2018年度 弁理士合格者座談会 ~合格への軌跡~
VOL4 答練・模試編 ~こだわりの本試験対策~
──では、今度、答練と模試について伺います。
答練は短答と論文とそれぞれあるので、分けて聞いていきます。
松宮 まず眞田さん、眞田さんは短答の答練は、どのように活用しました?
眞田 まず問題を解いている時に○×だけではなくて、知識として怪しいなと思うものに全部印を付けておいて、後で正誤に関係なく怪しいなと思ったところを復習するようにしていました。
松宮 復習って、すごく時間がかかりませんか?
眞田 かかりましたね。ですので、答練があった時はその復習で1週間が終わった気がします。ひとつひとつの枝について条文というか、ハイブリッドテキストの該当する箇所を読んで、関連する条文を読んでという勉強をしていたので、1週間アッという間でしたね。
松宮 答練で脱落してしまう人がいるんですけど、結局、復習できなくて、復習が1週間の間にできないうちに次の答練がドンドンドンドン来ちゃうと追いついていけないし、新しいところで点数を取れないでという、それで脱落する人がいるのですけど、ちゃんと全部ついていったのはすごいと思います。
眞田 ありがとうございます。
松宮 自分でやって段々点が伸びてきたという実感はありました?
眞田 ありました。最初は本当にできていないので。ただ、模試を受ける頃には45点前後まで伸びました。答練は、最初全然ダメだったのですけど、そのような復習をしているうちに点数が上がってくる実感はあったので、そういう意味では割と楽しく勉強できました。
松宮 楽しかった?素晴らしい!髙橋さん、いかがですか?短答の答練と模試は?
髙橋 復習はしましたけど、あまり時間をかけなかったですね。まぁ、やっていることは、多分、眞田さんと一緒ですけど、軽く流していたんですかね。
松宮 短答本試験は2回受けられていますよね。1年目、39点だったけど条約で落ちた年は、短答の答練は受けましたか?
髙橋 受けていました。
松宮 点数はどうでしたか?
髙橋 その時はいわゆる合格基準点まで到達したことは、数えるくらいしかなかったですね。
松宮 2年目は短答の答練、受けました?
髙橋 受けました。
松宮 どうでした?
髙橋 まぁ、大体、合格基準点を超えていましたね。
松宮 模試はどうでした?
髙橋 模試は、1回目は50点を確か超えたと思いますけど。2回目、3回目も45点か、46点ぐらいです。
松宮 髙橋さんから見て短答の答練や模試って、どのように活用したらいいと思います?
髙橋 やっぱり弱点というか、分からなかったところのチェックに使うのが一番いいと思うんですよね。例えば、29条の2とか、4条とか、よく出る論点は皆さん、多分、勉強されていると思うので、それ以外のところで穴があればチェックしていくという感じですね。
松宮 短答の答練って、予習前提でやる人と予習しないで復習だけでやる人と2タイプいると思うのですが、髙橋さんはどちらですか?
髙橋 予習はしなかったですね。短答の答練のための予習はしなかったです。
松宮 分かりました。眞田さんは?
眞田 予習の余裕はなかったです。復習一本でした。
松宮 分かりました。齋藤先生は短答の答練はどのように受けてくださいという指示はしているのですか?
齋藤 高得点を取るために、答練を受けて、ダメだったらもう1回復習してくださいという感じでしたね。
松宮 堀さん、論文の答練と模試についてお伺いしたいのですけど、講義は通信で受けられましたよね。答練はどうしましたか?
堀 答練は短答が午前で、午後が論文だったので、まずは午前中だと思って、午前中だけ短答の答練を会場に行ってやって、論文の答練は、朝、家でやって、最後の模試は全部会場でやりました。
松宮 答練や模試は、通信の方は家で解かなくてはいけないのですが、教室で解くのと違いますか?雰囲気は?それともあまり変わらないですか?
堀 まず基本的に論文の答練は嫌だったので、家だろうが会場だろうが緊張していました。家だと自分しかいないのですが、会場だといろんな人がいて、「うわ~!」みたいな感じで圧倒されたので、1回は絶対行った方がいいなって思いました。
松宮 堀さんは論文の答練は予習をして受けましたか?それとも復習中心ですか?
堀 両方やったかなって思いました。
松宮 では、論文答練を受けるにあたって、予習はどういうことをやりました?
堀 ただ単にその範囲のテキストを見直す。条文を見ていました。
松宮 復習は?
堀 復習は、書けなかったところがなぜ書けなかったのだろうとか、例えば分割だったらいつも私は審査請求を落とすなとか、そういうのを見たり、あとは参考答案に選ばれた方の論文を読んでみたり、講評を読んで、ここを書けなかった人が多かったから書いてくださいとか書いてあるのを参考に、覚えていってということをやりました。
松宮 答練や模試を受けて一番よかったことは何ですか?
堀 模試は、1日で3科目解くっていうことがすごくキツイので、講義の中で小松先生が「意匠から商標の間に何か注入しましょう」みたいなことをおっしゃっていました。それをぶっつけ本番でやると失敗するかもしれないので、本当に効くかどうかを試すように、私はアミノ酸のサプリを飲むっていうのを試しました(笑)。
松宮 飲んだ!?効果ありましたか?
堀 よく分からなかったです(笑)。商標が終わった時はやっぱり疲れました。だけど、経験しておくのはよかったかなって。
松宮 原さんは論文の答練はどのように活用しましたか?
原 論文の答練というのは、本試験とは全然違うものだと思います。そういう点で本試験対策というよりは、自分が論点、大項目を挙げられたか、大項目を挙げられなかったとしたら、なぜ挙げられなかったのか、そのような確認であって、順位とかは一切気にしませんでした。あくまで大項目を挙げられたか、そこが、多分、一番重要だと思います。過去問だけだと限りがあるので、答練で、新しい自分の失敗パターンとかを見つけるために活用させていただきました。
松宮 うん。いいと思いますよ。答練を受けて点数と順位にこだわり過ぎちゃう人って、得てして合格が遠くなりますよね。それよりはその答練を通じて自分が何ができて、何ができなかったということを分析する方が遥かに合格に近くなりますね。齋藤先生、その辺りは何か指導されていますか?
齋藤 それは常に言っていますね。本番の点数とは全然違うから、自分の今の状態だけだし、これは何がダメだったか確認するためだから、点数も順位とかも一切関係ないので、緊張しないでくださいって。