大熊 凌可さん
DATA BANK
最終合格試験種 | 警視庁警察官Ⅰ類/埼玉県警 警察官Ⅰ類 |
出身大学 | 東洋大学 法学部 在学中合格 |
私がこれまで何事もなく20年近く過ごしてこれたのは、直接関わりはなくとも、多くの警察官が日々の安心安全のために尽力してくれていたからだと考え、今度は自分がその役目を担う一員になりたいという想いから警察官を目指しました。
複数の予備校を検討しましたが、TACは教室に通って講義を受講する通学講座でもWeb講義を無料で受講でき、欠席してしまっても取りこぼしがないという点や警察官に特化した講義スタイルで効率的に学習できるという点に魅了を感じTACを選びました。
担任講師は、わからないことや不安なことがあれば親身になって相談に乗ってくれました。各科目の講義を担当する講師の方々も、テキストをダラダラと説明するのではなく、近年の出題傾向、ここだけは押さえておきたいポイントや深追いしなくても良いところなどを事細かに指導してくれました。特に社会科目のある講師が私のお気に入りで、毎回講義に人形やライトセーバーなどを持ってきてそれらを使ってわかりやすく説明してくれたのがとても印象に残っています。
先ずは志望先の試験で出題される範囲を確認して、重点的にやるべきところをリストアップしました。特に数的処理はどの受験先でも配点の多くを占めているため、何度も問題集を解いて出題パターンに慣れていたほうが良いと思います。私も数的処理は苦手でしたが、問題集の問題一つ一つに頻出度合いが設定されており、最も頻繁に出題されるAランクの問題は解けるようになろうと心掛けていました。また、警視庁では漢字の試験も実施されるため、漢字の勉強も通勤通学の隙間時間などに取り組んでおくべきだと思います。
文章を書くのが苦手な方は大変かもしれませんが、何度も繰り返し論文を書いて講師に添削をしてもらうことで、段々と書くスピードが上がり自分なりのテンプレートが出来上がっていきます。そうしていくうちに、様々な出題テーマにも対応できるようになり、苦手意識が薄れていくと思います。
面接試験の対策、特に自己分析と模擬面接は早い時期から取り組むことが大切です。まず自己分析について、実際に取り組んでみるとわかりますが、自己分析を始めてみると意外とペンが進まず「自分ってどんな人間なのだろう」「中身のない人間なのだろうか」と思考停止に陥ったりネガティブに考えてしまうことがあります。そんな時は、自分一人で考えるのではなく、周りの友人や恋人、家族に尋ねてみると新たな発見があるかもしれません。模擬面接に関しては、私は初対面の人と話すことにそこまで苦手意識がなかったので、模擬面接も余裕だろうと思っていました。しかし、自分の頭の中では軽快に話せていても、模擬面接に臨むと緊張して目線が泳いでしまったり日本語がおかしくなってしまったりと散々でした。それでも、模擬面接ではしっかりと講師から改善点や良かったところについてのフィードバックを貰えるので、何度も模擬面接で練習を重ねる事によって自信がついていき、本番では動揺せずに挑むことができました。
私の場合、最終合格発表は大学4年生の8月の終わりでした。この時期、周りの民間企業を目指して就活をしていた友人たちは、既に内定をもらっており夏休みを満喫していました。この時の状況をわかりやすく表すなら、エントリーした会社2社、内定0という客観的に見ればかなりヤバい状況だったかもしれません。しかし、私は絶対に合格していると信じていたためそこまで気にしていませんでした。ただ、信じるだけでは合格を勝ち取ることはできません。合格までの目標を立てて自分がしなくてはならないことは何か、しなくてもよいことは何なのかを明確化し実行する、これを繰り返すことによって合格に近づくことができます。また、勉強ばかりして趣味や周りの方との付き合いを疎かにはしないで欲しいとも思います。試験に合格するための学力はTACのテキストや講義で鍛えることができますが、趣味や友人との付き合いからでしか得られないことも沢山あります。警察官採用試験で面接が重要視されているのは何故か、それは警察官には情報を素早く処理する頭の良さも必要ですが、それ以上に皆さんがこれまで培ってきた、自己表現力、他者理解、行動力、などが備わっていないと警察官は務まらないからではないでしょうか。
最後になりますが、何か一つだけに没頭するのではなく、賢く効率的にバランス良く学習し日々を過ごすことによって、自分自身が望んだ結果を掴み取ることができると思います。