイントについてお話しします。
公認会計士の難しさは “試験科目” と “学習量” の多さにある
公認会計士試験って、やっぱり難しいから、独学じゃムリですよね…?
社会人さん
んー…“難しい”にも種類があるのですけれど、公認会計士試験の難しさは、その内容よりも、“試験科目” と “学習量” の多さにあるんです。
まずは、これだけの科目の学習をしなければならないんです。だいたい2年間での合格を目指すんだけど、約3,500時間が必要だと言われています。
えっと…1日だとどれくらいですか?
TACの合格者平均でいうと、これくらいですね。
え、こんなに勉強するの⁈
もちろん、講義時間を含めて、ですけどね。
ポイント解説
公認会計士試験は、医師や弁護士と並ぶ三大国家資格と呼ばれています。受験資格は必要なく、どなたでも受験することができます。
しかし、2024年度の短答式試験では16.2%という合格率(属人ベース合格率)が示すように、難関資格であることに違いありません。
ただし、この難易度をあげている主な要因は、『圧倒的な学習量の多さ』なのです。
独学で学習される場合は、いかに効率的に学習していくかがポイントになります。
試験委員も出題傾向も変わる
じゃぁ、独学でもたくさん勉強すれば良いんじゃないんですか?
半分正解で、半分間違いですね。
公認会計士試験では、本試験問題を作問する「試験委員」が定期的に変わり、それに応じて出題傾向も変わることがあるんです。
え、でも、それはみんな同じなんじゃ…
えぇ。でも、公認会計士試験の受験指導校であれば、新たに選出された試験委員の出版書籍や論文を分析して、試験問題の傾向対策を練っているはずですよ。
じゃぁ、独学だと自分でそれをやらなきゃってことですね。。
ポイント解説
公認会計士試験では、試験委員が毎年選出され、公表されています。試験委員に選出される方は会計のプロばかりですが、専門とする分野が各々に異なります。
そのため各専門学校では、試験委員が発表されると、すぐに試験委員の分析を開始します。それによって、膨大な試験範囲から、本試験に出題されやすい箇所を集中的に学習できるよう、対策を行っていくのです。
独学で合格を目指す場合は、新試験委員の書籍を読むなどして、独自に分析する必要があります。
市販書籍では法律や会計基準の改正へ対応できない
でも、そんなヤマ当てみたいなことせずに、全部満遍なく勉強すれば解決ですよね?
ただもう一つ、独学者に厳しいのが「法改正」と「会計基準の改正」です。
え、法改正なんて会計士に関係あるんですか?
公認会計士試験の必須科目である「企業法」や「租税法」は、法改正が頻繁に行われるし、その改正部分が出題されることもあります!
会計基準の改正も同様で、さらに改正内容がいつの試験から適用されるかといった情報も、しっかりと把握しておく必要がありますよ。
そ、それは…自分で調べながら勉強するのって大変そうですね…
ポイント解説
市販書籍では、出版時期が決められていたり、在庫の関係で情報の更新がされていないことが多々あります。そのため、法律分野を勉強するときに、毎回インターネットなどで調べる必要がでてくるので、非常に時間がかかります。
せっかく勉強しても、古い法律知識のままだと、本試験で正答することができず、合格を逃してしまうかもしれません。
試験範囲の広い公認会計士試験において、どれだけ時間を有効に使えるかは、非常に重要な事なんです。
独学で公認会計士を目指すなら簿記から始めてみるのもおすすめ
ここまでの情報を整理すると、やっぱり独学で公認会計士試験に合格するのはムリなんでしょうか…。
専門学校に通うとなると、費用も高いし悩みどころですよね。
そんな方は、まずは簿記から始めてみても良いと思いますよ。
え、簿記の勉強と公認会計士の勉強ってリンクするんですか?
もちろん、全てではないですが、公認会計士の試験科目の中でも、財務会計論や管理会計論は簿記の知識がベースになっています。
実際に、簿記の学習をしてから公認会計士を目指す方も半数くらいいるんですよ?
日商簿記1級まで取得すれば、大きなアドバンテージになりますよ☆
そっか…まずは簿記を得意にしてから、独学かスクールに通うか悩んでも良いかもですね。
ポイント解説
日商簿記検定と公認会計士試験では、一部をのぞき、学習内容が共通しています。公認会計士試験でも、簿記の学習は全体に占める割合が多く、とても重要な科目です。
もし、独学で公認会計士を目指そうか迷われている方は、まずは簿記3級→2級→1級と独学で進めてみて、実力を計ってみてはいかがでしょうか。
社会人の方は特に、学習時間を確保できるかどうかがポイントです。簿記の学習を通して学習ペースをつかんでから、本格的に公認会計士の学習を始められても良いと思います。
【3】まとめ ~公認会計士試験合格には専門学校が近道~
専門学校に通うメリットや、スクールを選ぶ際のポイントがよく分かりました!
公認会計士試験は、学習期間が最低でも1~2年はかかるから、学習環境についてもしっかり調べないとね。
専門学校はどうしてもお金がかかるから、独学で目指せるならとも思ったけど…法律や会計基準の改正に加えて、試験委員の対策まで必要だなんて、知りませんでした。
専門学校を選ぶ際には、そのあたりの対応も見ておきたいわね。
独学で目指す場合は、自分で対策を練らないといけないから、常にアンテナをはっておかないとね。
僕は仕事をしながら公認会計士を目指せるかわからないから、簿記の勉強から始めてみて、その後で専門学校に通うか独学で進めるかを考えようと思います。
何事も挑戦してみるって大事ですよね!!
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
公認会計士の専門学校の選び方について、ご参考になりましたでしょうか?
「もっと詳しく会計士について知りたい」、「試験合格者の学習体験談について知りたい」という方は下記もご参考になさってください。
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