応用情報技術者試験は午後試験の対策が重要!過去問を使用した対策のポイントを徹底解説
応用情報技術者試験は、午前と午後にわけて実施されます。名前のとおり、基本情報技術者試験よりも難易度がワンランク上がった試験ですが、午前試験はその中では「基礎」に当たる部分が出題されます。
では午後試験は、どのような出題内容となっているのでしょうか。本記事では応用情報技術者試験の午後試験について、その特徴やポイント、成果を上げるコツを解説します。
応用情報技術者試験の午後試験の特徴
応用情報技術者試験とは、誕生から50年以上の歴史をもつ国家試験です。「高度IT人材として必要な応用的知識や技能を有し、高度IT人材として方向性が確立できている人材」を輩出するために生まれた試験であり、合格すれば、より実践的な知識が身についていることを実感できます。
ここでは、そんな応用情報技術者試験における「午後試験」に重点を充てて解説を進めます。
記述式である
応用情報技術者試験の午後試験は「記述式」の設問が多い点が特徴です。出題内容については「問1.情報セキュリティ」が全員必須の試験科目であり、その他は選択式です。以下の科目から、自身が解答する設問を選んでいきます。
・経営戦略、情報戦略、戦略立案・コンサルティング技術
・プログラミング
・システムアーキテクチャ
・ネットワーク
・データベース
・組み込みシステム開発
・情報システム開発
・プロジェクトマネジメント
・サービスマネジメント
・システム監査
午前試験よりも応用問題である
応用情報技術者試験における「午後試験」は全体を通して、午前試験よりも応用的な内容となっています。これは午後試験が、より実務に即した試験内容となっているためです。
一般的な対策方法としては、まず参考書をひと通り読み込んだうえで、過去5年分の過去問を解くといったやり方がベターです。午後試験の合格ラインは、正答率60%以上。ただし、午前の試験でも同様の合格ラインをクリアしなければ、午後試験で合格ラインを超えていても、不合格となってしまいます。
読解力が求められる
応用情報技術者試験の午後試験は、長文を読み、設問に答えるといった形式が多く採用されています。そのため、基本的な知識を身につけているのはもちろんのこと、受験者には相応の「読解力」も求められます。
それだけでなく、ITエンジニアとしての判断力や実践力、思考力も問われるため、しっかりと対策しておかなければ、合格は難しいでしょう。
計11問から5問解答し、そのうち4問選択できる
先ほどもご説明したとおり、応用情報技術者試験の午後試験は、必須(1科目)+選択(10科目)の合計11科目で構成されています。「情報セキュリティ」については全員が解答しなければなりませんが、その他10科目においては、そのうち4問を自由に選択できます。
つまり試験当日までに、自身の得意分野を見つけ、どの科目で合格を狙うのかを決めておかなければなりません。
応用情報技術者試験の午後試験の4つのポイント
応用情報技術者試験の午後試験は、解答方法が記述式であることに加え、長文を読んだうえで設問に答えなければならないものが多く、高得点を狙うにはいくつかの準備が必要です。
そこで本章では、午後試験で合格ラインをクリアするためのポイントを4つ紹介します。次の4点を踏まえて効率よく得点を重ねて、合格を狙いましょう。
1.設問を先に確認する
午後試験で出題される問題をスムーズに解答していくためには、各設問における「要求」を素早く把握することが重要です。長文を読み、解答していく問題が多いからこそ、文章を読む前に設問で問われることを事前に把握しておきましょう。
設問内容を知ったうえで長文を読むことで、文章内でのヒントとなる部分や重要なポイントに、いち早く気づけます。
2.時間配分を意識する
午後試験は150分間で合計5問を解答します。そのため時間配分を間違えてしまえば、最後に解答を見直す時間が確保できなかったり、時間切れで最後まで解答できなかったりという事態を招いてしまいます。
見直しで気づけるケアレスミスや、時間の余裕がなく解答自体ができないというのは非常にもったいないため、1問にどのくらい時間をかけるかの配分をしっかりと確認しておきましょう。
3.最初からテーマを絞る
午前試験は、幅広い知識を習得しておくことで高得点を狙える試験です。それに対して午後試験は、特定のテーマを深く理解していることで得点を伸ばす試験となります。
そのため午後試験へ向けた学習をする際も、最初から自身が解答するテーマを絞っておくと良いでしょう。試験当日に選択問題を決める際、時間を節約できるよう4~5つのテーマを絞り込んでおくのがおすすめです。
4.短文解答の練習をしておく
午後試験では「(解答を)〇文字以内で述べよ」といった設問が多く見られます。この字数制限は、20字前後と短いケースも多いため、短文で解答する特訓も必要です。もちろん字数以内に収まっていたとしても、重要なキーワードが漏れてしまえば正解にはなりません。過去問などを通して、必要な要素を短文でかつ簡潔に解答するスキルを磨きましょう。
午後試験で成果を出すための5つのコツ
ここまでの内容から、応用情報技術者試験における午後試験をクリアするポイントについてはお分かりいただけたことでしょう。ここからはさらに一歩踏み込んで、ギリギリで合格するのではなく「より確実に」合格するためのコツを解説します。
以下で紹介する5つのコツを押さえて、応用情報技術者試験でより高い成果を狙ってみてください。
1.午後試験の過去問で問題に慣れる
応用情報技術者試験の午後試験をクリアするためには、いかに問題に慣れておくかも重要です。必要な知識を身につけておくことはもちろんですが、知識があるだけでは不十分です。過去問や演習問題などを繰り返し解き、設問の形式や解答方法に慣れておきましょう。時間配分も過去問を通して確認できます。
2.自分の特徴を理解する
演習問題を解くなかで「自分の特徴」も見えてくるでしょう。ミスの癖や得意・不得意などの自分の特徴を熟知すると、本番でケアレスミスをなくし、効率的に解答できます。
また応用情報技術者試験は、過去問と非常によく似た問題が出題される傾向にあります。この点からも過去問を繰り返し解くことは効果的です。
3.分野別に優先順位を決めておく
応用情報技術者試験を主催しているIPAの公式サイトでは、過去試験の採点講評を掲載しています。採点講評とは問題ごとに「正答率が高い」「全体的に正答率が低い」といった内容であり、各分野における他の受験者の情報が把握できます。
これらの情報を事前に確認しておくと、自身が優先的に得点を狙うべき分野が見えてくるでしょう。
4.文系、理系の得意分野も考慮する
応用情報技術者試験で出題される科目には、文系・理系それぞれに適した分野が混在しています。例えば「経営戦略」や「システム監査」の科目は、どちらかといえば「文系向き」とされています。そして「システムアーキテクチャ」や「組み込みシステム開発」の科目は「理系向き」。何を選択するか悩んでいる方は、このような観点から分野を絞ってみるのも良いでしょう。
5.過去問を解く際に時間を計っておく
応用情報技術者試験の午後試験が難しいとされている理由の一つに「試験時間が短い」というものがあります。確かに記述式であることを踏まえて試験時間をみてみると、150分というのはかなりハードなように感じます。
そのため事前の対策では、過去問を解きながらしっかりと時間を計っておくと安心です。ペース配分なども工夫して本番に臨みましょう。
受験指導校を活用することで効率よく合格できる可能性が高まる
初心者の方にとって、応用情報技術者試験で一発合格を目指すのは、なかなか難しいものです。覚えるべき知識が多いだけでなく、記述式の解答方法に慣れたり、時間配分を工夫したりといったテクニックも必要とされます。
そのようなときは「受験指導校」に通うのがおすすめです。専門講師による講義や学校独自のメソッドによる攻略法を学べます。また過去の試験結果の分析を基にした「テキスト」や「問題集」が提供されるため、効率的に学習を進めることができます。
対策をして午後試験に臨もう
応用情報技術者試験の午後試験について、押さえておくべき4つのポイントや、より高い成果を望める5つのコツを紹介しました。応用情報技術者試験は、より実務に即した試験内容となっているため、初心者が一発合格を狙うには、少しハードルの高い試験でもあります。
「合格できるか不安だな」と感じる方は、TACのような受験指導校を活用するのがおすすめです。短期間で効率よく学習できるため、安心して試験当日を迎えられるでしょう。
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