基本情報技術者試験に合格しよう!勉強時間はどのくらい必要?


基本情報技術者試験に合格しよう!勉強時間はどのくらい必要?

基本情報技術者試験はエンジニアになるための登竜門とされています。勉強時間の平均は200時間ほどであり、しっかりと対策をおこなうべき試験です。

この記事では基本情報技術者試験をクリアするために確保したい勉強時間を始め、効率的な学習方法なども解説します。

基本情報技術者試験ってどんな試験?

基本情報技術者試験ってどんな試験?

基本情報技術者試験をクリアすることは、エンジニアとして企業で働くための第一歩といえます。この試験に合格していることは、ITに関連する基本的な知識・技術を身につけていることの証明となるためです。

基本情報技術者試験は、実務経験がある人もない人も、合格しておきたい試験です。それではまず初めに、基本情報技術者試験について、基本的な概要や試験の出題内容について解説します。

試験の概要

『独立行政法人 情報処理推進機構』が運営する、国家試験である基本情報技術者試験。全体の特徴としては、科目A試験(旧午前試験)と科目B試験(旧午後試験)、二つの試験に分かれている点です。

試験時間は科目A試験が90分、科目B試験が100分であり、それぞれ1,000点満点となっています。問題数は、科目A試験が60問、科目B試験が20問で構成されています。

資格取得の難易度としては、IT関連の試験の中では「ITパスポート試験」の次に、合格しやすい試験です。独学でも合格を狙える試験ではありますが、情報分野を学習したことがない人にとっては、少しハードルが高いかもしれません。

出題内容

基本情報技術者試験は、科目A試験と科目B試験に分かれて試験がおこなわれます。ここでは、それぞれの出題内容(範囲)について解説します。

まずは、以下の表で科目A試験の出題内容を確認してください。

科目A試験(旧午前試験)- 出題分野 出題範囲
テクノロジ系 ・基礎理論
・コンピュータシステム
・技術要素
・開発技術
マネジメント系 ・プロジェクトマネジメント
・サービスマネジメント
ストラテジ系 ・システム戦略
・経営戦略
・企業と法務

上記のように、科目A試験の出題内容は「テクノロジ系」「マネジメント系」「ストラテジ系」の3つに分類されます。次に、科目B試験について解説します。

科目B試験で出題される内容は以下の通りです。

・情報セキュリティ関連
・アルゴリズムとプログラミング(疑似言語)



基本情報技術者試験の勉強時間は?

基本情報技術者試験の勉強時間は?

基本情報技術者試験は、ITに特化した国家試験です。そのため、試験合格に向けて必要な勉強時間も、ITの基礎知識がある人とそうでない人とでは大きく異なります。

本章では基本情報技術者試験の合格に必要な勉強時間を「既に情報処理の知識を有している人」と「情報処理の知識がない人」とに分けて解説します。またそれぞれの基準についても説明するので、自分自身がどちらのケースなのか、確認してください。

既に情報処理の知識を有している人

このケースに当てはまる人は、以下のような人です。

・情報系の学校・学部を卒業(在籍)している人
・すでにIT業界で働いている

上記どちらかに当てはまる人は「情報処理の知識を有している」と考えて問題ないでしょう。中でもIT用語やプログラミングの基本知識があることは、大きなアドバンテージとなります。

このような場合は、50時間ほどの勉強時間でも試験合格を目指すことができるでしょう。「1ヶ月間、1日2時間勉強する」と考えると、国家試験の中でも合格しやすいことがわかります。

情報処理の知識がない人

反対に、以下のような人は「情報処理に関する知識がない人」となります。

・文系の学校・学部に在籍(または卒業)している人
・IT業界以外で働く人

情報処理に関する基礎知識がほとんどない人は、一からしっかりと勉強しなければ、試験合格は難しいでしょう。目安としては、200時間ほどの勉強時間が欲しいところです。

場合によっては半年以上かけて勉強しなければなりません。いきなり基本情報技術者試験は難しそうと考えている方の中には、事前に「ITパスポート試験」に合格しておく人もいます。

試験勉強のポイントは?

試験勉強のポイントは?

ただ闇雲に過去問を解いたり、暗記だけをしたりしていても、基本情報技術者試験に合格することはできません。特に、初学者や勉強時間が限られている人は、ポイントを押さえた学習を進める必要があります。

本章で紹介するのは、基本情報技術者試験に合格するための学習方法のコツ(ポイント)です。独学(テキスト学習)か講座受講、どちらを選ぶのかに始まり、科目A(旧午前試験)・科目B試験(旧午後試験)の効率的な勉強方法を解説します。

独学(テキスト学習) or 講座受講で勉強しよう

基本情報技術者試験の勉強方法として、「独学(テキスト学習)」や「講座受講」などが挙げられます。好きなタイミングで勉強ができ、費用を抑えられることが、テキスト学習の魅力です。

講座を受講する場合、相応の費用がかかりますが、「学習スケジュールが立てられずに勉強が遅れる」、「疑問点が解決できない」、「モチベーションが続かない」といった不安要素を解消できます。

もちろん講座受講を選択した場合でも、一人で勉強する時間は必要です。基本情報技術者試験は、講座を受けるだけで合格できる試験ではありません。

科目A試験(旧午前試験)の効率的な勉強方法

まずは科目A試験の合格を目指します。科目A試験の特徴としては「範囲が広いこと」が挙げられます。

学習範囲も広範囲に渡るため、効率的に進めていかなければ、知識にムラが出てしまいます。科目A試験をクリアする勉強方法として、「苦手分野を見つける」と「公式は意味から理解する」の2つを紹介します。

まずは苦手分野を見つける

出題範囲の広い午前試験をクリアするためには、何よりもまず「苦手分野」を見つけることが重要となります。

テキストであれば、一度通して学習し過去問を解いてみましょう。そして過去問で間違えた部分を「苦手分野」として、集中的に学習します。

苦手分野をマスターしたと感じたら、また過去問を解き、再度苦手分野を見つけます。この繰り返しによって、得点を伸ばしていきましょう。

公式ではなく、意味から理解する

科目A試験は、計算問題も出題されます。計算問題をクリアするためには、ある程度「公式」を覚える必要があります。

このとき、公式をただ暗記するだけでは、実際の問題で活用することはできません。公式自体の意味から理解することがポイントです。

数学などと比べると、覚えるべき公式は決して多くありません。一つひとつの公式を丁寧に理解するよう努めましょう。

科目B試験(旧午後試験)の効率的な勉強方法

次に科目B試験の対策として、効率的な勉強方法を解説します。科目B試験で出題される問題は科目A試験の「応用」にあたります。

当然、科目A試験(基礎)ができていなければ科目B試験(応用)はクリアできません。まず科目A試験をマスターしたのち、科目B試験の対策を始めてください。

できるだけ多くのアルゴリズムに触れよう

基本情報技術者試験の最大の難関である「アルゴリズム」。初めて学習する人がほとんどであるため、他の分野と比べて苦手とする受験生が多いといわれています。単なる暗記だけでは、アルゴリズムの問題は解けないため、科目A試験対策と違って、学習の成果がなかなか見えてこないこともこの分野の大きな特徴です。

なるべく多くのアルゴリズム(プログラム)を読むことで、根気強く学習を続けるうちに徐々にスキルが上がってくるのを実感できます。科目A試験に出てくるアルゴリズムの問題も効果的な演習材料になりますのでうまく活用していきましょう。

「本試験に間に合わなかった!」なんてことのないようにアルゴリズムは早めに学習を始めましょう。

重点分野についてしっかり学習しよう

科目B試験は全部で20問ですが、この20問のうち、出題比率が高いのは「アルゴリズムとプログラミング」(20問中16問出題)です。全体の8割を占めるため、避けて通ることはできません。重点分野としてしっかり学習しましょう。

基本情報技術者試験とITパスポート試験の違い

基本情報技術者試験とITパスポート試験の違い

基本情報技術者試験に挑む前に、準備段階として受験する人も多いのが、ITパスポート試験です。

ではなぜ準備段階として受験するのでしょうか?基本情報技術者試験との違いを踏まえて解説します。

まずITパスポート試験は、基本情報技術者試験よりも合格しやすい試験です。合格率は50%前後であり国家資格の中では、最も「易しい」とされるレベルに位置します。

出題内容は、基本情報技術者試験の科目A試験(旧午前試験)とほぼ同じ。科目B試験(旧午後試験)の有無が両者の違いといえます。

そのため、基礎を固める上で「ITパスポート試験」が活用されるということです。

勉強時間を確保して、基本情報技術者試験に臨もう

勉強時間を確保して、基本情報技術者試験に臨もう

基本情報技術者試験について解説しました。すでに情報処理の知識を有している人は50時間ほどの学習で合格を狙えますが、初学者は200時間ほど勉強する必要があります。

また科目B試験(旧午後試験)では応用問題が中心となるため、短期間で詰め込んだ知識では太刀打ちできません。基本情報技術者試験の合格を目指すならば、しっかりと勉強時間を確保しておきましょう。

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