税理士ブログ
【財務諸表論_初学者対象】
上級コースが開講するまでにやっておきたいこと
的場 宏大 講師
TAC税理士講座 財務諸表論担当
こんにちは、財務諸表論を担当している的場です。今年も残り約1カ月となりましたが、学習は順調に進んでいるでしょうか。今回は、「上級コース」が開講するまでにやるべきことについてご紹介したいと思います。
【実践してほしい復習方法/計算について】
「上級コース」が開講するまでに最も意識して取り組んで頂きたいことは、ずばり「計算の苦手論点の克服」です。財務諸表論の本試験は計算問題でどれだけ得点を確保することができるかが合否に大きな影響を及ぼしますので、計算の苦手論点を1つでも減らすことが何よりも重要です。
年内に学習してきたテーマの中で、1つでも苦手な論点があるのであれば、トレーニングや市販の「個別計算問題集」などを活用し、自信をもって解答できるようになるまで反復練習をしましょう。毎回ミスをしてしまうところがあれば、「間違いノート」などを作り、何を間違えたのかを書きとめておくとよいでしょう。
「上級コース」が始まると、演習量も増えてくるため、個別論点の復習に十分な時間をあてることが難しくなってきます。そのため、年末年始を利用して苦手論点の克服に努めてください。
優先して復習してほしいテーマは、現金及び預金、金銭債権及び貸倒引当金、有価証券、棚卸資産、有形固定資産(リース・減損・資産除去債務を含む)、借入金、退職給付、税金(法人税等・消費税等)になります。
なお、苦手な個別論点が特に無いという方は、年内に実施した実力テストや市販の「総合計算問題集(基礎編)」を活用して、総合問題を解く力をより一層強化していきましょう。
【実践してほしい復習方法/理論について】
理論の暗記は毎日少しずつ進めていくことが最も効果的です。週末にまとめて理論暗記を行うよりも、日々の隙間時間を活用しながらコツコツ積み重ねていくことが大切です。
私が受験生だった頃は、起床後・移動時間・お昼休み・就寝前といった隙間時間を活用し、暗記に取り組んでいました。1日の暗記時間はトータルで30~40分程度ですが、毎日積み重ねることで確実に暗記は定着していきます。
暗記すべき箇所は、理論テキストの「基本論点」です。「上級コース」に入ると、「基本論点」に加え、「応用論点」の暗記も増えてきますので、今のうちに「基本論点」の暗記の精度をなるべく高めておきましょう。
なかなか時間を確保することが難しいという方は、学習テーマを絞り、重要性の高いものを優先して暗記してください。棚卸資産、有形固定資産、引当金、概念フレームワーク、金融基準、棚卸資産基準、退職給付基準、資産除去債務基準、包括利益表示基準などがお勧めです。
逆に、時間に余裕のある方は、「基本論点」の暗記に加え、年内学習した全範囲について、「理論テキストを読む」という作業をしてみるのも効果的です。この作業は「暗記」というよりも「年内にこんなこと学習したなぁ・・」「ここを暗記するのに苦労したなぁ・・」という具合に、雑誌を読む感覚で気楽な気持ちで取り組んでみてください。読むだけでも、どのようなテーマを学習したのか、頭の中が整理されてくるはずです。
「年内補強ゼミ」の活用 ※TACの現受講生対象
「上級コース」が開講するまでの学習に少しでも不安がある方は「年内補強ゼミ」を受講してみてください。当ゼミでは、年内に復習してほしい重要論点を複数テーマピックアップし、演習問題を通じて総復習を行います。第1回は計算の個別問題、第2回は総合問題(理論・計算)をご用意しています。「上級コース」に入る前の総復習に最適の内容となりますし、年内に実施した実力テストより難易度の高い問題も含まれますので、実践的な解法を早期に身に着ける機会にもなります。万全な状態で「上級コース」に挑むためにも、皆様のご参加をお待ちしております。
さいごに
「上級コース」に入ると学習がさらに本格化してきます。年末年始の貴重な時間を無駄にしないためにも計画性をもって学習に取り組んでいきましょう。