2019年度 弁理士合格者座談会 ~合格への軌跡~
VOL5 答練・模試編 ~答練・模試の上手な活用法とは?~
松宮:では、その次の話題に行きますね。今、テキストを聞きましたけど、今度は、答練と模試について聞きます。弁理士試験はもちろん知識のインプットが重要ですけれども、実際には、その知識を答案なりマークシート、口述であれば口で言えるということも重要で、アウトプットは非常に重要になります。ということで、皆さんが合格するにあたって答練や模試をどのように活用したかというのをお伺いしたいと思います。丸山さんと嶋根さんには論文答練の話を聞きます。論文答練を丸山さんはどのように活用しましたか?
丸山:はい。私の答練活用法は、嶋根さんと勉強仲間5人ぐらいで、採点されて返却された答案データをPDFにして、グーグルドライブで5人全員分の答案を共有していました。この理由は、齋藤先生の教えでもあるのですが、論文はみんなが挙げている項目をちゃんと挙げるということが大事、独りよがりにならない、だからみんなの答案と比較して自分は何が足りないのかということを把握するために、答練の答案を活用していました。
松宮:みんなで見比べていた?
丸山:はい。見比べていました(笑)。
松宮:それは、点数までみんなにわかるということですよね?低い点数取ったらイヤだなという、ネガティブなことは思わなかったですか?
丸山:どんな点数でも上げていました。別に点数の比較ではないと思っていて、項目を挙げられているか、自分に足りないものは何か、そのような気持ちでやっていましたので、点数の比較ではないと思っていました。
松宮:とても前向きですね。やっぱりどうしても答練は点数にこだわってしまう。ただ単に高い点数を取ればいいやとなってしまうかと…。
齋藤:素晴らしい活用の仕方ですね。もう、お手本ですよ。
松宮:良いと思います。嶋根さんは答練を受ける時に何か意識していたことはありますか?
嶋根:答練を受ける時の意識は、タイムマネジメントを重要視していて、特・実2問を時間内に解く練習って答練ぐらいしかできないので、その時間の使い方ですね。私は、答案構成を1問目と2問目に一気にやって、その後に答案に書く内容を考え、まとめてバッと答案を書くスタイルでした。どういうスタイルでやると自分が一番しっくりくるか、その練習の機会として答練を使っていました。
松宮:わかりました。ありがとうございます。小林さんは答練をどのように活用してましたか?
小林:答練は私も同じですね。最初に申し上げたように、時間がなくなってしまうので、もう、とりあえず内容を書くみたいなところや、書いてしまえみたいなところがメインだったのですけど、その中でも時間内に収めるというところを意識しました。
松宮:わかりました。ありがとうございます。では柴崎さんと久野さんには模試について聞きます。柴崎さんは模試をどのように活用していましたか?
柴崎:模試は、時期が直前期だったので、本番を想定して、どんなミスをしてしまうのか、同じミスをしないための場というか、場慣れするために受けていました。
松宮:はい。分かりました。直前の模試を受けて気がついたことは何かありますか?
柴崎:答練と同じ時間で朝10時から始まったとしてもそんなにバタバタしないのですけど、模試ですと、当たり前なのですが、30分前に案内や問題を配り始めます。そこが答練とは全然違っていて、そこから気持ちをうまく切り替えないと、スタートダッシュをかけられなくなったりします。そこは失敗したわけではないですが、模試の時に試験開始の10分前に教室に入ってしまったことがあって、これはダメだと思いました。
松宮:(笑)そうですよね。分かりました。ありがとうございます。久野さんは模試をどのように活用しました?
久野:私も本番さながらの緊張感を味わうためということで活用しました。意識したのは問題の出来不出来とかよりも、前日何時に眠るかとか、朝何を食べるか、何を着ていくか、どの音楽を聴くかとかいうルーティンを微調整して、自分が心身ともにピークに持っていくような調整をしました。
松宮:職人ですね。
久野:(笑)
松宮:そういうところ、職人だなと思います。
久野:食べ物も決まっていました(笑)。
松宮:食べ物もあるのですか?
久野:好きなもの、ポッキーとか?(笑)。朝はバナナを食べると頭が良くなるらしくて、バナナを食べていました。
松宮:バナナは消化がいいとかいいますよね。
久野:眠くならないように、そういうのを、飲み物とかも…。
松宮:論文模試は疲れますか?
久野:模試は疲れませんでした。
松宮:では、本試も疲れなかった?
久野:本試は、もう、帰るのがやっとでした(笑)。
松宮:模試は何で疲れなかったのですか?
久野:やっぱりTACだからですね。
松宮:TACだから、通い慣れているから?
久野:トイレもどこにあるか知っていますので。
松宮:そうですか。齋藤先生は、久野さんみたいに模試は疲れないけど、本試は疲れるというのはわかりますよね。模試の受け方について受講生の方に何かアドバイスしていますか?
齋藤:点数じゃなくて本番で自己ベストを出せるにはどうしたらいいかということやいろんなことを試してくださいと言っていますね。あとはちょっとストイックにやってみるとか、本番で自己ベストを出すための手段として使ってくださいとアドバイスしています。