税理士ブログ
【財務諸表論_受験経験者対象】
上級コースが開講するまでにやっておきたいこと
的場 宏大 講師
TAC税理士講座 財務諸表論担当
こんにちは、財務諸表論を担当している的場です。今回は財務諸表論の受験経験者に向けて、上級コースが開講するまでにやるべきことについてご紹介したいと思います。
【実践してほしい復習方法/計算について】
上級コースが開講するまでに最も意識して取り組んで頂きたいことは、ずばり「計算の苦手論点の克服」です。財務諸表論の本試験は計算問題がどれほど合否に大きな影響を与えるのかは、皆さんもご存じのとおりかと思います。
過去に学習してきたテーマの中で、1つでも苦手な論点があるのであれば、以前使用されていたトレーニングや市販の「個別計算問題集」などを活用し、自信をもって解答できるようになるまで反復練習をしましょう。毎回ミスをしてしまうところがあれば、「間違いノート」などを作り、何を間違えたのかを書きとめておくとよいでしょう。
上級コースは、演習問題を解答する機会が多いため、個別論点の復習に十分な時間をあてることができない可能性もあります。年末年始を利用して苦手論点の克服に努めてください。
優先して復習してほしいテーマは、現金及び預金、金銭債権及び貸倒引当金、有価証券、棚卸資産、有形固定資産(リース・減損・資産除去債務を含む)、借入金、退職給付、税金(法人税等・消費税等)になります。
なお、苦手な個別論点が特に無いという方は、過去に実施した答練や市販の「総合計算問題集(基礎編又は応用編)」などを活用して、総合問題を解く力をより一層強化していきましょう。
【実践してほしい復習方法/理論について】
理論の暗記は毎日少しずつ進めていくことが最も効果的です。週末にまとめて理論暗記を行うよりも、日々の隙間時間を活用しながらコツコツ積み重ねていくことが大切です。過去に利用していた理論テキストなどを活用し、暗記を進めておきましょう。
優先して暗記すべき箇所は、理論テキストの「基本論点」です。年末の時間を使って1つでも多くの暗記をしておくことで、余裕をもって上級コースに入ることができます。棚卸資産、有形固定資産、引当金、概念フレームワーク、金融基準、棚卸資産基準、退職給付基準、資産除去債務基準、包括利益表示基準などがお勧めです。
なお、どうしても暗記時間を確保することができないという方であっても、「理論テキストを読む」ことは少なくとも実践してください。「去年こんなこと学習したなぁ・・」「ここを暗記するのに苦労したなぁ・・」という具合に、雑誌を読む感覚で気楽な気持ちで取り組むことができますので、そこまで時間も拘束されないはずです。この作業をするだけでも、上級コースに入って講義を聞いた時の印象は変わってくるはずです。
【上級コースについて】
上級コースでは、1回の講義で理論と計算を共に学習していきますが、理論の学習の比重が少し高くなります。理論テキストの「基本論点」に加え「応用論点」など、より深い内容も確認していくことになりますので、前述したとおり、年内に「基本論点」を1つでも多く暗記しておくことが上級コースでスムーズに学習を進めていくことに繋がります。
また、上級コースでは本試験を想定した演習問題(総合問題)を全10回解答していきますので、インプットだけでなく、実践力も養成していきます。
「Re₋Startゼミ」の活用
上級コースが開講するまでの学習に少しでも不安がある方は「Re₋Startゼミ」を受講してみてください。当ゼミでは、本試験の得点源となる計算を中心に、問題演習を通じて知識の確認を行います。第1回は計算の個別問題(基礎+応用)、第2回は総合問題(理論・計算)を用意しています。実際に手を動かして問題を解いておくことで、不安なくスムーズに上級コースへ進むことができるでしょう。財表の学習から時間が空いてしまった方必見のゼミとなっております。
さいごに
いよいよ財務諸表論の学習が再スタートします。年末年始の貴重な時間を無駄にしないためにも計画性をもって学習に取り組んでいきましょう。