弁理士合格体験記|W.Mさん【ストレート合格】

2022年度合格体験記

W.Mさん

W.Mさん
(30歳)
一橋大学
経済学部卒業

ストレート合格

DATA BANK

受験回数 2回
2021年度 短答・論文合格
2022年度 選択民法・口述合格
受講講座 2年本科生、論文ファイナルチェック、民法トータルパック、民法過去問攻略セミナー、口述重要論点整理、口述模試
得意科目とその理由 特許・意匠
基本となる科目であり、最も力を入れていたため。
意匠は特許の応用で対応ができるため
不得意科目とその理由 条約・著作権法
範囲が広く、かけられる時間が限られているため
ズバリ合格の秘訣 勉強時間の確保、過去問対策の徹底
1日の平均学習時間 入門期~基礎期 平日1.5~2時間 休日5時間
直前期 平日2~3.5時間 休日5~10時間
弁理士を目指した理由、TACを選んだ理由

 私は、2020年の春からTACの受講を開始しました。最終合格は2022年11月で、受験回数は2回です。2021年に短答式試験及び論文式必須試験に合格し、2022年に論文式選択試験及び口述試験に合格しました。勉強を始めた当初は総合商社に勤務しており、知財分野については四法の名前すら知らない状態で、試験の全体像も理解していませんでした。
 弁理士試験を受けるきっかけは、知財業界に転職することを決意したことです。まったくバックグラウンドがない自分でも知財の知識を有しているとお客様や転職先の方々に信用してもらうには厳しい試験ではあるものの近道だと考えたからです。
 ちょうど新型コロナウイルス感染症拡大の影響で在宅勤務なども始まり、今までよりも時間の確保がしやすくなったことに加え、オンラインでの受講なども可能であったこともいい後押しとなりました。

TACの講師、教材、カリキュラムで良かった点、活用したフォロー制度

 私は入門講座(齋藤先生)・2年本科生(2022年合格目標:小松先生)・民法トータルパック(2022年合格目標:田畑先生)・論文ファイナルチェック(2021年合格目標:小松先生)・口述重要論点整理(2022年合格目標:齋藤先生)などを受講しました。2年本科生を選んだのは、当時は毎日大体朝9時すぎから夜7時~9時(遅いときは10時過ぎ)まで仕事があったため、あまり毎日長い勉強時間を確保することが難しいと考えたからです。そして仕事の都合と、新型コロナウイルス感染症の関係上、通学して受講するのは現実的でないと考え、論文ファイナルチェックと、短答・論文公開模試を除き、すべて講座は答練含めもオンラインで自宅から受講しました。好きな時間に受講できるスタイルは通学の時間も不要なため、私にはあっていました。口述重要論点整理は、論文式選択試験が終わった直後から、口述試験の勉強をするペースメーカー的な役割として受講しました。

 入門講座は、知財の知識が全くない状態であった私に、どのような法律や条約があるのか、特許とはどういうものなのか、という非常に基本的なところから理解をすることができ、役に立ちました。この後2年本科生で体系編→逐条編と詳細な内容に入っていくので、最初のとっかかりとして役立ちました。

 2年本科生はまず体系編で各法域の概観を理解することができました。この時点から枝別過去問題集を並行して解くことを推奨していただき、それを実際に行うことで、早いうちからインプット⇔アウトプットを繰り返すことができたのがよかったです。その後逐条編では実際の条文を4要件(主体・客体・時期・手続)に分けて色分けしていき、かつ各条文の趣旨や背景を説明していただき、これが短答・論文・口述式試験のすべてを通して、基礎となりました。また、TACのアプリを使ってダウンロードし、1講義当たり大体3回程度は繰り返して見たり、ランニング中に聞いたりしていました。 何度聞いてもわからない点や、過去問を解いていてどうしても理解できない点は質問メールを活用しました。改めて文章にして質問をするので、自分が何をわかっていないのか、頭の整理につながりますし、数日以内に回答をいただけるので合計で20回近く活用させていただいたと思います。

 論文ファイナルチェックは論文で重要となる論点を整理してくださる講座ですが、それだけでなく論文式試験における基本的な書き方や、検討漏れが出ないようにするための語呂合わせといったテクニックなども触れてくださる講座だったので、2021年時点では論文の勉強をほぼしていなかった私にとっては、非常にありがたかったです。論文ファイナルチェックの教材に記載されている趣旨が実際の本試験でも出題され、得点源となったと思います。

 民法トータルパックは、2021年の試験が終わった後に申し込みました。私は経済学部卒で、法律科目はほぼ履修したことがなかったのですが、田畑先生の講義は非常にわかりやすく、民法の全体像を大まかにとらえたうえで、弁理士試験によく出る分野について勉強することができました。また弁理士試験のための勉強ではありましたが、民法は仕事などの日常生活にも大きくかかわってくるものですので、その点でも基礎的な考え方を理解することができたのがよかったと思っています。

オリジナル学習法・直前期の学習法

 全試験について共通ですが、私は基本的にはインプットはTACの教材に絞って行うことにしていました。条文、青本、審査基準、判例についてそれぞれを網羅するのは難しく、どこが重要なポイントになるのかわからないので、これらが整理されたTACの教材を徹底的に完璧にすることが効果的だと思います。いろいろな教材などに触れるよりも、一つの教材と徹底的に向き合い、完璧にすることを意識していました。アウトプットは過去問を何度も解くことがベースで、加えて答練で自分の完成度を図っていました。直前期では勉強時間を増やす以外基本同じことの繰り返しでした。以下、各試験について、利用した教材等をベースに説明します。

 短答式試験はインプットとして四法横断法文集、基本講義テキスト逐条編、アウトプットとして過去問題集・答練・公開模試を活用しました。インプットは途中からはほぼすべての情報を四法横断法文集に集約しています。アウトプットは過去問について過去約10年分を何度も解くのをベースとして答練や公開模試で自身の完成度や苦手ポイントを確認していました。

 過去問の演習や答練のなかで同じような問題や領域で何度も間違えてしまう場合のみ、自作プリントを作っていましたが、最小限にとどめました。私が自作したプリントの例は以下のとおりです。

 ①審判や、異議申立、訂正請求の請求・請求の理由の補正・請求の取り下げの時期的要件をまとめました。特に請求の理由の補正の時期と取り下げ時期が混乱している傾向にあったので、頭を整理するために作成しました。このまとめ表は最後まで活用しました。
 ②PCT条約、同規則について過去問10年分を条文順に並べ、枝別過去問題集を自作しました。特にPCT規則の問題はどのステージの手続きの話をしているのか混乱しやすい一方で、条文は手続きの流れに沿って基本は並べられているため、条文順に並べられた問題集を自作することでPCT規則の理解をするのに役立ちました。

 これらのプリントを作るのも、可能な限り最低限にとどめ、根幹となるTACのテキストから外れることがないようにすることを意識していました。

 論文式試験はインプットとして論文ファイナルチェック、アウトプットとして過去問題集・公開模試を活用しました。短答式試験まではほぼすべての時間を短答式試験の勉強に費やしていましたが、短答式試験の2か月~3か月くらい前に短答式試験で39点を取る目途がある程度ついたと感じ、論文式試験の問題集を購入し2年分程度解きましたが、そこでまったく解けないことを認識しました。解けない理由はいくつかあったのですが、論文式試験で求められる、条文を当てはめる力が足りていないと強く感じました。それからは短答式試験の問題を条文の要件と効果を自分で挙げ、当てはめて解くという、論文式試験スタイルで解くことを心掛けました。このスタイルは論文式試験に役立ったことはもちろん、短答式試験でも49点という自分としては高得点を取ることができた理由だと思っています。このおかげで短答式の後は論文の答案構成方法などのテクニック面と趣旨のインプットの2点にほぼ絞って学習することができました。

 インプットのため論文ファイナルチェックを受講しました。そこでは条文の当てはめ方の基本や漏れなく論点を検討するための語呂合わせを紹介してくださったので、本試験でも役立ちました。論文ファイナルチェックでは重要となる趣旨や判例についてまとめられたテキストをいただけるので、試験までのインプットはこのテキストに絞り、特許・実用新案では実際にその趣旨が問われました。

 アウトプットは公開模試を2回受験しました。どちらも高い点数を取ることはできませんでしたが、そこで配られる答案を見ることで、条文をいかにコンパクトに書くかという点を学び、それをもとに過去問10年分を演習しました。時間が限られていたので、答案構成を中心に3回程度しかできませんでしたが、時間内に答案を仕上げるという訓練になりました。

 論文式必須試験までの約40日間は可能な限り仕事を早く終え、平日は3時間から4時間程度勉強時間を確保し、休日は最大10時間程度勉強していました。この時期は、スマホやタブレットといった集中を阻害する可能性のあるものは電源を切り、絶対に勉強中は触らないようにしていました。どうしても勉強につかれたときは、論文ファイナルチェックのテキストをもって外を散歩しながら暗記していました。とにかく時間が限られている直前期は、前日までに次の日何をやるか決め、次の日はその勉強に没頭することが大事かなと思います。

 民法についてインプットはTACのテキストのみ、アウトプットはTACの答練・模試と不動産鑑定士試験の過去問で関連する問題を解きました。数多くの問題を解くことでどんな問題が来ても対応できるようにしました。実際は少しイレギュラーな出題であったため少し焦りましたが、基本に忠実に解くことで合格点を取ることができました。

 口述試験はTACの口述試験バイブル及びTACの口述模試でいただけるテキストを中心にインプットを行い、アウトプットはTACや弁理士会が開催している模試に加え、会社の人にお昼休みに練習に付き合っていただきました。アウトプットの機会を多く設けることができたので、本番の試験でも大きな問題なく突破できました。

これから受験する人へのアドバイス

 弁理士試験は、知財業界で生きていく覚悟を示す試験だと感じました。中途半端に勉強するのではなく、集中して長い時間を投下する必要があります。しかし、問われているのは、特許法の法目的につながるような重要な内容が中心です。細かく難易度の高い問題に惑わされず、TACの教材をベースに基礎を築き、地道に条文の趣旨・要件・効果をインプットし、アウトプットできるようにすれば合格できます。最終合格を信じて頑張ってください。

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