管理業務主任者の取得メリットとは?仕事内容や需要について詳しく解説
管理業務主任者は取得するメリットの大きな資格です。就職や転職を有利に展開したいと考えている方にとって、おすすめの資格といえるでしょう。管理業務主任者とはどのような仕事なのか、具体的な仕事内容や需要、メリットなどについて、くわしく解説します。
管理業務主任者とは
管理業務主任者とは、マンションの管理組合と業務委託契約を結ぶときに、重要事項の説明や管理事務報告を行える国家資格者のことです。組合運営に関連するマネージメントを行うなど、組合ではフォローしきれない運営や管理業務のサポートなども行います。
管理業務主任者の資格は単独でも需要がありますが、併せてマンション管理士の資格と持っていると、さらに需要が高くなることが期待できるでしょう。また、マンション管理の業務の幅が広がるため、管理業務主任者とマンション管理士の資格を両方とも取得する人も多くいます。
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マンション管理士との違い
管理業務主任者が組合との業務委託契約を結ぶときに、重要事項説明を行うなど、契約関連のキーとなるポジションを担っています。一方、マンション管理士は、組合からの相談に乗る、法的視点から管理業務への助言をするなど、管理組合のサポートをするコンサルタント的な存在です。
つまり管理業務主任者とマンション管理士は立ち位置が違います。管理会社に所属して管理業者の立場から仕事をしているのが管理業務主任者、管理組合の立場から助言するのがマンション管理士です。
また、管理業務主任者には30管理組合につき1人以上の割合で設置の義務があります。マンション管理士は管理業務主任のような決まりがありません。
管理業務主任者の平均年収
不動産業全体の平均年収は423万円で、管理業務主任者の平均年収は300万~500万円といわれています。つまり不動産業界全体との差がほとんどありません。
また、一般的なサラリーマンの平均年収とも、ほとんど変わらないといえるでしょう。これは、多くの管理業務主任者がマンション管理会社など不動産関連企業に就職しているためです。
管理業務主任者は独立・開業には向かない職業といえます。会社の中で複数の資格を取って、プラスαの要素を身につけることが、年収アップへの近道です。
管理業務主任者を取得するメリット
管理業務主任者を取得するメリットはいろいろあります。おもなメリットは以下の3つです。
- ●就職や転職の際に有利となる
- ●独立開業も可能となる
- ●別の資格取得にも有利
それぞれくわしく解説します。
就職や転職の際に有利となる
管理業務主任者の資格を持っていると、独占業務ができるため、不動産関連の企業への就職や転職の際に有利になります。マンション管理会社が多くのマンションでの管理を担っており、管理委託契約に関する重要事項の説明や管理事務の報告などの仕事が欠かせないためです。
また、不動産会社によっては、管理業務主任者の資格を持っている従業員に対して、資格手当を支給しているケースもあります。年収を上げる点でも有利に働く可能性がある資格といえるでしょう。
別の資格取得にも有利
管理業務主任者の資格はマンション管理士の試験と出題範囲が重複している部分があるため、別の資格取得にも有利に働く場合があります。実際に管理業務主任者とマンション管理士の資格を両方とも持っている方も少なくありません。
また、管理業務主任者の資格を取得するためには、さまざまな分野の知識を学ぶ必要があるため、それぞれの分野での基礎知識を身につけられます。ほかの資格取得を取得するきっかけになることも期待できるでしょう。
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管理業務主任者の仕事内容
管理業務主任者の仕事内容は、少しわかりにくいところがあるかもしれません。契約書や説明書にまつわる業務が多いためです。
ここでは管理業務主任者の仕事内容を細かく分けて説明します。管理業務主任者の主要な仕事内容は以下の4つです。
- ●重要事項の説明
- ●重要事項説明書への記名
- ●管理受託契約書への記名
- ●管理組合に対して管理事務に関する内容を報告
重要事項の説明
管理業務主任者の業務の中でもとくに重要なのは、管理委託契約を締結する際の重要事項の説明です。重要事項の説明とは、管理委託契約において、重要な部分説明する義務といっていいでしょう。
管理組合側が必ずしもマンションの管理・運営にくわしいとは限りません。「知らなかった」「聞いていない」などのトラブルをさけるための重要な業務です。
ごくまれに、自社に都合の悪い情報をふせたまま、契約を結ぼうとする業者がいるため、住民が不利な条件で契約を結ぶことを防ぐ役割も果たしています。具体的な説明の内容は以下です。
- ●マンション管理業者の名称や住所
- ●契約は新規のものか更新なのか
- ●対象となるマンションの情報
- ●委託される管理事務の内容の詳細
- ●金銭の取扱いの方法
- ●保証契約の内容の詳細
- ●契約の期間
- ●更新・解除の手続き方法
重要事項説明書への記名
上記の重要事項の説明の際には、事前に「重要事項説明書」を作成して、説明する相手に対して交付する必要があります。また、この重要事項説明書には、管理業務主任者自身が記名をしなければなりません。
重要事項説明書は、「管理業務主任者である私が責任をもって説明しました」ということを確認するためのものといえるでしょう。
管理受託契約書への記名
管理受託契約に関する重要事項を説明した後に、管理組合との間で管理受託契約が成立した際には、マンション管理業者は契約書を交付する必要があります。
管理業務主任者が、契約書の内容に間違いがないかどうか確認をしたうえで、記名しなければなりません。マンション管理の専門家である管理業務主任者が契約書に記名することによって、契約書の内容に間違いがないことが確認できます。
つまり、管理受託契約書への記名によって、適正な契約が結ばれたことが証明されるわけです。
管理組合に対して管理事務に関する内容を報告
契約締結後、マンション管理会社がマンションを適切に管理していることを示すために、マンション管理組合に対して、定期的に管理事務の状況を報告する必要があります。この報告を行うことも、管理業務主任者の独占業務のひとつです。
マンション管理の専門家である管理業務主任者が、契約したのちも管理運営に携わっていると示すことによって、マンション管理組合は安心しマンション管理会社に委託できます。
管理業務主任者の仕事は独占業務だけではありません。管理組合ではフォローしきれない部分を、幅広い知識でサポートします。
具体的には、管理組合が開催する理事会や総会のサポート、マンションのメンテナンス計画の立案と実施、マンションの住人や業者への対応などです。仕事内容は多岐にわたるため、業務時間をしっかりコントロールしていくことも必要でしょう。
管理業務主任者の将来性
2018年のマンション管理費市場規模は7,459億円でした。2025年には18.9%増の8,866億円まで拡大するとの予測が出ています。
不動産業界全体としても、マンション管理業への新規参入が進み、独占業務を有している管理業務主任者がさらに必要とされているのが現状です。また、他業種が不動産業界に進出するケースも増えており、今後、さらに管理業務主任者のニーズが広がるのは間違いないでしょう。
管理業務主任者は2001年に作られた新しい資格であるため、潜在的な需要が存在している可能性も高いと考えられます。つまり管理業務主任者は安定性と将来性を兼ね備えた資格といえるでしょう。
ニーズの高い管理業務主任者を取得しよう
管理業務主任者は独占業務であるため、マンションの需要があるかぎり、ニーズの高い職業といえます。就職や転職に有利なだけでなく、年収面でも資格手当がつくなど、優遇される可能性のある仕事といえるでしょう。
管理業務主任者の資格を取得後、他の資格を取得するという展開も考えられます。つまり活躍の場を広げられる仕事です。
不動産関係の仕事を考えているならば、メリットの多くある資格といえます。効率的に勉強して、資格取得を目指そうと考えている方には、受験指導校であるTACの利用がおすすめです。
管理業務主任者への第一歩はココからスタート!
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