みんなはどうしていたの? 試験勉強・官庁訪問対策編
国家総合職試験を目指すようになって、みんなどうやって勉強していたのか?官庁訪問で特に気を付けていたことは?就職活動を通していちばんつらかったことは?
そんな疑問を2023年度内定者にぶつけてみました!今回は【試験勉強・官庁訪問対策】についてお答えします!
Aさん 経済区分内定者
Bさん 法律区分内定者
Cさん 政治・国際区分内定者
Dさん 教養区分内定者
Eさん 政治・国際区分内定者
試験勉強・官庁訪問編
そもそも官庁訪問ってなんですか
国家公務員総合職(いわゆる官僚)になるためには、国家公務員総合職試験に合格した上で、官庁訪問と呼ばれる面接に合格しなくてなりません。試験は、官僚を目指す人全員が突破しなくてはなりませんが、官庁訪問は省庁ごとに行われます。試験合格+希望省庁の官庁訪問の合格を経て初めて、行きたい省庁から内定をもらえます。試験合格者の官庁訪問突破率は大体6割ぐらいなので、かなりの難関です。TACでは、試験勉強~官庁訪問までのサポートをしています。
官庁訪問の具体的な内容を教えてください
官庁訪問は全体で2週間ぐらいあります。3日で1セットで、4セット(第1クール、第2クール、第3クール、第4クールと呼ばれます)あります。3日のうち1日目に第1希望の省庁、2日目に第2希望の省庁、3日目に第3希望の省庁を回ります。同じ省庁を1セット内で複数回訪問することはできませんが、2日目以降にどこの省庁にも訪問しないことは可能です。省庁ごとに次のクールに行けるかの判断がなされ、第4クールまで残ることができたら、内々定をゲットできます。 省庁にもよりますが、1日の中に複数回面接があります。いわゆる面接である人事面接と、職員の方との1対1の業務説明の機会である原課面接があります。 それでは、内定者アドバイザーにそれぞれの官庁訪問について聞いて行きましょう!
官庁訪問ではどこの省庁を訪問しましたか
<Aさん> デジタル庁、人事院を訪問しました。
<Bさん> 内閣府、厚生労働省を訪問しました。
<Cさん> 外務省、農林水産省を訪問しました。
<Dさん> 農林水産省、国土交通省を訪問しました。
<Eさん> 外務省、経済産業省を訪問しました。
いつ周る省庁・順番を決めましたか
<Aさん> 第一志望のデジタル庁は一次試験の1か月前(3年の3月)。第二志望の人事院は二次試験の面接の後(4年の5月)。内閣府と人事院どちらに回るか悩んでいました。
<Bさん> 3年生の秋ごろから内閣府と厚生労働省を訪問したいと考えていました。志望度は半々くらいだったので、官庁訪問のESの締め切り直前まで、訪問順を悩んでいました。
<Cさん> 3年生の2月頃(官庁訪問4か月前ぐらい)です。元々外務省志望で、国家公務員を目指していたのですが、3年生の12月ごろから農林水産省の説明会にも参加し魅力的に感じたので訪問を決めました。順番については、元々外務省志望だったため、外務省⇒農林水産省の順番にしました。
<Dさん> 農林水産省に入省したいと考え、国家公務員を目指し始めたので、第一志望は早い段階から決めていました。第二、三志望については、気になる省庁の説明会や座談会に参加する中で、4年生の4,5月ごろに訪問順を決めました。
<Eさん> 4年生の5月ころです。私ももともと外務省志望だったので、気持ちとしては漠然と「1日目に外務省を回るのだろう」と考えていました。最終的には1日目に外務、2日目に経産を回った1年目の職員(経産省)の方とお話をさせていただいてから決めました。
官庁訪問はどんな雰囲気でしたか
<Aさん> デジタル庁に関してはイメージされる官庁訪問(バズマフとかで見られるやつ)とは違った。お菓子やジュースが用意され、初日から一人一つの机が与えられふっかふかの社長椅子に座らせてもらってた。志望動機も話す機会がほとんどなく、原課の方の業務をひたすら聞き、それに質問するというような形だった。第2クールには同部屋の人と職員さんも含めてお昼を一緒に食べるなど非常に和やかだった。人事院は一部屋に志望者全員があつめられた。待機室も雑談が交わされるなど、和やかな雰囲気だったが人がいなくなってくと殺伐とした空気となった。 質問は志望動機などいわゆる官庁訪問だった。
<Bさん> 穏やかな雰囲気でした。面接では、こちらの話をじっくり聞いてくださる職員の方が多かった印象です。控室ではバチバチするのかなと思っていましたが、同じ机の人と雑談したり、面接の情報を共有したりしました。同じ境遇で頑張っている人がいることが、心の支えにもなりました。
<Cさん> 穏やかな面接でした。厳しい質問はありましたが、詰問するような雰囲気では全くなく、話しやすかったです。待合室でも学生同士でお話をしたり若手職員の方が待機部屋にいてくださるので職員の方ともお話したりなど明るい雰囲気でした。
<Dさん> 基本的に、和やかな雰囲気でした。そのような雰囲気のおかげもあって、私自身、官庁訪問の初めはとても緊張していたのですが、徐々にリラックスでき、面接官の方々とのお話を楽しむことができました。待機場所でも、みんな自由に過ごしていました。黙々と面接の振り返りをしたり、学生や若手職員の方とのおしゃべりを楽しんだり、外の景色を眺めながらぽけーっとしてみたりなど、それぞれがしたいときにしたいことをしていたように思います。
<Eさん> 皆さんと同じく、穏やかな空気感だったと思います。あまり知り合いは多くなかったので、他の学生ほどリラックスはできていませんでしたが、それでも想像していた「殺伐とした雰囲気」とはまったく違ったので、それが少し驚きでもありました。
一番大変だったこと or 楽しかったことはなんですか
<Aさん> 自分の志望動機を話す場面があまりなく職員さんの話をひたすら聞く時間が多かった反面、自分の熱意をアピールするチャンスが少なくどこで評価されてるかわかんない状態が続いていたのが怖かった。
<Bさん> 官庁訪問を通して、面接で職員の方とお話しすることがとても楽しかったです。どの職員さんも私の拙い話に真摯に耳を傾けてくださったことが印象に残っています。そのうえで、業務経験を踏まえた視点や考え方を教えてくださり、新しい発見の連続でした。
<Cさん> 中々自分の順番が呼ばれない時間に耐えることが大変でした。どのように評価されているかわからない中で、次に来るであろう面接に備えるメンタルを維持することが大変でした。
<Dさん> ある原課面接にて、自分自身が特に興味を持っていた政策分野に携わる職員の方にお話を伺えたことが本当に嬉しかったです。施策を考える上で大事にするべき視点などについて、これまでのご経験をもとに教えていただき、とても貴重な機会となりました。
<Eさん> 原課面接の際に、私と同じく地方出身だったある課長から、温かいお言葉をいただいたことです。その言葉が外務省を選ぶ決め手になりましたし、今後もきっと忘れることのできない官庁訪問になるのだろうと思いました。
官庁訪問に持って行って良かったものはありますか
<Aさん> パソコン。暇つぶしにもブレインストーミングにも使えた。
<Bさん> 説明会の内容や政策研究を一つにまとめたノートです。官庁訪問の振り返りもこのノートに書き、面接中もずっと携帯していました。
<Cさん> 食べやすいご飯と編み物です!私は緊張すると喉が通らなくなる方なので、こんにゃく畑とおつまみを持参していました。のどをあまり使わずに食べられるのでどんなときでも栄養補給できてよかったです。編み物は時間をやり過ごすのに役立ちました!待ち時間がかなり多いので、無心で集中できるものが何かあるといいかなと思います!
<Dさん> おやつと消毒液です。おやつは、グミやチョコなどのかさばらないものを持っていきました。糖分補給だけでなく、訪問者同士で交換するなど交流のきっかけにもなり、一石二鳥で良かったと思います。消毒液に関しては、待機部屋でささっとご飯やおやつを食べることもあるため、あって損はないものだと思います。私は、香害にならない程度にいい匂いのする消毒液を持参し、手の消毒をするたびに自身のテンションを上げていました。
<Eさん> 先輩との思い出の写真です。外務省に勤務しており、サークル・ゼミを通してお世話になった先輩との記念写真をおまもりとして持っていきました。「憧れの先輩がいるステージまであと少し」と自身を鼓舞しつつ官庁訪問を過ごしていたのですが、そういう時に先輩との写真を見ると、自然と力が湧いてきました。
最後にTACに入って良かったことを教えてください
<Aさん> 官庁訪問の体験談が豊富に蓄積されていたので事前の準備、イメージが非常にしやすかった。また同じ志望者とつながりを築ける機会(自主ゼミ)も設けていただき非常に助かった。
<Bさん> 官庁訪問自主ゼミに参加できたことです。周りに国総志望者がいなかったため二次試験までは孤独な戦いでしたが、自主ゼミを通して同じ省庁を志す友人ができました。官庁訪問中も、自主ゼミの知り合いを見つけてとても安心したのを覚えています。
<Cさん> 担任カウンセリングがかなりありがたかったです。勉強計画の立て方から、志望動機の考え方まで長年の知見に基づいた指導をしていただいたので、すごく助かりました。自分では得られないことを教えてもらえるのが本当にありがたかったです。
<Dさん> あらかじめ情報を得た上で、官庁訪問に臨めたのは良かったと思います。特に、前年度の内定者が書いた官庁訪問体験記を熟読することはとてもおすすめです。よく聞かれる質問や評価において重視されていそうなポイントが記述されており、あらかじめ当日のイメージを膨らませておくことができました。
<Eさん> 志望省庁の内定者情報や、官庁訪問対策の知見が多くあったことです。やはり初めての官庁訪問は、イメージがしづらかったり、具体的に聞かれる質問が気になったりと、何かと不安なことが多いです。そんな時に、過去の内定者の情報や、講師の方からのアドバイスを得られたことで対策ができました。「自分にできることはすべてやってきた」と、自信をもって本番当日を迎えることができたのもTACのおかげだと思います。
みなさん貴重なお話ありがとうございました!