国家総合職 合格体験記
Fly、Fight、Study、Win
佐藤 翔一郎さん
プロフィール
内定省庁 | 外務省 |
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出身校 | 防衛大学校 理工学部 |
コース | 政治・国際本科生 |
受験区分 | 大卒程度 政治・国際区分 |
- 国家総合職を目指した理由・キッカケ
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外交に携わりたい
Fly,Fight,Winは私が派遣されていた米空軍のモットーですが、自分のこの一年はタイトルの通りでした。自分は大学から現在に至るまで自衛官として、自衛隊、米空軍、空などの安全保障の最前線で勤務してきたなかで、ウクライナ紛争の発生などの安全保障環境の変化を肌身に感じてきました。そのなかで、有事になれば国民は守れたとしても、最前線の自衛官は無事では済まないと思い、戦争の未然防止を実現したい(また、可能ならば他国の友人、人たちも守りたい)と考えるようになりました。その実現策を考える中で、自衛官も守れるような安全保障環境を構築のためには外交に携わる必要があると考え、外務省で働くために国家総合職試験の受験を決意しました。
- 所属校舎または講師のおすすめポイント
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定期的なカウンセリング
勤務しながらの受験だったため、通信を選択しました。政治学は初学の自分にもわかりやすく、政治学を得点源にすることが出来ました。社会人だと通学は困難であるため周りの様子、勉強法など不安、疑問も多いと思いますが、オンラインカウンセリングを定期的に活用することで指針の修正が容易だと思います。
- 教養試験対策
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専門科目を含めてトータルで考える
正直、私は数的処理や判断推理が伸びず、秋試験では半分も正解できず不合格、春試験もあまり解けませんでしたが、文章理解や資料解釈などの時間をかければ解ける問題に注力するとともに、専門科目に勉強時間を割くことで比較的上位で合格することが出来ました。教養科目は強敵に思えますが、全体で半分取れれば専門でどうにでもなるくらいの気持ちで臨むくらいがちょうどいいと思います。
- 専門試験対策
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科目を選択する
テキストがボロボロになるまで周回すれば何とかなります。実際自分はいままで理系で文系科目の学習自体初めてでしたが、教科書の読み込み、問題集を周回することで比較的高得点を取ることが出来ました。一次はとにかく過去問周回で解けない問題をなくすこと、二次は過去問の論点と自分なりの構成を考えると共に、オンラインカウンセリングで山本先生と相談し必要に応じて参考書などを読み、ノートに構成を書いてみるという勉強法をしました。 自分は記述模試を受けることが出来ませんでしたが、ノートに構成を書いてオンラインカウンセリングで担任の先生に構成を見てもらい指導をしてもらったりして直前期を過ごしました。 専門科目は時間をかければかけるだけ成果が出ると思うので、時間をかける価値はあると思います。 唯一注意することは、すべての科目に手を出そうとしないことです。民法などは大切だとは思いましたが、点数を取れるようになる時間がないと判断して、政治、国関、国法、行政、財政以外は勉強しないようにしました。ここの選択をミスるとかなりの時間が無駄になるので、自分で判断できないようであれば早めに相談しましょう。
- 社会人の勉強法
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学習時間の創出
とにかく勉強時間を作り出すことが重要です。自分は、昼休みは10分で食事を済ませ残りの時間は問題集を解いていました。終業後は家に帰るとだらけてしまうため、職場から直接、図書館かカフェに直行して22:30に閉店するまで勉強をし、帰りに成城石井でセレブな半額弁当を買ってセレブ感を味わうという生活をしていました。直前期は帰宅して夕食と風呂などを済ませたら布団の中で眠たくなるまで教科書を読み込んでいました。休日は仕事が入ることもありましたが、ないときは朝起きたら図書館かカフェに行き22:30まで勉強する生活をつづけました。(時々遊んでいましたが、18:00には勉強を始めるようにしていました) 最初はきついですが、習慣化してくると休日も勉強しないと落ち着かなくなり勉強もあまり苦ではなくなりました。 社会人は多忙ではあり勉強時間という面では学生に比べて不利かもしれませんが不能の要因では全くなく、逆に誘惑が少ない、勉強をルーティン化しやすいという長所もあるため戦いようはあると思います。また、失敗しても仕事があるという余裕と、社会人経験を経験したうえで総合職を志すに至った強い目的意識と意志の強さは一見矛盾するように見えますがかなり有利に働きます。(試験さえ突破し、明確な目的意識があれば社会経験がある社会人の方が面接は有利だと思います。)
- これから受験する人へアドバイス
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継続していくこと
まったくの初学者で社会人として仕事をしながらでも1年で合格は十分可能です。その為には睡眠時間を削ってでも毎日1時間でもいいので勉強時間を作り継続することが重要だと思います。 自分は理系だったため、受験で使う科目はすべて初学でありました。最初のうちは授業で理解した気になっても問題が全然解けない日々でしたが、主要科目の授業を4周、問題集を何周も繰り返すうちに過去問では解けない問題がなくなりました。それでも自信を持てず、正直、自分は合格できるとは合格発表の瞬間まで思っていませんでした。模試でも常にボーダー以下にいましたが合格することが出来たのは、どんなに落ち込んでも、“できるまでやればできる”マインドを持って臨んだことと、初心を忘れずに突き進んだことだったと思います。