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みんなが知りたい情報をまとめました！神奈川県教員採用試験の「日程・倍率・試験内容」

いつどんな試験が実施されるの？筆記試験にはどんな傾向があるの？面接試験はどのように実施されるの？実施要項を見ただけではわからない、ちょっと踏み込んだ内容をＴＡＣが解説します。

＜目次＞

神奈川県教員採用試験はいつ実施されるの？
神奈川県教員採用試験の倍率は？
神奈川県教員採用試験の内容は？
合格者の声

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【１】神奈川県教員採用試験はいつ実施されるの？

神奈川県の公立学校で教員として働くには、神奈川県教育委員会が実施する採用選考を受験することになります。毎年夏に1回実施され、秋に合格発表があり、年明けから3月の期間で配属校が決まり、4月から働くことになります。

まずどうすれば、神奈川県の公立学校の先生になれますか？

神奈川県教育委員会が実施する採用選考に合格すれば、翌年の4月から働くことになります。

大学4年生で受験するのですね。採用選考はいつ実施されるのですか？

神奈川県は1次試験と2次試験の2段階の試験となっていますが、例年1次試験は7月上旬の日曜日、2次試験は8月上中旬に実施されます。
※2025年実施試験から、1次試験は5月11日を標準日とする方針が示されました。（文部科学省）

ひえええ。。5～6月に教育実習があるので、ちょっと不安です。
いつ頃から勉強を始めればいいのでしょうか？

受験する前の年の春～秋ごろから準備を始めるとよいでしょう。
大学生の場合は、大学3年生の夏休み明けに始める方が多いですね。

ちなみに、他の自治体と併願はできますか？

試験日程が違えば、併願は可能です。ただし関東なら関東で、ブロックごとに1次試験日が統一されていますので、近隣自治体での併願は難しいでしょう。

神奈川県教員採用試験日程（2024年実施試験）

出願期間	［インターネット］4/17（水）～5/9（木）17:00
1次試験	7/7（日）
1次試験合格発表	7/25（木）10:00
2次試験	［模擬授業・個人面接］8/5（月）～8/16（金）の内指定する1日［実技試験］8/12（月）～8/19（月）の内指定する1日
2次試験合格発表	9/19（木）10:00

※主に一般選考の情報です。受験の際は、必ず受験年度の実施要項をご確認ください。

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【２】神奈川県教員採用試験の倍率は？

近年は採用者数が多く倍率は底と言われていますが、その最大の要因である、かつて大量採用された時代の教員の大量退職の波も落ち着いてきており、倍率は今後上昇する見込みとなっています。また、自治体や校種・教科によって、倍率は大きく異なるので注意が必要です。

倍率低下が続き、教員になりやすい状況と聞きました。

今の全国平均倍率は4倍前後ですので、20年前の10倍を超えていたときと比べると、格段に教員になりやすい状況と言えますね。

これから倍率はどうなるのでしょうか？低倍率は続くのでしょうか？

いまこんなに低倍率なのは、どうしてだと思いますか？
一番の要因は、採用者数が多いからなんです。かつて大量採用した時代の教員が大量に退職しているためで、その補充で新規採用が多くなっているのです。実は、その退職の波も落ち着いてきており、今後退職者数は減っていく見込みであることから、これからは倍率は上昇すると言われています。

早いうちに合格した方がよいということですね。不合格になったら臨時的任用教員で働く道もあるなあと思っていましたが1発合格できるように頑張ろうと思います。

神奈川県教員採用試験倍率（2022年実施試験）

※（　　）内は前年の数字です。

小学校全科	2.1倍（2.6倍）
中学校国語	2.0倍（2.3倍）
中学校社会	7.0倍（6.7倍）
中学校数学	3.9倍（5.6倍）
中学校理科	3.1倍（3.8倍）
中学校保健体育	8.4倍（7.6倍）
中学校英語	3.2倍（3.3倍）
高等学校国語	2.5倍（2.4倍）
高等学校地歴公	5.5倍（6.1倍）
高等学校数学	3.7倍（4.0倍）
高等学校理科	4.8倍（6.3倍）
高等学校保健体育	7.2倍（7.7倍）
高等学校英語	2.3倍（2.7倍）
特別支援	2.3倍（2.6倍）
養護教諭	9.8倍（9.0倍）

※恐れ入りますが、非掲載の校種・教科につきましては、神奈川県教育委員会ホームページをご覧ください。

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【３】神奈川県教員採用試験の内容は？

試験の内容が知りたいです。

まず1次試験では、教職教養・一般教養試験、専門教養試験、論文試験の3つの試験が実施されます。ただし、論文試験は2次試験扱いとなっており、1次の合否は教職教養・一般教養試験および専門教養試験の2つの試験で決まります。配点はどちらの試験も100点で、合計200点満点で1次の合否が決まります。

論文は1次試験を通過した人のみ採点されるのですね。
どのくらいの方が1次合格となるのですか？

神奈川県では、「1次合格者数は、募集人数の2倍以上の人数とする。」と選考基準で示されていますので、倍率の低い校種教科は多くの方が1次試験を通過することになりますし、反対に倍率の高い校種教科の方は1次試験から熾烈な競争となります。
各試験、基準点が設定されていることにも注意が必要です。どれか一つでも基準点に到達しない試験があれば、その時点で不合格となります。

2次試験は面接だけですか？

2次試験は、個人面接、模擬授業＋集団討論、そして一部校種教科は実技試験が実施されます。ただしコロナ禍以降、模擬授業後の集団討論は実施されていません。
各試験の詳細を以下で確認していきましょう！

試験科目と配点（2022年実施試験）

1次試験	教職教養・一般教養試験（100点）	60分　39問（択一式）
1次試験	専門教養試験（100点）	60分（択一式）
2次試験	論文試験（40点）	60分　800字程度 ※1次試験で実施される。
	個人面接（200点）	30分　試験官3名
	模擬授業（60点）	1人10分(準備・片付け含む)　試験官3名 ※コロナ禍以降、模擬授業後の集団討論は不実施。
	実技試験（120点）	音楽、美術、書道、保健体育、技術、家庭、英語が対象

※2022年実施試験の情報です。受験の際は、必ず受験年度の実施要項をご確認ください。

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教養試験の出題内訳（2022年実施試験）

例年教職教養15問・一般教養24問の合計41問の出題です。教職教養では、学習指導要領は必出となっています。年度によっては幼稚園教育要領が出題されることも特徴です。教育原理・教育法規・教育史（この年は出題がありませんでした）は、基本的な内容・定番の出題となっていますので対策をすれば高得点を狙えますが、教育心理は年度によってはやや難しい問題がみられます。一般教養では、分野ごとの出題数が固定化しています。難易度は高くないですが、出題範囲が広いので深追いしすぎないようにしたいです。

教職教養	教育原理・教育時事	5問
	教育法規	5問
	教育心理	5問
一般教養	国語	4問
	英語	2問
	芸術	2問
	社会	8問
	数学	4問
	理科	4問

※教職教養の分類は、TACの講義やテキストでの取り扱い論点に照らして表記しています（他社の参考書等とは分類が異なる場合がございます）。

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論文試験の内容（2022年実施試験）

神奈川県の出題（時間・字数・出題テーマ）は、全国の出題傾向に照らして一般的なものになっています。論文は添削なしに上達は望めませんので、800字の教育論文の定型を学んだ後は、必ず予備校等の添削を利用するようにしましょう。

形式	60分　600字以上825字以下
小学校	神奈川県では、児童の発達段階に応じて、人権に関する理解を深め、人権尊重の意識を高め、一人ひとりを大切にする教育を推進しています。このような教育を推進するために、あなたはどのような姿勢や意識をもつことが大切だと思いますか。また、そのことを踏まえ、どのような教育活動に取り組みますか。600字以上825字以下で具体的に述べなさい。
中学校	神奈川県では、生徒の発達段階に応じて、人権に関する理解を深め、人権尊重の意識を高め、一人ひとりを大切にする教育を推進しています。このような教育を推進するために、あなたはどのような姿勢や意識をもつことが大切だと思いますか。また、そのことを踏まえ、どのような教育活動に取り組みますか。600字以上825字以下で具体的に述べなさい。
高等学校	神奈川県では、生徒の発達段階に応じて、人権に関する理解を深め、人権尊重の意識を高め、一人ひとりを大切にする教育を推進しています。このような教育を推進するために、あなたはどのような姿勢や意識をもつことが大切だと思いますか。また、そのことを踏まえ、どのような教育活動に取り組みますか。600字以上825字以下で具体的に述べなさい。
特別支援学校	神奈川県では、児童・生徒等の発達段階に応じて、人権に関する理解を深め、人権尊重の意識を高め、一人ひとりを大切にする教育を推進しています。このような教育を推進するために、あなたはどのような姿勢や意識をもつことが大切だと思いますか。また、そのことを踏まえ、どのような教育活動に取り組みますか。600字以上825字以下で具体的に述べなさい。
特別支援学校（自立活動担当）	神奈川県では、児童・生徒等の発達段階に応じて、人権に関する理解を深め、人権尊重の意識を高め、一人ひとりを大切にする教育を推進しています。このような教育を推進するために、あなたはどのような姿勢や意識をもつことが大切だと思いますか。また、そのことを踏まえ、教職員チームに加わる自立活動教諭(専門職)として、どのように教育活動に携わりますか。600字以上825字以下で具体的に述べなさい。
養護教諭	神奈川県では、児童・生徒等の発達段階に応じて、人権に関する理解を深め、人権尊重の意識を高め、一人ひとりを大切にする教育を推進しています。このような教育を推進するために、あなたはどのような姿勢や意識をもつことが大切だと思いますか。また、そのことを踏まえ、養護教諭として、どのような教育活動に取り組みますか。600字以上825字以下で具体的に述べなさい。

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個人面接の内容（2022年実施試験）

教員採用試験の面接は、付け焼刃の対策でどうにかなるものではありません。特に神奈川県は面接試験が重視されていますので、年明けからは面接対策を見据えていきたいところです。教員採用試験では一般的な質問に加え、教育質問（教職教養の知識を問う質問、それを踏まえた考え・思い等）や、場面指導の質問が出されます。頻出の質問に対するある程度の回答を準備した後は、予備校等を利用して面接練習を行い、姿勢や話し方等を最適化していきましょう。

形式	30分　面接官3人模擬授業の後に実施
試験の流れ	全員の模擬授業が終了後、控室に戻る。1人目は控室後方のイスに、その他は自席に戻る（会場によっては待機中に会場外に出ることも可）試験10分前に控室後方のイスに案内される　↓ 入室し、荷物を置いた後に着席受験番号と氏名を伝え、面接開始　↓ 終了後、控室には戻らず、そのまま帰宅するよう指示がある
質問例	・昨日はよく眠れたか・どうやってここまで来たか・面接の待ち時間では何を考えていたか・志望理由（なぜ〇〇→教員、校種・教科）・（職歴あり）これまでの経歴について・併願はしているか・趣味はあるか・教師に必要な資質は何か（そのために必要なこと）・叱るとき、ほめるときのポイント・ICT機器の活用、グループワーク効果的な活用・部活動と学校行事についてどう思うか・人権について普段考えていること・長所と短所・尊敬する人物はどんな人物か・高校時代の部活動で大変だったこと、楽しかったこと・教育実習で学んだことと教員になったらそれをどう生かすか・アルバイトで学んだこと・どんな教員を目指しているか・どんな学級をつくりたいか・教員はブラックと言われているけど大丈夫か・教員になったら子どもたちに伝えたいこと・楽しい授業とはどんな授業か・授業力を向上させるために、どのような努力をするか・令和時代の教員に必要な資質・能力は・チームとして働くときに重要なことは・同僚と意見が違ったときの対応・インクルーシブ教育にどのように取り組むか・けんかといじめの違いについて・いじめを未然に防止するためにどうするか・教員の不祥事をどう思うか・新学習指導要領の3つの柱とは・ICTをどう活用するか・人権についてどう思うか・子どもに必要な人権意識とは・防災教育についてどのように行うか・ストレス解消法・子どもから授業がつまらないと言われたら・授業で分からない子どもがいたときの対応・あなたの部活の生徒がアルバイトを優先させたいと言ってきたらどうするか・いじめを発見したらどうするか・子どもに2人きりで話したい、LINEを交換してほしいと言われたときの対応 →その子がネグレクトを受けていたときの対応・不登校の子供への対応・先輩の体罰を見かけたら・保護者のクレームが増えているが、学校としてどう対応するか・保護者から「子どもがいじめられている」と電話があったら・保護者と良い関係を築くために大切なことは・児童が主体的に授業に参加するためには・高校生と中学生の違いは何か・キャリア教育をどう実践していくか・特別支援学校と特別支援学級の違い・（養護教諭）クリニックと保健室の違い・（養護教諭）体育の授業中に後頭部を打ったと子どもから連絡があった時・（養護教諭）コロナで健康観察が重要だが、取り組ませるための工夫 [模擬授業に関する質問] ・模擬授業の感想・模擬授業を自己採点すると何点か・理想とする授業ができたか・この単元にした理由・模擬授業でうまくできたところとできなかったところ・授業改善はどのように行うのか・学年の連携はどうするか

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模擬授業の内容（2022年実施試験）

例年であれば模擬授業+集団討論が実施されますが、コロナ禍で2020年実施試験では中止、2021年以降は模擬授業のみとなりました。対象学年・単元名・題材は自由です。授業に慣れていない方は、実際のテンポ・内容とはかけ離れたものになってしまう危険性があるため、予備校等での実践練習を通して基本的な授業力と自分なりの型を身につけておきましょう。

形式	受験者4～5人　面接官3人　模擬授業1人10分 ※準備や片付けの時間を含むため、実際に模擬授業を行える時間は8分程度
試験の流れ	［1　模擬授業の内容］・受験する校種等・教科(科目)等の授業を行ってください。・授業は教室で行います。机やいすの移動、着替えなどはできません。また、会場の電源は使用できません。なお、危険物(火気、劇薬等)の持込は禁止します。・テーマに沿った1単位時間の授業計画を立て、指導案(注意参照)を作成し、導入から展開にかけての最初の10分間(準備、片付けを含む)を模擬授業として行います。・ペアワーク等、児童・生徒役が対面したり、近づいたりする授業はできません。また、配布物等を児童・生徒役に渡すことはできません。［2　指導案について］・1単位時間（小学校（小学部）は45分間、中学校（中学部）、高等学校（高等部）は50分間）の指導案を作成し、同じ物を3部（コピー可）持参してください。受験区分が特別支援学校の方は、対象とする学部の時間での指導案としてください。・A4サイズの紙片面1枚（受験区分が英語の方は、表面に英語表記の指導案、裏面に日本語表記の指導案の両面1枚）にまとめ、右上に受験区分、受験番号、氏名を記入してください。その他についての様式は自由です。［3　模擬授業の方法］・時間は準備、片付けを含めて10分間です。・黒板を使っても構いません。また、会場の黒板等が可動式の場合は、動かしても構いません。・チョークは「白」のみ用意します。教材提示装置や楽器等の用意はありません。・授業で必要なものがあれば各自で用意してください。ただし、車等での持ち込みは禁止します。・同じグループの受験者が児童・生徒役になります。新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、受験者は発問や発言する場合、社会的距離をとって行ってください。授業者から発問し、児童・生徒役が答えてもかまいません。ただし、児童・生徒役の受験者から質問をしたり、意見を言ったりすることはできません。・配布物等を児童・生徒役に渡すことはできません。
課題	＜小学校・中学校＞確かな学力の向上をめざし、児童（生徒）の「主体的・対話的で深い学び」が実現するよう工夫された授業＜高等学校＞資質・能力を身に付けるためのねらいを明確にした「主体的・対話的で深い学び」が実現するよう工夫された授業＜特別支援学校＞児童・生徒のキャリア発達を促すための、各教科等の特質および児童・生徒の発達の段階等に応じた「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業＜養護教諭＞児童・生徒の現状と課題を養護教諭の視点でとらえ、豊かな人間性や健康・体力を育む授業 ※模擬授業のテーマは6月下旬に、評価の観点は7月中旬に神奈川県教育委員会のHPで公開される