現役官僚インタビュー 警察庁
公務を志す皆さんへ
渡辺 直人さん
Naoto Watanabe 長官官房人事課 課長補佐
入省後の略歴と職務内容
・2011年 入庁、警察大学校
警視庁池袋警察署
警視庁刑事部捜査第三課
・2012年 警察庁長官官房人事課
・2013年 警察庁交通局交通企画課
道路交通法令の改正等の法制執務等
・2015年 警察庁長官官房国際課
治安に関する国際約束の交渉、国際会議への対応等
・2016年 米国ミシガン大学公共政策大学院
・2018年 和歌山県警察刑事部捜査第二課長
重要知能犯事件の捜査指揮等
・2019年 警察庁交通局運転免許課
高齢運転者対策に係る運転免許制度の見直し等
・2022年 現職
Q1 国家総合職(入省先)を志した理由を教えてください。
就職活動を始めるに当たって、漠然と、何か自分自身が人生を通じて一生懸命に打ち込める仕事に就きたいと考えていました。自分自身にとってのそれは何なのか、明確な答えを見出すことができない時期もありましたが、最終的には、より良い社会を実現するために公に奉仕する国家公務員という仕事、中でも、国民一人一人の安全・安心を守るという警察庁の仕事であれば、その使命を自分自身が生涯を通じて疑うことなく信じ、邁進することができるだろうと感じ、警察庁を志しました。
Q2 今まで経験されたお仕事で、最も心に残っていることはなんですか?
警察庁の勤務では、高齢運転者対策の充実・強化等を主な内容とする運転免許制度の見直しに従事した経験が印象に残っています。制度を実現するための道路交通法令の改正や、それに向けた有識者による調査研究委員会の取りまとめ、関係省庁・団体との調整、現場の都道府県警察への指導といった、国レベルでの新たな制度の構築とその運用開始までの施行事務を一通り経験しながら、より安全な道路交通社会の実現に寄与しているという、やりがいと充実感を得ることができました。
また、都道府県警察の勤務では、第一線の現場の刑事として、被害者の悲しみに向き合いながら、捜査を尽くし、事件を検挙したこと、捜査第二課長として、捜査員たちと一丸となって、重要知能犯事件の捜査や特殊詐欺の拠点摘発に取り組んだこと等が印象に残っています。
Q3 これから取り組みたいお仕事はどんなことですか?
デジタル化の急速な進展、少子高齢化による人口構造の変化等、日々変化していく社会の中において、この国の治安を守り、創り上げていくという変わらない警察の責務を果たしていくためには、警察行政においても、社会の変化を見据えた様々な施策の展開が求められます。このような課題に対し、既存の制度の枠や前例にとらわれることなく、在るべき社会の姿を想像力豊かに思い描きながら、それを実現していくための法令の整備や警察組織の見直しなどの業務に邁進していきたいと考えています。
Q4 キャリアをめざす受験生へ熱いメッセージをお願いします。
今後、就職活動を進めていく中で、様々な情報に触れ、迷いや悩みが生じることもあるかもしれません。そんなときに、最後に覚悟を決めて人生の選択をつかみ取ることができるのは、自分自身しかいません。数多ある魅力的な仕事の中から、自分自身の職業人生を捧げるに相応しいと、心から感じられる仕事は何なのか、是非、自分自身のまっさらな心に問いかけてみてください。国家公務員の仕事は、警察庁に限らず、いずれの省庁においても、この国のため、社会のために、公に奉仕することができる、やりがいのある仕事です。公務を志す気概に溢れる皆さんと将来一緒に働ける日が来ることを心待ちにしています。