国家総合職 合格体験記
世界で存在感のある日本をこれからも
島 直希さん
DATA BANK
内定省庁 | 経済産業省 |
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出身校 | 神戸大学 経済学部 |
コース | 経済コンパクト本科生 教養カットType |
受験区分 | 大卒程度 経済区分 |
- 国家総合職を目指した理由・キッカケ
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日本の未来を描きたい
大学では国際系の学生団体であるAIESECに所属し三年間活動し、その後、一年間休学して世界一周の旅に出ていました。これらの経験から、漠然と世界はどうなっていくのか、激動の世界情勢の中で日本は存在感を保てるのかという不安を覚えました。
世界を舞台に活躍できる人材でありたい、膨大な情報を収集・分析した上で日本の勝ち筋を見つけたい、世界に通用するビジネスを日本からもっと生み出したい、そのような思いを実現するための選択肢として国家公務員が浮かび上がりました。日本の未来を創造する当事者として働きたい、それが国家総合職を目指した理由です。
- TAC・Wセミナーを選んだ理由・良かったところ
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良質な教材と先人の知恵
先輩からTAC・Wセミナーをおすすめされていたことを理由に予備校を吟味する時間も惜しみすぐに入会、結果的に大正解でした。TAC・Wセミナーの教材も良問が必要な分だけ揃っていたことも結果に結びついたと感じています。限られた時間の中で良問をひたすら演習したことで、試験合格に必要な力を効率よく養うことができました。二次試験からは個人での対策がより困難となります。政策論文や面接対策について、先輩受験生の知見が詰まった独自教材を参考にすることで十分な備えができました。
- 所属校舎または講師のおすすめポイント
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学習計画を共に立てて効率的に
事務局の方と学習計画をこまめに立てて受験勉強を進めていきました。私は受験勉強を開始してから本番までの期間がとても短かったため、効率的な学習が欠かせませんでした。一ヶ月ごと、時には週ごとにどれだけこなすかをコミットメントして進める、模試をマイルストーンに置くなどしてメリハリのある学習ができました。
- 教養試験対策
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目標点数からの逆算
試験区分にもよりますが6割取れたら十分なテストです。専門試験にしっかりと学習の比重を傾けるためにも、教養試験は無駄の少ない学習を心がけなくてはなりません。まず自分は知能問題と知識問題のどちらで点数を稼ぐタイプなのかを把握します。私の場合は知能で稼ぐタイプでした。数的処理をどれだけ解けるかでタイプ分けをすると良いと思います。自分は10/16ほど解けていたので文章理解の得点も見込むと合格に必要な点数は残りわずかです。残りの数点に関しては、時事問題と大学受験で経験している歴史で確実に稼ぐ計画を立てて取り組みました。
数的処理は中学受験経験者には比較的有利な問題です。苦手だという人も勉強すれば数点は伸ばせますが、高得点を狙えるような性質のものではないと思います。その場合は知識で確実に得点する分野を増やして、そちらに学習時間を割くことになります。
- 政策論文試験対策
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添削と慣れ
比較的差がつきにくい試験という印象です。満点を狙うのではなく、大きなミスをせずに及第点の答案を仕上げることが重要になります。政策論文には人それぞれのカタがあると思います。文章構成の仕方や時間配分など、添削を受けながら十分な量を解いていく中で形成できれば、そんなに恐れるものではないと思います。
私の場合は一次試験の合格がわかってから本格的に学習に取り組んでいました。ほかの内々定者と同じ問題を解いた上で答案を添削しあっていましたが、これは有効な学習法だと思います。他の人の答案を見ることで考えの幅が広がりますし、一回の答案を仕上げるのには多少の根気がいるので取り組む動機付けにもなると思います。
- 面接・官庁訪問対策
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毎日考えを更新。メンターを活用。
タイトルは特に官庁訪問について当てはまることだと思います。自分の初心やなぜこの省庁で働きたいのかという志望動機を練ることは当然重要なことです。ですが、選考プロセスを重ねていく中で最初に話した動機が変わらないというのはあまりよくありません。職員と話をしていく中で得た新たな知識や考え方をもとに、自分の考えをより高次なものへと成長させることが重要です。国家公務員の採用はあくまでポテンシャル採用です。今の時点で国家公務員として働ける能力を有しているかどうかではなく、どれだけ物事を吸収して自律的に成長していけるのかという見方が強いと感じます。必ずその日のうちに学びを振り返り、自分のアウトプットを更新するようにしましょう。
また、割り当てられるメンターは積極的に活用しましょう。更新したアウトプットの壁打ちやフィードバックをくれる存在です。メンターは採用権限を直接持っていませんが、採用担当とのつながりは当然あります。自分の熱意や努力を知ってもらうことで後押ししてもらえることも想定されます。実際私はメンターにとても助けていただきました。
- これから受験する人へアドバイス
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断固たる決意と自己定義を
内定をいただくまでに乗り越えなくてはならない障害は正直多いです。私自身、まだこんなにプロセスがあるのか…と滅入ることも少なくありませんでした。そんな時に前を向いて努力を積み重ねられるのは、なによりも国家公務員になるんだという決意によるものだと思います。厳しいプロセスだとしてもその道を選択したのは自分自身です。それが当たり前なんだと定義づけまでできると、多少のことでは折れたりしません。
もし辛くなった時は、今一度なぜ国家公務員になりたいのか、なれたらどんな未来が待ち受けているのかについて思いを巡らせてみてください。その希望が前に進む力をくれるはずです。