現役官僚インタビュー 厚生労働省
人の“幸せ”を想い、形にする
村田 一真さん
Kazuma Murata 大臣官房総務課(併)人事課 総合職事務系採用担当
入省後の略歴と職務内容
・2020年 労働基準局総務課
労働基準法にまつわる業務の調整・とりまとめ
・2021年 労働基準局労働関係法課
労働契約に関するルールの創設及び見直しの検討
・2022年 大臣官房総務課
総合職事務系の採用業務と、法令審査業務
Q1 国家総合職(入省先)を志した理由を教えてください。
みんなが健康で、笑って暮らせる社会を支えたい。そんな思いを胸に、私が厚生労働省の門を叩いたのは、家族を病気で亡くしたことがきっかけでした。「当たり前」だった日常が容易く壊れてしまうのを体験する中で、健康がかけがえのないものであること、また、健康だからこそ掴める幸せがあることを強く感じ、その幸せを支えたいと思ったことが始まりです。
世の中は、目に見えづらい、けれども誰もが直面し得るリスクや困難で溢れています。それらのリスクや困難から人々の幸せを守ること、また、たとえ困難に直面しても夢を諦めずに笑って暮らせる社会を創ること。そのために自分の人生の時間を使いたいと考えたときに、命・健康・安全・暮らしを守り支えることを使命とする厚生労働省で働くことが、僕にとっての1番の近道でした。
Q2 今まで経験されたお仕事で、最も心に残っていることはなんですか?
多くの人が労働を通して賃金を得て暮らしを成り立たせていると同時に、それぞれの居場所や自己実現の機会を作っています。したがって、”働く“を守ることは”生きる“を守ることに他なりません。
働く人の健康と安全を守ることをミッションとして持つ部署で、危険物質を扱う作業場に関するルールを定めた法令の、歴史に残る大きな改正に携わったことがありました。未来の日本で起こる事故を完全に無くすことは出来ないけれど、「もしかしたら失われていたかもしれない命」を守ることは出来るかもしれない。そして、この先自分が厚生労働省を退官しても、あるいはこの世を去っても、改正に携わった法令が働く人の健康と安全を守り続けてくれるかもしれない。そう感じながら仕事に励むことが出来たとき、「やっぱりこの道を選択して正解だったな」と思えました。
Q3 これから取り組みたいお仕事はどんなことですか?
厚生労働省は人の生活に関わるあらゆることを所掌分野として持っていますが、自分はその中でもやはり“健康”に向き合っていきたいです。医療や介護の環境整備を通じて、人びとがもっと健康に暮らすことができ、また、年を重ねることを怖がらなくていい社会の実現に貢献したいと思っています。
Q4 キャリアをめざす受験生へ熱いメッセージをお願いします。
国家公務員として働くことに関心を寄せている皆さんは、きっと「人びとの幸せを支えたい」と素直に思える人達なんだと思います。だけど、“幸せ“という言葉はひどく曖昧で、形や種類も様々です。
それでは、あなたが大切にしたい“幸せ”は、どんな“幸せ”でしょうか?この問に深く向き合って、答えを出すことが出来たなら、あなたが取るべき選択は自ずと決まってくるはずです。
皆さんが、大切な人生の時間を使う価値のある仕事に巡り会えることを祈っています。