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N.Tさん(32歳) 岡山大学大学院環境生命科学研究科生物生産科学専攻 修了
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・弁理士を目指した理由 誰かのアイデアを守れる仕事に憧れがあったからです。自分に自信をつけ、仕事の幅、選択肢を広げたいという思いから弁理士を目指しました。 ・TACを選んだ理由 目指し始めた当初は、まったく法律知識のない初学者でした。弁理士は難関資格であるため、勉強と仕事を両立させて短期合格することは想定できませんでした。そのため、短答合格→論文合格→最終合格へとステップアップできるTACの2年本科生を受講することに決めました。また、万一不合格でも短答無料再受講制度があるため、経済的な負担が少ないことも魅力でした。私は地方在住であるため、東京や大阪への通学は難しく、DVDであればネット環境や場所を気にすることなく復習ができると思い、DVD通信講座にしました。
TACを利用する前の2、3か月は書店で買った参考書や問題集を使い、独学で試験勉強をしていました。青本、審査基準や判例集など眺めているだけで、どう勉強を進めてよいのかわからない状態でした。小松先生の基本講義(体系編)で勉強の進め方や試験の全体像の基礎的なところを学べたのは非常によかったです。受験勉強は基本的に孤独の中でやることなので、オンのためにオフをとる、一日一笑、勝ってから斬る等、勉強だけでなく人生に向き合う精神的なことも学べたことは非常に大きかったです。基本講義(逐条編)では各条文の論点について色を使い分けて的確に解説していただけたので、どこが重要で、どのように試験に出るのか理解が深まりました。「エレメンツ」、「基本講義テキスト(逐条編)」は、各条文の要件や効果がまとめられており、まさにバイブルとして短答から口述まで活用できました。
・短答 効果的学習法は過去問をひたすらやることだと思います。何回やったか覚えていないくらい解きました。何周かして、もう間違えない選択肢は飛ばし、苦手な論点の問題は何度も解いていました。間違える傾向にある問題は、なぜ違うのか、逐条編テキストを読み込んで論点整理をしました。また、問題を解くときには、根拠条文と理由が挙げられるようにしました。今後の論文試験で必要になる力だからです。審査基準の勉強には手を出さず、出る条文の要件効果を徹底的に理解することに努めました。 自分がそもそも何を理解し、理解できていないのか知るために、脳内で講義をしました。例えば補正の制限についてテーマを決め、そのテーマについて頭の中で自分が講師になったつもりで解説をしました。その中で不確かなところ、詰まるところがあったら、逐条編テキストを見て知識の穴埋めをしました。論文、口述でも役に立ちます。パワーポイントを作るのも有効だと思います。とにかく、何らかの形で自分の現在の知識をアウトプットしてみることが重要です。 ・論文(必須科目) 2021年にも受験しましたが、まったく歯が立たず不合格でした(商標法39点…)。主要な論点は書いたはずでしたが、時間が足りず当て嵌めや説明が少々雑であったのかなと自己分析しました。 そこで、答案構成の時間をできるだけ省略し、直接答案作成をするようにしました。特に特許法は時間との勝負ですので、答えとなる条文や要件、判例は15分以内に理解して頭の中でまとめられるようにしました。また、規範や結論部分は、ある程度のレベルの受験生であれば必ず答えられるはずなので、差がつくのは項目列挙とその当て嵌めや理由が過不足なく明確・簡潔に書けていることだと思います。そのため、厚みを持たせた理由・説明が書けること、項目落ちがないように練習しました。過去問は過去10年分については3周、直近3年分については5周以上したと思います。その内1、2周は全文書き、残りは答案構成を想起し、問題集の答案構成を見て、合っているか確認をしました。逐条編テキストの各条文のポイント、趣旨、例外、論文攻略論点は何回も読み整理をしました。基本講義(論文編)の項目型のチェックリストと語呂合わせは答案構成の時間短縮に非常に役立ちました。本試験では、答案構成用紙には設問の時系列や覚えた語呂合わせしか書きませんでした。 その他私が使ったツールを紹介したいと思います。ノートは答案用紙の罫線幅に近い罫10mmの極太横罫ノートを使用しました。字は大きく、汚すぎない、丁寧過ぎないことを心掛けました。 条文の読み込みではCatalystwo Limitedの六法アプリを使用しました。特許法、意匠法、商標法等の条文をダウンロードし、聴きたい条文を複数選択して繰り返し聴きました。 勉強や試験で使用した時計は、タイマー機能と一体型になっている置時計を使用しました。通信機能がないものであれば、本試験でも許可されるはずです。残り時間がわかり、タイムマネジメントがしやすかったです。 ・口述 論文試験から合格発表までの間はDVDで特許法(特許要件・審判系)を1日1講義視聴していました。また、口述試験バイブルの★3、逐条編テキストの★5の重要条文は軽く目を通していました。 論文試験合格発表後は、口述試験バイブルの★3、★2のみ2周しました。あまり時間がなかったので全部の項目について目は通せませんでした。模試は各予備校が主催する模試のみ参加しました。場慣れをするためにも、弁理士会派や特許事務所が開催する練習会に参加したほうが良いのか迷いました。しかし、参加するための移動時間や諸費用などを考慮し、エレメンツ、口述模試で配付される口述予想問題集、逐条編テキストや口述試験バイブルを使って知識の穴埋めに注力することにしました。
直前期になっても生活リズムは変えないようにしました。短答試験、論文試験、口述試験の1週間前は逐条編テキストの読み込み、講義で出題予想の高い論点は頭の中で想起しました。直前期だからといって勉強内容を変えることはしませんでした。
2021年の10月に子どもが生まれ、仕事、子育てや家事に忙しく、なかなか勉強時間を捻出するのが難しい時期がありました。その中でも通勤時間(徒歩30分)に条文を聴いたり、昼休みに答案構成を考えたり、家事中はイヤホンで条文を聴いたり、おんぶしながら論文作成したりしていました。子どもの成長を見ながら勉強するのもモチベーション維持につながったと思います。
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