公認会計士試験をズバリ解説! 公認会計士試験に、受験資格は必要?いつ始める?
【1】公認会計士試験には、受験資格は必要ない
現行の公認会計士試験には、受験資格はありません。
そのため年齢・性別・学歴・国籍を問わず、どなたでも受験することができます。この点において、他の国家資格と比べて「誰もがチャレンジしやすい試験制度」と言えるでしょう。
それでは、他の国家資格はどうなのでしょうか?そして、いつ頃から公認会計士試験に挑戦するのが良いのでしょうか?ここでは、公認会計士の受験資格と勉強開始時期について、会話形式で詳しく解説します。
他の国家資格と比較すると?
公認会計士試験を受けるには、受験資格が必要なんですか?
教えて君
会計士さん
いいえ、公認会計士試験には受験資格は必要ないのよ!
だから、誰にでも公認会計士になるチャンスがあるの。
それはいいですね!
もう少し、何かハードルが高いイメージがありました。
他の難関国家資格の中には、次のように受験資格が必要となる試験も多いわ。
どちらかと言うと、受験資格が必要のない公認会計士試験が特殊、とも言えるわね。
※税理士試験の受験資格は令和5年(2023年)試験より一部見直しが行われ、簿記論・財務会計論の2科目については受験資格不要となりました。
つまり「公認会計士になりたい」と思ったら、誰でもスグに目指せる資格なんですね!
ポイント解説
2005年以前の旧試験制度では、大学卒業や旧1次試験合格等の受験資格が必要でした。しかし現在、2006年度以降の新試験制度では受験資格への制限がなくなり、年齢・性別・学歴・国籍を問わず、誰でも公認会計士試験を受験することが可能となりました。その結果、高卒者や大学在学中に合格する方が増え、幅広い年代の合格者が誕生しています。
また、新試験制度から「免除制度」も充実化されました。
短答式試験に合格すると、向こう2年間は短答式試験が免除される「短答式試験 免除制度」。そして論文式試験で、一定の成績要件を満たした科目は向こう2年間免除される「論文式試験 一部科目免除制度」ができたことで、学業や仕事と受験勉強の両立がしやすくなりました。
試験が免除になる要件とは?
ほかにも、試験が免除になることってあるんですか?
教えてちゃん
あるわよ!
例えば会計専門職大学院修了者や、税理士試験・司法試験・不動産鑑定士試験合格者などは、一部科目の免除が認められているわ。
でも、あくまでも一部科目の免除だから、公認会計士試験すべてが免除になることはないのよ。
ダブルライセンスを狙う場合には、科目免除制度を上手く使うと効率的ね!
ポイント解説
現行の試験制度では、短答式試験・論文式試験それぞれで「一部科目免除制度」が設けられています。
例えば、税理士となる資格を有する者は、短答式試験の財務会計論と論文式試験の租税法が免除になります。その他にも司法試験合格者、不動産鑑定士試験合格者や会計専門職大学院修了者等も一部科目の免除が認められています。ダブルライセンスを獲得して活躍されたい方は、是非活用したい制度です。
なお他にも、一定の条件で科目免除が認められるケースがあります。
短答式試験および論文式試験の「免除制度」の詳細は、公認会計士・監査審査会HPの「公認会計士試験に関するQ&A」にてご確認ください。
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【2】公認会計士は、いつから目指すのが良いか
公認会計士試験は、誰もが目指せる開かれた試験ではありますが、いつ頃から目指すのが良いのでしょうか。過去の合格者アンケートをもとに、目指し始める時期の目安をご紹介します。
最適な学習開始時期はいつ?
公認会計士を目指すなら、いつから学習開始すればいいんですか?
置かれている環境や個人の考え方にもよるけれど・・・まずは、TACの先輩の学習開始時期を見てみましょうか!
ポイント解説
TAC合格者アンケートによると、半数以上の方が大学2年生までに受験を決意しています。
早期に学習を始めるメリットは、学習時間にゆとりがある点、在学中合格の可能性をより確実にできる点などがあります。仮に大学1年生から学習を始めた場合、大学3年時の論文式試験合格を目指すのが一般的です。合格した場合、卒業までの約1年半を大いに満喫できますね!
一方で、大学3年以降の学習開始が、時期的に遅いということは決してありません。卒業間際、将来の進路を検討したり就職活動を進める中で、公認会計士の道を志す方も多くいらっしゃいます。他にも一般企業に就職してから、会計プロフェッショナルとしての職に魅力を感じ、働きながら目指す方もいます。
このように公認会計士試験は、性別・年齢・学歴を問わず誰でも目指せる試験であるため、幅広い年代の方が受験しています。
なお、試験合格者の約9割は監査法人に就職しますが、合格後の就職活動を考えると「20代後半までに決意する」のを一つの目安とすると良いでしょう。
学部による有利・不利はあるのか
大学生の場合、公認会計士を目指すのに有利な学部ってあるんですか?
そうねぇ・・・この学部だと特段有利っていうのは特にないわ。でも、「商学部」や「経営学部」だと会計系の授業があるだろうから、大学での単位を取りやすいってメリットはあるわね。
えっ・・・、じゃぁ文学部の私には不利・・・?
そんなことないわよ!
あくまで公認会計士試験の学習をしていると、大学の履修に有利な学部もあるってだけよ。試験の合格に、学部の有利不利はないわ ♪ もちろん、文系・理系も不問よ!
ポイント解説
TAC合格者アンケートによると、合格者のうち約31%が経済学部、2番目が約28%で商学部、3番目が約15%で経営学部という結果でした(いずれも在学・卒業含む)。
これだけを見ると、その他の学部だと不利なのでは・・・と考えられる方もいるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
一つの理由として、経済学・商学系の学部では必修科目として「簿記」を学ばれる方が多く、その延長線上で会計士を目指す方が多いと考えられます。
また、ごく稀なケースではありますが、高校在学中に合格する人もいます。
商学部、経済学部や経営学部の場合、大学の履修科目と学習内容が重複するという相乗効果があります。しかしTACでは、各科目ともに初学者を前提として講義を進めていくため、どの学部の方でも全く問題なく受験勉強を進めることができます。
【3】まとめ ~誰もが公認会計士になる可能性を秘めている~
公認会計士試験には受験資格が必要ないから、公認会計士になりたいと思ったら誰でも目指せるんだね!
学部や学歴も関係がないから、大学進学後や卒業後でも、気にせずチャレンジできるのね ♪
そうなの!受験資格が必要ないってことは、誰もが公認会計士になるチャンスがあるってことなのよ!
大学進学後に公認会計士を目指す方も、理系学部だからとか、法学部だからとか、そんなこと全く関係ないの!公認会計士試験は、努力をすれば必ず報われる試験。だからこそ、誰にでも門戸が開かれているのよ ♪
自分の将来を考えた時に、少しでも公認会計士への道に興味を持ったら、過去や現在に囚われることなくチャレンジしてほしいと思うわ。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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