ITパスポート試験とは?試験概要や合格のための勉強法を詳しく解説
ITパスポートは、ITエンジニアを目指したい方や、DXの推進に役立つ人材になりたい方におすすめの試験です。
この記事では、ITパスポートとは何か、取得する4つのメリット、試験概要を解説します。合格するためのポイントまでまとめているため、興味のある方はぜひ参考にしてください。
DXの推進に役立つITパスポートとは
ITパスポートとは、「情報処理技術者試験」のなかでは比較的理解しやすいエントリーレベルの試験です。「情報処理の促進に関する法律」に基づいて作られたもので、 IT系国家試験の代表格ともいわれています。ITエンジニアだけでなく、ITを活用する方も含めた幅広い層にITに関する正しい知識が必要だとして創設されたもので、非IT系の企業に勤める方の受験者数も多く人気です。
試験内容は、ITに関する共通的な基礎知識が出題されます。初心者からITエンジニアを目指したい方や、DXの推進の際に役立つ試験です。
なお、ITパスポート試験の略称として、「iパス(アイパス)」という呼び方をする場合もあります。
ITパスポートを取得する4つのメリット
ITパスポートに合格することによるメリットは、大きく分けると以下のとおりです。
・ITに関する基本的な知識が身につく
・IT以外にも幅広い分野の知識が取得できる
・就職や転職時に有利となる
・IT系上位資格への挑戦につながる
ITパスポートは、勤めている企業や職種にかかわらず、すべての社会人が合格を目指すと良いといえるおすすめの試験です。それでは、ITパスポートに合格することによるメリットを詳しくチェックしていきましょう。
1.ITに関する基本的な知識が身につく
ITパスポートの試験に合格できるレベルまで勉強すると、いわゆる「IT」だとイメージされている分野に関する基礎的な知識が身につきます。現代の日本社会においては、どのような仕事をしている方であっても、ITの活用ができるかどうかは重要なポイントです。そのため、今後どの業種に進むか決めていない学生の方にもおすすめできる試験です。
ITパスポートの試験の問題は、エンジニアであれば当然に知っておくべき内容が出題されます。つまり、ITの活用のために知っておきたい方やエンジニアを目指したい方にとって、ITを勉強していくならばITパスポートの試験対策から始めると良いといえるでしょう。
2.IT以外にも幅広い分野の知識が取得できる
ITパスポートに合格することで身につけられるのは、ITに関する知識だけではありません。そのほかにも、経営の基本・経営戦略・法務・財務、マーケティング・リスクマネジメントに関する知識など、幅広い分野についての基礎知識が身につきます。
IT以外について身につけるこれらの知識も、ビジネスにおけるさまざまなシーンで必要となる知識です。
3.就職や転職時に有利となる
現代社会において、ITは企業にとってうまく活用すべき重要なものです。そのため、企業ではどのような職場であってもITの知識を習得した人材を求めています。実際に企業・省庁などでは、ITの基礎知識を習得した人材であると証明できる指標のひとつとして、ITパスポートが注目されているのです。
とくに事務系の職種へ就職する際は、PCスキルの証明になることがあります。また、合格していれば資格手当が出る企業もあります。ただし基礎的な内容であるため、ITエンジニアなどのIT系職種への就職には、あまり有利には働かないかもしれません。
4.IT系上位資格への挑戦につながる
IT系のさらなる上位資格への挑戦につながる点も、ITパスポートに合格するメリットのひとつです。ITパスポートのためにおこなった試験対策は、そのほかのどのようなIT上位資格取得においても、理解しておくべき基礎部分として役立ちます。
また、IT系上位資格の試験範囲についてはITパスポートと似たような構成となるため、ITパスポート試験に取り組んでおくことで試験対策が立てやすくなるでしょう。
ITパスポートの試験概要
ITパスポート試験は、「情報処理の促進に関する法律」に基づいて、IPA(情報処理推進機構)が実施している試験です。今後もIT化は進んでいくと考えられるため、土台となる知識が身につくITパスポート試験に合格することは、将来的にも有利だといえるでしょう。
それでは、ITパスポートの試験の概要について、受験をこころざす際に知っておくべき以下の情報を確認しておきましょう。
・試験内容
・出題方式
・合格ライン
それぞれのポイントを詳しくチェックしていきます。
試験内容
ITパスポート試験の出題分野は、大きく分けると「ストラテジ系(経営全般)」「マネジメント系(IT管理)」「テクノロジ系(IT技術)」の3つです。ストラテジ系が35問程度、マネジメント系が20問程度、テクノロジ系が45問程度出題されます。それぞれ、出題内容は以下のとおりです。
・ストラテジ系:企業と法務・経営戦略・システム戦略
・マネジメント系:開発技術・プロジェクトマネジメント・サービスマネジメント
・テクノロジ系:基礎理論・コンピュータシステム・技術要素
出題方式
ITパスポート試験の出題方式はCBT方式です。CBT方式では、コンピュータに問題が表示され、キーボードやマウスを使って解答を入力していく方式をとります。CBT方式は毎月すべての都道府県で実施しており、受験者の都合に応じて試験日時や会場を選択可能です。
出題数は小問が100問で、四肢択一式にて出題されます。
合格ライン
ITパスポート試験の合格ラインは、総合評価点600点以上で、なおかつストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の分野別評価点も300点以上を獲得することです。
全体や分野別評価の配点は1000点満点であるため、総合得点の60%以上をとり、分野別でも分野別評価における30%以上の点数を取得する必要があります。
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ITパスポート試験に合格するためのポイント
ITパスポート試験に合格するためには、以下のポイントを押さえておくことが重要です。
・参考書や過去問を使って学習を進める
・無料勉強サイトを活用する
・資格取得支援校を利用する
また、スケジュール管理がしやすいよう、先に受験日を決めておくことをおすすめします。試験は随時おこなっているものの、あまりに長いスケジュールを組んでいるとやる気がなくなってしまいかねません。3~4ヶ月後程度を見込んでおくといいでしょう。
参考書や過去問で学習
ITパスポート試験の合格に向けて学習する際は、参考書や過去問を活用するのがおすすめです。参考書や過去問を使って学習していけば、自分の苦手な分野を理解できます。
間違えたところは参考書を確認しながら何度でも問題を解きなおしましょう。理解が不十分な問題についても、同様に学習します。情報処理系未学習者の方は、まず参考書を一通り確認したあとで過去問を反復すると良いでしょう。
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無料学習サイトの活用
無料学習サイトの活用をすることでも、ITパスポート試験の対策が可能です。過去問や用語集などが大変充実している無料学習サイトがあるため、うまく利用すると良いでしょう。
計算問題のみをピックアップして表示できる学習サイトや、用語やその関連ワードを辞典のようにまとめた用語集のサイトなどもあります。
資格取得支援校を利用する
ITパスポート試験の対策は独学でも可能です。しかし、独学であれば自分のペースで勉強できる一方で、モチベーションの維持が難しいこと、重要なポイントがわからないことなどのデメリットもあります。
資格取得支援校の対策講座を受講すると、わからない点をすぐに確認できてモチベーションを保ち続けやすいです。そのうえ、短期間・短時間で効率的な学習が可能です。仕事や学校、ほかの資格の勉強と両立するには、TACなどの資格取得支援校を利用すると良いでしょう。
ITパスポートを取得してDX推進に貢献しよう
ITパスポートは、「情報処理技術者試験」のなかでは比較的理解しやすい、エントリーレベルの試験です。ITは重要性を増しており、どのような職種の方であっても基礎的な知識を理解しておきたいものであるため、すべての社会人に取得をおすすめします。
ITパスポートに合格することによるメリットは、「ITに関する基本的な知識が身につくこと」「就職や転職時に有利となること」などです。エンジニアなどIT関連の職種に就きたい方などは、まずはこの試験の学習から始めると良いでしょう。基礎的な知識を固められるため、IT系上位資格への挑戦にもつなげられます。
ITパスポートやIT系上位資格への挑戦を検討している方は、効率的に学習できるTACなどの資格取得支援校の利用がおすすめです。
合格するためのポイントなども参考にして、ITパスポート試験合格に向けて取り組んでいきましょう。
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