公認会計士試験
チャレンジしやすい試験制度!
現行の公認会計士試験制度は、学校や仕事との両立がしやすく、チャレンジしやすい試験です。
ここでは、試験制度の概要と、押さえておきたいポイントを紹介します。
試験概要
資格区分 | 国家資格 |
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受験資格 | 受験資格の制限なし |
免除規定 | 免除対象者一覧(【短答科目免除】・【論文科目免除】)をご覧ください。 |
試験地 | 北海道・宮城県・東京都・石川県・愛知県・大阪府・広島県・香川県・福岡県・熊本県・沖縄県 |
受験料 | 19,500円 |
問い合わせ先 | 公認会計士・監査審査会 |
短答式試験の概要
短答式試験のあり方・役割
公認会計士になろうとする者に必要な専門的知識について、基本的な問題を幅広く出題することにより、論文式試験を受験するために必要な知識を体系的に理解しているか否かを客観的に判定する試験です。
試験日(合格発表) | 第Ⅰ回:12月上旬(1月下旬) 第Ⅱ回:5月下旬(6月中旬) |
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受験願書配付期間 | 第Ⅰ回:8月上旬~9月中旬 第Ⅱ回:1月中旬~2月下旬 |
試験形式 | マークシート方式による択一式試験 |
試験科目 | 財務会計論・管理会計論・監査論・企業法 |
試験時間 [配点] 試験科目 |
09:30~10:30 [100点] : 企業法 11:30~12:30 [100点] : 管理会計論 14:00~15:00 [100点] : 監査論 16:00~18:00 [200点] : 財務会計論 |
実施概要 | ・1科目ごとではなく、4科目の総点数で合否判定 ・合格基準は総点数の70%を基準として公認会計士・監査審査会が相当と認めた得点比率 (但し、1 科目につき、その満点の40% を満たさず、かつ原則として答案提出者の下位から遡って33% の人数に当たる者と同一の得点比率に満たない者は、不合格となる場合があります) ・免除科目がある場合の合否判定は「免除科目を除いた他の科目の合計得点の比率」により判定 ・短答式試験合格者は以後2年間、申請により短答式試験が免除となります |
短答式試験の試験免除
下記の対象者は短答式試験の一部科目を免除することができます。なお、TACでは科目免除者向けの割引コースをご用意しております。
免除対象者(主なもの) | 免除科目 |
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税理士となる資格を有する者 | 財務会計論 |
税理士試験の簿記論及び財務諸表論の合格者及び免除者 | 財務会計論 |
大会社・国・地方公共団体等で会計または監査に関する事務または業務等に従事した期間が通算で7年以上になる者 | 財務会計論 |
会計専門職大学院において、 ①簿記、財務諸表その他の財務会計に属する科目に関する研究 ②原価計算その他の管理会計に属する科目に関する研究 ③監査論その他の監査に属する科目に関する研究 により、上記①に規定する科目を10単位以上、②及び③に規定する科目をそれぞれ6単位以上履修し、かつ上記①から③の各号に規定する科目を合計で28単位以上履修した上で修士(専門職)の学位を授与された者 |
財務会計論 管理会計論 監査論 |
司法試験合格者 | 短答式試験免除 |
論文式試験の概要
論文式試験のあり方・役割
公認会計士になろうとする者に必要な専門的知識を体系的に理解していることを前提として、特に、受験者が思考力、判断力、応用能力、論述力等を有するかどうかに評価の重点を置くことにより、公認会計士になろうとする者に必要な学識及び応用能力を公認会計士試験として最終的に判定する試験です。
試験日(合格発表) | 8月中旬の3日間(11月中旬) |
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受験願書配付期間 | 1月中旬~2月下旬 (注)短答式試験全科目免除者及び旧第2次試験合格者等の短答式試験みなし合格者は、第Ⅱ回短答式試験用の受験願書での出願となります。 |
試験形式 | 科目別の筆記試験 |
試験科目 |
必須科目:会計学(財務会計論・管理会計論)・監査論・企業法・租税法 |
試験時間 [配点] 試験科目 |
<1日目> 10:30~12:30 [100点] : 監査論 14:30~16:30 [100点] : 租税法 <2日目> 10:30~12:30 [100点] : 会計学(午前) 14:30~17:30 [200点] : 会計学(午後) <3日目> 10:30~12:30 [100点] : 企業法 14:30~16:30 [100点] : 選択科目 |
実施概要 | ・1科目ごとではなく、5科目で合否判定 ・合格基準は52%の得点比率を基準として公認会計士・監査審査会が相当と認めた得点比率 (但し、1科目でも得点比率が40%に満たない科目がある場合には、不合格となることがあります) ・免除科目がある場合の合否判定は、「免除科目を除いた他の科目の合計得点の比率」により判定 ・不合格者の中で一部の科目で相当の成績を得たと認められる者は、以後2年間申請により論文式試験の当該科目が免除となります |
論文式試験の試験免除
下記の対象者は論文式試験の一部科目を免除することができます。なお、TACでは科目免除者向けの割引コースをご用意しております。
免除対象者(主なもの) | 免除科目 |
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税理士となる資格を有する者 | 租税法 |
不動産鑑定士試験合格者 | 経済学または民法 |
司法試験合格者 | 企業法及び民法 |
試験科目
公認会計士試験では必須科目と選択科目、あわせて9科目があります。ここではそれぞれの科目の概要と、TACが考える各科目のワンポイントアドバイスをあげています。学習の際の参考としてください。
なお論文式試験では、選択科目(経営学・経済学・民法・統計学)から1科目を選んで受験します。
財務会計論【会計学:午後】
計算[簿記]
簿記とは、企業の日々の経営活動を記録・計算し、株主・取引先・銀行等の利害関係者にその財政状態や経営成績を決算書類を用いて報告するための手続きのことです。それら記録するためのルールや仕組みについて学びます。
ワンポイントアドバイス
- 解答できたか否かだけでなく、現在処理していることが簿記一巡の中でどのような意味があるのかを意識することが重要です。
理論[財務諸表論]
計算(簿記)で学習する会計処理は、「企業会計原則」等の会計基準に基づいて行われます。理論(財務諸表論)では、会計基準の内容及び理論的背景、さらには理論的な対立等の会計理論について学びます。
ワンポイントアドバイス
- 学習した内容を記憶する作業を継続的に行いましょう。計算問題を復習した後に、同じ範囲の理論について復習をすることも効果的です。
管理会計論【会計学:午前】
企業経営においては、経営者が将来の企業のあり方を計画したり、その成果が期待通りに進んでいるかを管理するための情報も必要です。管理会計論では、このような情報の収集・分析・報告を行うための、原価計算を中心とした会計システムについて学習します。
ワンポイントアドバイス
- まずは計算方法をマスターし、それから関係する理論を押さえるようにしましょう。試験委員特有の論点の学習は、今までに学習した内容との関連を意識しながら行うのが効果的です。
監査論
そもそも公認会計士という資格は、大企業が公表する決算書に「お墨付き」を与える業務である「財務諸表監査」を担うのにふさわしい者に与えられる資格として誕生しています。監査論では、公認会計士が備えるべき価値観を含め、財務諸表監査にまつわる様々なルールの内容や背景について学びます。
ワンポイントアドバイス
- 入門・基礎期は専門用語や言い回しに促われず、ルールの一つ一つについて、その意味やなぜ必要なのかを噛み砕いて理解することに力を入れましょう。
企業法
「企業法」という科目の中心は会社法です。会社法は、企業の組織・運営・活動等、企業を巡る様々な関係を規律する法律です。この中で特に重要なのは株式会社に関する規定で、主に株式会社の設立・運営から消滅に至るまでの諸規定を学習します。また、商法と金融商品取引法等も出題範囲に含まれます。
ワンポイントアドバイス
- まずは、法律特有の言い回しに慣れましょう。学習初期に、条文や立法趣旨・要件・効果等の骨組みを押さえることが大事です。特に条文には力を入れましょう。
租税法
租税法では、監査証明業務を行うために必要な法人税法の計算・基礎理論を中心に、所得税法、消費税法等の構造的理解が問われることが明記されており、基礎的な計算問題も出題されます。
ワンポイントアドバイス
- 幅広い分野からの基礎的概念の出題とされていますが、会計との関連性が深い分野も多く見られますので、会計を攻略することが、租税法攻略につながると言えるでしょう。
経営学(選択科目)
企業及び企業経営のあり方を研究する学問で、経営戦略論、モチベーション理論、リーダーシップ論、コーポレート・ガバナンス論、ファイナンス理論等、幅広いテーマを研究対象とします。時事的な問題が取り上げられることも多く、企業の最新動向に常に関心を払っておくことが大切です。
ワンポイントアドバイス
- 基本的な論点を広く浅く押さえ、効率的な学習を心掛けましょう。ファイナンス理論は、経営学の中では比較的差がつきやすい分野ですから、対策は重要です。
経済学(選択科目)
経済学は、企業や消費者の経済行動や、個々の財・サービスの需給に対する分析を行うミクロ経済学と、一国の経済全体または世界経済全体を分析するマクロ経済学に大別されます。分析は、現実経済をモデル化して行われます。
ワンポイントアドバイス
- 非常に体系化された学問なので基礎をしっかり身につけましょう。練習問題を解くことが重要な学問です。特にミクロ経済学の計算問題は、定期的に復習するようにしましょう。
民 法(選択科目)
民法では、売買契約等の私達が日常行う行為を規律する法律を学習します。学習の目的は、条文の解釈や学説の対立点を理解することです。
ワンポイントアドバイス
- 論点が問題となる典型的な事例や、その問題の所在・自説・理由づけを暗記しましょう。常に条文を引き、該当する箇所に何が書かれているのか等を把握することが重要です。
民法で受験をご検討されている皆様へ
民法大改正に伴い、学習面・実務面への大きな影響が今後予想されるため、他の選択科目での受験を推奨いたします。TACでは民法大改正の影響を鑑み、民法の開講を当面の間見送りさせていただきます。(民法の科目免除をお持ちの方に限り、科目免除者としての登録は可能です)
統計学(選択科目)
統計学では、データ解析やファイナンス理論に必要となる記述統計、確率、推測統計、相関・回帰分析等に関して、データを用いた計算方法や確率を利用した統計的評価方法を学習します。
ワンポイントアドバイス
- 本試験では「高校文系数学」のレベルで対応できる出題が続いています。「中学数学」を理解できる方であれば、12月短答後にスタートしても合格水準への到達が可能です。
【TACの学習フォロー】 選択科目 入門期試し受講
選択科目を迷われている方もTACなら安心!
選択科目は学習開始時に選んでいただきますが、悩んでいる方や実際に講義を受けてから決めたいという方のために、TACでは入門期に他の選択科目を受講することもできます。実際の講義に触れ、ご自身にあった科目を選ぶことができます。
詳細はお申込後にお渡しする「受講ガイド」をご参照ください。
試験合格後から公認会計士登録までの流れ
業務補助等(3年以上)
公認会計士登録をするための要件の一つです。公認会計士または監査法人を補助することや、財務に関する監査、分析等の実務従事を3年以上行うこと等が該当します。一般的には、論文式試験合格後に監査法人等に就職し、実務従事することで要件を満たします。
実務補習・修了考査
同じく登録要件の一つです。実務補習とは、会計教育研修機構が実施する実務講習を受け、必要な単位を取得していくことです。一般的には、論文式試験合格後から3年間、監査法人等に勤めながら実務補習機関に通い講習を受けます。規定単位を取得した方は「修了考査」を受験できます。修了考査に合格すると、実務補習を修了したことになります。
「公認会計士」とは?
「会計監査のプロフェッショナル」それが、公認会計士です。会計に携わる資格の中で、公認会計士は最高峰に位置します。独占業務の「財務諸表監査」をはじめ、財務・経理、株式公開支援、会計コンサルティングなど活躍のフィールドは多岐にわたります。