短期合格を実現するために学習計画の立て方
税理士試験で5科目合格を勝ち取るまでには複数年を要します。そのため、短期間で税理士合格を成し遂げるためには、しっかりとした目標設定や学習計画が必要です!ここでは、税理士試験を目指す方に向けて学習計画の立て方から科目の選び方までをご紹介します。
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科目ガイド
目標設定と学習計画が短期合格の秘訣!
STEP❶ 目標設定を立てる前に
科目の学習ボリュームや特徴を知ろう
目標設定を立てる前にはゴール地点である「5科目合格達成年度」を計画しておかなければいけません。
「5科目合格達成年度」は、あなたが学習に確保できる時間や、受験科目などによって異なります。
まずは「科目別の学習ボリューム」から確認していきましょう。
※比較的時間に余裕のある学生や受験専念する方は2~3年、仕事と両立を目指す社会人の方は3~5年後を目標されるのが一般的です。
科目別の学習ボリューム
1科目あたりの 標準学習時間 |
科目 | ワンポイント |
---|---|---|
600時間 | 「法人税法」「所得税法」 | 簿記・財表の学習知識が必要 |
450時間 | 「簿記論」「財務諸表論」「相続税法」 | 簿記・財表は同時学習がオススメ! |
350時間 | 「消費税法」 | 税法科目人気№1 |
250時間 | 「固定資産税」 | |
200時間 | 「事業税」「住民税」 | 事業税は法人税の学習後、または法人税と同時学習で! 住民税は所得税の学習知識が必要 |
150時間 | 「酒税法」「国税徴収法」 | 暗記が得意な方は国税徴収法がオススメ! |
※標準学習時間には、TACの講義時間は含まれますが、理論の暗記に要する時間は個人差があるため、学習時間には含まれておりません。あくまで目安として表記しています。
STEP❷ 短期目標(1週間の学習時間)を設定しよう!
いかがでしょうか?科目毎のボリュームに、かなり違いがあることがわかったと思います。受験科目を決めるにあたっては、1週間の学習時間をなるべく正確に把握しておかなければなりません。そして、学習習慣を身につけるために、毎日の学習時間の目標設定が不可欠です。
それでは、下記の学習例をご覧ください。
【1週間の学習例❶】1年目に簿記論を学習する場合
曜日 | 学習内容 | 学習時間 |
---|---|---|
月曜 | [簿記論]講義 | 3時間 |
火曜 | 復習 | 1時間 |
水曜 | 復習 | 1時間 |
木曜 | [簿記論]講義 | 3時間 |
金曜 | 復習 | 1時間 |
土曜 | 復習 | 4時間 |
日曜 | オフ | - |
合計 | 13時間 |
【1週間の学習例❷】1年目に簿記論・財務諸表論を学習する場合
曜日 | 学習内容 | 学習時間 |
---|---|---|
月曜 | [簿記論]講義 | 3時間 |
火曜 | 復習 | 3時間 |
水曜 | 復習 | 3時間 |
木曜 | [簿記論]講義 | 3時間 |
金曜 | 復習 | 3時間 |
土曜 | [財務諸表論]講義×2 | 5時間 |
日曜 | 復習 | 3時間 |
合計 | 23時間 |
※簿記と財表は科目関連性が高く、同時学習により学習時間の短縮が図れます。
いかがでしょうか?1週間の学習時間にイメージがつきましたか?なお、1日の学習時間の確認方法については「STEP❹ 1日の学習時間を確認する」より後述させていただきます。
つづいて長期の学習計画を立て方をお伝えいたします。
STEP❸ 学習時間を基に「長期目標」を設定しよう!
いよいよ「5科目合格達成年度」を計画する長期目標の設定方法です。
まず、1週間あたりの学習時間から、年間に受験できるおおよその科目が確定します。
週10~15時間程度:1年に1科目受験が可能
週15~20時間程度:1年に2科目受験(1科目はボリューム少の税法科目)
週20~25時間程度:1年に2科目受験が可能
この条件を複数年にわたる5科目受験にあてはめると、下記のような長期目標の設定が可能です。
週の合計学習時間による長期目標の設定例
週の学習時間 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | 5年目 |
---|---|---|---|---|---|
10~15時間程度 | 簿記 | 財表 | 法人 | 相続 | 消費 |
15~20時間程度 | 簿記・ 消費 | 財表・ 国徴 |
所得 | - | - |
20~25時間程度 | 簿記・ 財表 | 法人 | 消費・ 事業 |
- | - |
※ボリュームのある法人・所得は1年1科目の受験がおすすめ。
人によっては捻出できる時間が年度により大きく異なる方もいらっしゃるかと思いますが、
長期目標を具体的に計画しておくことが、短期合格を達成するための近道です!
あなたも長期目標を設定してみてください。
それでは、下記より具体的な学習計画の立て方をお伝えします。
STEP❹ 1日の学習時間を確認する
現在の生活スタイルから、1日あたり確保できる学習時間を計算してみましょう。なお、学習時間を計算する際は下記❶~❸を参考に、1日のスケジュールを考えてみることをおすすめします。
1
「睡眠」「食事」「仕事」などのコアタイムを確認する
日常生活を行う上で欠かせない時間を確認しましょう。学習時間を確保するために「睡眠時間を削る」というのは、NGです。
2
空いている「自由時間」「スキマ時間」に学習時間を設定する
コアタイムを把握すると、意外に空いている「自由時間」「スキマ時間」があることに気づきます。そこに復習する時間を充当します。
3
生活リズムを「朝型」にシフトする
合格者の中には「生活リズムを朝型にして、学習時間を確保し た」という方が結構います。夜の疲れ切った頭より、朝のすっきりした頭で学習したほうが効率的だからというのが理由です。短い時間ではありますが、時間が制約されるため「締切効果」が働き、かえって集中して学習できます。
STEP❺ 週間スケジュール表を作成する
1日あたりの学習時間を確認したら、週間スケジュールを作成してみましょう。下記スケジュール例を参考に、実際にあなたの週間スケジュールを立ててみましょう。TACの講義日程や配信スケジュールを軸にして、確実に行動に移せる週間スケジュールを立てることが短期合格への近道です。
簿記論と財務諸表論の2科目同時学習の一例
仕事が比較的定時に終わるのであれば、簿記論を月・木の夜の講義にして、週末に財務諸表論を受講したり、また、1科目を通信講座などで学習することも可能です。
移動中のスキマ時間を理論暗記に充てると効率が良いでしょう。
簿記論と国税徴収法の2科目同時学習の一例
学習時間が多く取れない方でも、ボリュームの少ない国税徴収法であれば週1回の講義で済みますので、週末を簿記論の講義に充てれば、2科目同時学習が可能です。スキマ時間を理論暗記に充てると効率が良いでしょう。
簿記論1科目同時学習の一例
お仕事の都合や、子育て中などで時間を多く取れない方は、簿記論1科目の受講から開始いただくと良いでしょう。
以上を参考に、あなたの学習計画表を作成してみましょう!
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