税理士ブログ(財務諸表論)
TAC生必見!
遅れを取り戻す学習法
的場 宏大 講師
TAC税理士講座 財務諸表論担当
皆さん、こんにちは。
財務諸表論を担当している的場です。
直前期も迫ってきていますが、順調に学習を進めることはできているでしょうか?この時期、確定申告などで学習に遅れが生じてしまった方もいらっしゃると思います。今回はそのような方に向けて「遅れを取り戻すための学習法」をご紹介していきます。
■速修コースを受講されている方
①講義について
優先して学習するべきことは、ズバリ「計算」です。近年の本試験は計算勝負といわれるくらい、計算の出来が合否に影響を及ぼします。速修コースで学習している計算は本試験を合格するために必須の内容が詰まっていますから、計算の講義回は必ず視聴して追いつくようにしましょう。また、直前期に入るまでに集計方法など自分なりの解答パターンを確立させておく必要があります。トレーニングを通じて苦手な論点を1つ1つ潰していきましょう。直前期に入ると、計算の学習は、答練などアウトプットがメインになっていきますので、個別問題対策は今のうちにこなしておくことが大切です。すべてのトレーニング問題に手を付けることが出来ない場合は、「まとめ問題」を優先的に解答してください。
理論については、講義を視聴したうえで、速やかに該当テーマの暗記に移りましょう。朝出かけるまでの10分、通勤時間、昼休憩10分、夜寝る前の10分…という具合に、隙間時間を見つけて暗記を進めていきましょう。時間に余裕がない場合は、ある程度覚える量を絞る必要がありますので、その場合は、ミニテストや実力テストで出題した理論や、理論テキストに記載されている重要度(ABCランクなど)を参考に優先順位をつけて時間の許す範囲で暗記量を増やしてください。
②実力テストについて
実力テストは、時間を見つけて1度は必ず解答するようにしましょう。また、解き直しについては、計算を優先してください。解き直しの際の目標は正答率80%以上です(制限時間は80分以内)。計算問題で80%以上取ることができれば、直前期に入っても十分勝負することができます。逆に80%に届かないようであれば、基礎力がやや不足しているということになりますので、間違った原因を分析したうえで、トレーニングに戻って練習をする必要があります。
理論問題も時間があれば、解き直しても構いませんが、理論については解き直しよりも、理論テキストやポイントチェックを使い、暗記量を少しでも増やす意識を持つことが大切です。暗記をする際には、前述したように、重要性の高い理論から1つずつ潰していきましょう。
■上級コースを受講されている方
①講義について
まず、計算についてですが、上級コースにおける計算の講義は、ややマイナーな論点を取り扱うことが多いため、どうしても時間がとれない場合は、そのような論点はあえて飛ばすのも1つの方法です(計算で大切なのは、初学者コースで学習してきた内容です)。特に、以下に示した論点は出題実績が非常に乏しいため、後回しにしても構いません。
・分配可能額計算
・財務諸表等規則の表示
・キャッシュ・フロー計算書
・連結財務諸表の計算
・1株当たり情報の注記
・会計上の変更等(金融商品取引法)
これらの論点を後回しにするだけでも、学習時間をかなり圧縮することができるでしょう。
一方、理論の講義は必ず視聴し、上級演習で予告されている理論の暗記をしていきましょう。すべて暗記する時間がなければ、理論テキストに記載されている重要度(ABCランクなど)や、講師が伝えている重要度を参考に優先順位をつけて暗記を進めていきましょう。くれぐれも、マイナー論点の暗記に時間を取られないように注意してください。上級コースではランクの低い理論も取り扱っていくので、「そのような理論もしっかりと暗記すべきではないのか?」と思われがちですが、時間が無い中でマイナー論点まで手を広げるのは得策とは言えません。
②上級演習について
上級演習は、1度は必ず解答するようにしましょう。時間が取れるようであれば、計算の解き直しも行ってください。計算の解き直しの目標は、まずは平均点を目指し、最終的には平均点+5~10点取れるのが理想です。
理論問題は、制限時間を設けて解き直す必要はありませんが、本を読むような感覚で、問題の流れを確認してみましょう。具体的には「この論点はこういう流れで問題が出題されるのか」、「この問題は理論テキストのあの部分を解答すればよいな」という具合にイメージトレーニングをする感覚で読み進めていくとよいでしょう。ペンをもって解き直すわけではないので、時間も節約できるうえに理解力や読解力も向上するので非常におすすめの勉強方法です。
■最後に
これから直前期を迎えますが、時間はまだまだ残されていますので遅れを取り戻すことは十分可能です。お伝えしてきた内容で1つでも参考になることがあれば、皆さんの学習に取り入れてみてくださいね。
もし、学習に行き詰ってしまったら、遠慮なく講師にご相談ください。
講師一同、皆様を応援しています!
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