マンション管理士合格に必要な勉強時間とは？管理業務主任者との違いまで徹底解説

マンション管理士試験とは、マンション設備の維持管理や入居者同士のトラブル対応、修繕工事の計画などを担う専門家です。難易度が高い国家資格の1つで、計画的に対策を進める必要があります。マンション管理士に合格するための勉強時間やコツをご紹介します。

マンション管理士試験に合格するために必要な勉強時間の目安は500時間です。社会人が仕事に通いながら勉強時間を毎日2時間確保したとして、合格までには9ヵ月ほどかかります。

マンション管理士試験は、管理業務主任者試験とダブル受験がしやすいのが特徴的です。管理業務主任者試験の勉強を並行して進めるメリットや、ダブル受験を検討する受験者が多い理由を解説します。

目安となる時間は500時間

難易度が高い国家資格であるマンション管理士試験に合格するには、500時間程度の勉強時間を確保する必要があります。関連知識がまったくない初学者の場合は、500～700時間程度を目安とするとよいでしょう。

計画的に勉強をすすめて、1年以内に資格が取得できる流れです。ただし、マンション管理士試験は年に1回しか実施されていないため、計画的なスケジュールを立てて対策する必要があります。

管理業務主任者とのダブル受験がおすすめ

管理業務主任者の資格がマンション管理士資格とダブル受験しやすいとされているのには、次の理由があります。

• ●試験範囲が類似している
• ●試験日が近い

マンション管理士試験と管理業務主任者試験の試験範囲は大部分が重なっているため、効果的に2つの試験対策を行えます。難易度に関しては、マンション管理士試験のほうが試験範囲が広く深い知識が問われる印象です。

マンション管理士試験は例年11月の最終日曜日、管理業務主任者試験は12月の最初の日曜日に実施されています。2つの試験日が近いため、知識が薄れないうちに受験を済ませられるのもメリットです。

ダブル受験を検討する際に知っておきたい、マンション管理士と管理業務主任者の違いを次の3つの項目に分けて解説します。

• ●試験科目の違い
• ●合格率の違い
• ●勉強時間の違い

いくら受験しやすいからといって、両者の違いを把握せずにむやみに勉強を進めるのでは効率が悪くなってしまいます。項目ごとにどのような違いがあるかを、正しく把握しておきましょう。

試験科目の違い

以下に示すとおり、2つの試験科目は基本的には似ている部分が多いです。

しかし両者の立場の違いから、重視されている分野や求められる知識の深さが異なります。

合格率の違い

マンション管理士試験の合格率は8～9％程度であるのに対して、管理業務主任者試験の合格率は20～23%程度です。基本的に合格率が10％以下で推移しているマンション管理士試験と比べると、管理業務主任者試験の難易度は低いといえるでしょう。

管理業務主任者試験では基礎的な知識が求められる一方で、マンション管理士試験ではより深く実践的な内容が問われます。

勉強時間の違い

500時間の勉強時間が必要なマンション管理士試験に対して、管理業務主任者試験の合格には300時間程度が必要だとされています。勉強時間に違いが出るのは、求められる知識の深さに違いがあるからです。

より難易度が高いマンション管理士試験の勉強を効率的に進めるために、まずは管理業務主任者試験の範囲に手を付けるのも戦略の1つです。

マンション管理士試験の合格をつかむためにも、次の3つを試してみましょう。

• ●過去問を解く
• ●頻出問題を把握する
• ●受験指導校を活用する

長いマンション管理士試験対策期間を乗り切るには、計画的に勉強を進める必要があります。自分にとって効果的な勉強方法を知り、確実に合格をつかみ取りましょう。

過去問を解く

マンション管理士試験に合格するには、繰り返し過去問を解いて出題傾向をつかむことが必須です。テキストで知識の吸収ばかりに集中していても、実際にどのような形で問題が出されるのかを知らないと正しく回答できない可能性があります。

何年分かの過去問を解けば、自分がどの分野に強みをもっており、反対にどの部分を強化しなければならないのかがわかるでしょう。

頻出問題を把握する

マンション管理士試験には、頻出分野と問題の出題パターンが存在します。出題頻度が高い問題の解き方をマスターしておけば、似たような問題が実際に出題された際に確実に得点できるでしょう。

マンション管理士試験では、区分所有法や建設・設備に関する問題が多く出題される傾向があります。テキストや過去問を参考にして、頻出分野の把握と対策に力を入れてみてください。

受験予備校を活用する

マンション管理士試験は難易度が高い試験であるため、自分の力で対策が難しい場合は受験予備校の活用を検討しましょう。出題範囲が広いマンション管理士試験を効率的に進めるには、実績やノウハウをもった受験予備校を活用するのが効果的です。

理解が難しい箇所はすぐに講師に質問できるほか、頻出範囲をカバーしたわかりやすいテキストで学ぶことができます。

マンション管理士試験合格を目指す際には、まず次の2つのポイントを押さえておきましょう。

1. ●管理業務主任者とのダブル合格を目指すか否かを決める
2. ●試験日から逆算して学習スケジュールを立てる

事前に方向性やスケジュールを決定しておくことで、スムーズに勉強を進められます。

管理業務主任者とのダブル合格を目指すか否かを決める

マンション管理士試験とダブル受験をする方も多い管理業務主任者試験ですが、必要がなければ無理に両方の対策をする必要はありません。自分が2つの資格取得を目標とすべきなのか、じっくりと検討しておきましょう。

ダブル受験を決めた場合は、どのような順番・方法で対策を進めるのか、詳しく考えておく必要があります。時間も単独受験に比べると長くかかる点は、事前に知っておきましょう。

試験日から逆算して学習スケジュールを立てる

マンション管理士試験のスケジュールを立てる際には、試験日から逆算して勉強ペースを決めます。試験は年に1度であるため、タイミングによっては余裕をもって進められる場合もあるでしょう。

試験日までに充分な対策を終えられるように、平日と週末それぞれの勉強時間を計算し、中間目標を立てます。勉強を進めながらスケジュールの進度を確認し、調整を加えながらペースを守って勉強を進めてみてください。

マンション管理士試験の勉強時間は、平均で500時間必要です。毎年11月頃実施される試験日に合わせて、1年近く対策をしなければならない可能性もあります。

マンション管理士試験は範囲も広く難易度が高いため、独学で進めるのが難しいと感じる方も多いでしょう。TACのマンション管理士／管理業務主任者コースでは、自分のレベルに合った学習が可能です。

頼れる講師の指導によって、合格までモチベーション高く勉強を進められます。気になる方は、ぜひ詳細を確認してみてください。