税理士ブログ 本試験傾向と「演習ゼミ」の活用
小室 貴広 講師
TAC税理士講座 財務諸表論担当
❶近年の本試験傾向
みなさんは財務諸表論の本試験問題や傾向をご存知ですか?
理論は、伝統論から新基準まで幅広く出題され、比較的難易度が高い問題が出題されます。合格想定点は20点~30点程度となっています。また、2年連続で選択問題が出題されていますが、今年も米山試験委員が理論を担当するため選択問題が出題される傾向が高いと考えられます。
計算は、貸借対照表と損益計算書を作成する総合問題が出題され、比較的解答しやすい問題が出題される傾向にあります。合格想定点は33点~43点程度となっています。近年では総合問題に関連した注記(重要な会計方針、貸借対照表注記、税効果注記)も出題されるため、確実に押さえておく必要があります。
計算で出題される論点(現金預金、金銭債権、有価証券、棚卸資産、有形固定資産、税金等)は毎年似ているため、当該論点の会計処理をマスターすることが重要です。
❷ 合格に必要なこと
理論については、基本論点の正確な暗記が重要です。また、選択問題が出題される傾向にあるため、特に伝統論においては論点の横断的な理解が必要となります。そのため、テキストの基本論点のキーワードの正確な暗記だけではなく、詳解や留意点を読み込んで理解することも重要です。
計算については、基本的な項目をミスなく解答することが重要です。また、全項目を正解する必要はありませんので、問題資料を確認して正解すべきか否かを瞬時に判断できる必要があります。
❸ 演習ゼミの活用法
合格を手にするには、本試験という緊張感の中でいかにケアレスミスを防ぎ、普段の実力が発揮できるかがポイントとなります。そこで、みなさんに活用していただきたい人気のオプション講座が「演習ゼミ」です。
理論について、本試験では基本論点から応用理論まで幅広く出題されます。基本論点は積極的に解答し、応用理論は部分点を狙った解答が必要となるため、「演習ゼミ」ではそのような問題を作成し、問題演習を行っていきます。また、近年の本試験でよく出題される選択問題も作成し、出題していきます。
計算について、「演習ゼミ」では比較的優しい問題から応用問題、過去の本試験の改題まで幅広く出題しています。簡単な問題では正確な会計処理を、難しい問題では取捨選択をする練習をぜひ行ってみてください。
間違えてしまった部分は苦手な論点ということになりますので、今苦手な論点を洗い出すテストとしてもとても有効ですし、5月からの直前期に向けて本試験に近い問題にチャレンジすることでモチベーションアップにも繋がり、学習の方向性も見えてくるはずです。
普段とは異なる校舎や多くの受講生と一緒に問題演習を行うことで、本試験さながらの緊張感をぜひ味わってみてださい。
みなさんの受講を心よりお待ちしています。