税理士ブログ 【財務諸表論】残り1ヵ月で実践すべき学習法
TAC税理士講座 財務諸表論担当
杉田 亜紀 講師
通常講義も終わり、本試験まで、残すところ1ヵ月を切りました。
6月に実施した全国公開模試では、記号選択問題で思いのほか時間がかかってしまい、計算の時間が足りなくなってしまった・・・といった方も多かったでしょう。
「複数の論点を横断的に問う出題」および「深い理解を問われる記号選択問題」は、近年の本試験に多く見られる傾向です。
全国公開模試の印象、感想や反省については、残り1ヵ月の学習計画の策定を行う上で非常に重要です。つまり、現時点で、自身には何が足りなくて、どうしたら合格点に達するかを常に意識する必要があるのです。全国公開模試の経験を本試験で活かさない手はありませんので、今後につながるような対策を立てていきましょう。
財務諸表論における注意点は次の通りです。
①理論と計算をバランスよく学習すること
これからの時期、やってしまいがちな間違った行動として、理論又は計算のどちらかの復習に偏ることがあります。例えば、「演習期間中は理論の暗記が不十分だったから、これからは理論に特化しよう」とか「理論の暗記はほぼ出来上がったから、この先は計算に特化しよう」といった具合です。これは一見効果的に思えますが、失敗された多くの受講生のみなさんが陥ってしまうよくない時間の過ごし方です。理論と計算について、時間的にも労力的にもバランスに気をつけて学習を進めてください。
理論:本試験では、どれだけ多くの論点が整理された状態で頭に入っているかが勝負になってきます。今後は日々効率よく理論テキストを回していく作業が必要になってきます。まずは1週間使って、理論テキストの総復習(暗記の確認)をしてみてください。それができたら、次の4日間で2巡目、さらに次の3日間で3巡目、といった感じで全論点の総復習のスパンを短くしていきます。最終的には2日で全論点の総復習、毎日全論点の総復習という方法で暗記の定着に努めてみてください。
計算:総合問題の復習は、ちょっとサボるとあっという間に勘が鈍ってしまいます。したがって、定期的に解く、ということがなにより大事です。答練及び補助問題の解き直し中心に進めていきましょう。できれば、80分問題を1日1題。最低でも2~3日1題のペースは必須であると思います。理論の学習は机に向かわなくてもできますから隙間時間をうまく活用することにして、計算の学習のために机に向かうことができる時間をなんとか確保し、総合問題を解く力の維持及び実力アップに努めてください。
②未学習論点をインプットするのではなく、既学習論点の定着に努めること
この先、理論についても計算についても、既学習論点をしっかりと定着させていくことを念頭に置いて、学習を進めていってください。合格点に達するためには、みんなができるところは確実に加点していくことが大切です。つまり、過去の本試験問題や答練(過去の出題実績を精査した上で作成しています)であまり目にしないような論点はできなくても問題ないわけです。このようなことを踏まえ、今一度基礎に立ち返ることが最重要と考えてください。
③その他
本試験では修正テープの使用が認められるようになり、提出答案にも散見します。時間がない中で修正テープを効果的に上手く使うには、やはり若干の練習が必要なように感じます。上から書き直すボールペンとの相性の問題や解答欄のスペース等、考慮すべき点がありますので、ぜひ解き直しの際にも使用することを心掛け、たくさん使うことで慣れてください。修正テープの幅(太さ)を変えて2種類くらい用意して、使い分けてみるとよいかもしれません。
最後に
最後に、ポジティブ・シンキングでいることをぜひ心掛けてください。どうしても不安で押しつぶされそうになるこの時期。ネガティブな思考は、パフォーマンスを下げる大きな原因となります。頑張っているみなさんならきっと大丈夫。合格を手に入れた時のイメージを常に持ちながら、日々の学習に励んでいただけたらと思います。
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