税理士ブログ 平成29年度税理士試験合格者の「会計科目学習法」

昨年の合格者が実績した
簿記論・財務諸表論の学習法をご紹介!

 
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「税理士試験の合格者は、どのように簿記論や財務諸表論の学習をしたのか?」について知りたい方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか? そこで、今回は平成29年度税理士試験で見事合格を勝ちとられた方々が実践した「簿記論・財務諸表論の学習法」をご紹介します。

■総合問題では個別論点の横のつながりを意識!
大槻 智也さん

『簿記論』と『財務諸表論』の計算については、基礎期に個別問題をひたすら解きました。特に簿記論に関しては「トレーニング(問題集)」の個別問題を3回は繰り返し解き、問題を見て瞬時に身体が反応するようになるまで特訓を重ねました。 応用期には、「実力テスト(定期テスト)」や「答練(直前期の答案練習)」等の総合問題を最低でも2回以上繰り返し、個別論点の横のつながりを重点的に意識しました。やはり難解な本試験で通用するためには、総合問題の解答力よりも個別論点の解答力が大切だと思います。

一方、『財務諸表論』の理論については、そのまま規定を暗記するのでは無く、まず各規定のキーワードを覚えて、自分の言葉で説明できるようにしていました。

■簿記論では会計処理・計算方法を、財務諸表論ではその趣旨を理解する!
上土井 義龍さん

『簿記論』と『財務諸表論』の計算は非常に関連性が高いため、計算は『簿記論』の学習で徹底して各論点の会計処理及び計算方法を習得するように努めました。

また、『財務諸表論』の理論については、『簿記論』の学習で習得した会計処理の知識に裏付けるようにして、「なぜこのような会計処理の成り立ちになっているのか?」を理解していくようにしました。

■本試験を意識した学習が大切!
宇野 洋平さん

『簿記論』は、学習した内容について復習することが肝要です。本試験では、問題を見たらすぐに解き方を思いつかないと時間が足りなくなってしまいます。そのため、体が覚えるまで様々な練習問題を解くことを心掛けました。

『財務諸表論』の理論は、単純に暗記するだけでは本試験問題を解答することが難しいので、まずは理解することに努め、その後、暗記することで知識を確実なものにしました。

一方、計算については、表示区分や表示科目だけは絶対間違えないように心掛けるとともに、『簿記論』の知識と合わせて学習することで効率を高めました。

■苦手な論点は仕訳に戻って確認!
上條 早苗さん

『簿記論』は特殊商品売買が苦手でしたので、一旦理解できた後は、忘れた頃に「トレーニング(問題集)」や「個別計算問題集」で確認をするようにしました。また、直前期には、ほぼ毎日総合問題を解きました。総合問題での苦手な項目は、復習の際に仕訳問題として抽出して解いて、解説に書かれている仕訳で確認しました。

『財務諸表論』は、理論の条文穴埋め問題の対策として、重要なキーワードを通勤電車で暗記しました。また、理解しないと混乱する理論同士については、自分でノートの左右見開きにまとめ、一目で照合できるようにしました。自分でまとめる作業が、知識の整理や再確認になってよかったと思います。

■財務諸表論は単なる暗記ではなく、内容の理解を心掛ける!
小松 智昭さん

『簿記論』と『財務諸表論』の計算は内容が重なっている部分があるため、簿記論で学習した内容を復習し、その知識を財務諸表論で使い、学習時間の短縮を図りました。また、苦手論点が出たときは、ゆっくり時間をかけて徹底的に克服するまでトレーニング(問題集)等を解きました。

『財務諸表論』の理論については、「文章を読み、覚えたら書いてみて、覚えきれていなかった場合はまた文章を読み暗記する…」ということを繰り返しました。また、本試験では、覚えたとおりに一字一句そのまま書くことができない応用的な問題も出題されるため、その理論の意味や内容を理解しながら暗記しようと心掛けていました。

■財務諸表論の理論は「ポイントチェック(要点集)」で効率的に暗記!
藤原 由卓さん

『簿記論』は計算だけなのでひたすら問題を解いていました。講義を受けた後はなるべく早く「トレーニング(問題集)」で復習をするようにしていました。また、次の講義までに「トレーニング」を3回解き直し、しばらく経ってからまた解き直すというやり方をとり、最終的には本試験までに5回「トレーニング」を繰り返しました。

『財務諸表論』は計算が『簿記論』の学習でかなりカバーできるため、理論の暗記になるべく多くの時間をかけて勉強するようにしていました。大学での休憩時間や電車の中など空いた時間があるときは、「ポイントチェック(要点集)」を広げて理論暗記を進めていました。

■簿記論は仕訳につきる!
川口 拓哉さん

「『簿記論』は仕訳につきる!」と講師が話されていたので、ひたすら仕訳を身につけました。その成果が総合問題を解く際に現れたのではないかと思います。

『財務諸表論』は、理論暗記に苦労しました。いろいろ試した結果、「理論をICレコーダーに吹き込み、それを毎日音楽プレーヤーで聴く」という手法が自分に合っていました。耳で聞いた情報は頭に残りやすかったです。

■反復学習で知識を定着!
木村 洋介さん

『簿記論』は、講義があったその日のうちにテキストを復習し、次の講義までに「トレーニング(問題集)」と「ミニテスト(前回講義の確認テスト)」を最低3回は繰り返しました。また、「実力テスト(定期テスト)」については、実施日の翌日に1回、1ヵ月後に1回、さらに1ヵ月後にもう1回といった間隔で解き直しました。

『財務諸表論』の理論については、新たに出てきた理論をその都度暗記し、一度暗記したものは2~3日おきに読み返し、知識を定着させました。

一方、計算については、総合問題を中心に学習しました。苦手論点が出てきたらその都度解消し、トータルで平均よりも上回れるような答案作りを心掛けました。

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いかがでしたか?
合格者の方々は、それぞれ工夫しながら学習されていたことがお分かりいただけたかと思います。
なお、1つ共通していることは、“繰り返し”学習するということ。 計算にせよ理論せよ、反復して学習することで知識を定着させることが、簿記論・財務諸表論に合格するための鉄則と言えます。

みなさんも是非、合格者の方々の知恵を参考に、自分なりの学習方法を見つけてください!

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