外交官(外務省専門職)合格体験記
最後まで己の道を貫く
野沢 紗夏さん
DATA BANK
研修語 | ベトナム語 |
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出身校 | 一橋大学 経済学部(在学中合格) |
合格年度 | 2023年度 |
選択科目 | 憲法 |
- 志望理由:東南アジアと共に歩む未来のために
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私は幼少期に台湾に住んでいたことで、中学生の頃にぼんやりと海外と携わる仕事をしたいという想いから外交官に興味を持ちました。そして高校生の時にはインドネシアに住んだことで、途上国との関係や開発に関わることを仕事にしたい、と考え、外交官を目指す道からは一度外れて違う道を志すことを決めました。しかし、大学に進み考え直す機会があり、中学生の時にやりたいと思った、外交官を目指すことにしました。
その中でも途上国の開発に携わりたいという想いは変わらず、せっかくなら海外歴がある人と比べて私の強みだと考える「海外生活をアジア・東南アジアで過ごしたこと」、そして「途上国で暮らしたこと」を生かしたいと考えました。日本が東南アジアと共に、東南アジアが日本と共に、繁栄する関係構築に携わりたいと思い、外務省専門職試験を受験することを決意しました。
- TAC・Wセミナーの良かったところ:合格まで突き進める環境
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まず、初めて学ぶ科目でもとことん学ぶ環境が整っています。講義や演習を通して、インプットをアウトプットに変えることで合格するための答案を書けるようになります。また講師や合格者アドバイザーによるサポートの制度があることによって、今置かれている状況下でどういった学習をすべきかや何に重きを置くべきかなど、自分に合った学習法を共に模索することができます。そして何よりも、同じ外交官を目指す仲間に多く出会えることで、共に助け合いながら合格まで頑張ることができます。こういった環境に身を置くことで、合格を勝ち取る最後の瞬間まで自らを鼓舞できたと思います。
- 苦手科目克服法:基礎強化に反復の連続
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私は特に基礎能力試験が苦手で、国際法は苦手意識が強くありました。基礎能力試験は海外に住んでおり歴史や理科を全く学習していなかったため、TAC・Wセミナーの講義をしっかりと受け、問題集を何周も解き、実際に出題される問題に合わせて自らの知識をつけていきました。ほぼ知識がないからこそ、出題傾向に合わせて学習できたことは効率が良かったと思います。また国際法は経済学部に所属しており学んでこなかったため、基礎を固めることを意識しました。1次試験の直前であっても基礎を何度も復習をし、足りないところを特に強化して学習することで、どういった問題が出題されても対応できるようにしました。学習にはまず基礎、これに尽きると思います。
- モチベーション維持方法:周囲を見渡してみると、一人じゃないよ。
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私は受験生の間はとても追い詰められる、とまでなることはありませんでしたが、不安に駆られることは何度もありました。その中でモチベーションを維持できた理由は、実際に合格された合格者アドバイザーの方々とお話をしたことにあります。自分が今感じていることが実は先輩方も通ってきた道であるということを実感することで、自分は一人ではない、他の人も同じなんだ、と思うことができました。また周りに外務省専門職試験の受験生が多くいたことで、今抱える悩みを共有し、共に励ましあうことができました。受験勉強は自分次第であるからこそ、時には自分の世界に閉じこもってしまうことがあると思います。しかし、そういう時にこそ周囲を見渡してみると同じ状況に置かれた仲間がいる、そのことに気づくことでモチベーションを維持することができました。
- 合格の秘訣:メリハリ
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勉強するときは集中して勉強する、勉強以外のことをする時間は勉強を忘れてそのことに没頭することだと思います。部活動の関係で週の大半を勉強に費やせなかったからこそ、勉強できる時には勉強に集中することを意識しました。また1次試験直前でどうしても勉強に集中できないときは、リフレッシュする時間に切り替えて、また翌日から頑張るなど、メリハリをつけた受験生活を送ることで効率よく勉強し、精神的にも最後まで続けることができました。勉強とプライベートの両立は難しいと思いますが、だからこそ効率よく学ぶことが大切になってくると思います。
- 最後に:学力ではなくガッツがものを言う
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受験勉強をし、2次試験まで受けた上で感じたのは学力ではなく、外交官になりたいというガッツがものを言うということです。知識は後からでも学習を通して蓄えることはできますが、やる気・ガッツは必ずしもそうではありません。しかし、最も相手に伝わり、その人がどういう人であるかを決めるのはそのやる気・ガッツです。法学部でなくとも国際法や憲法をとことん学習すること。私のように海外におり日本史・世界史や理科を学んでいなくとも諦めず学ぶこと。どういった状況に置かれていても最後まで諦めないこと。そして外交官になりたいという想いに真正面から向き合い、その想いを具現化させるための受験生活を送ること。そういった一つひとつが最終的に面接で伝わり、合格に繋がると思います。
これから外務省専門職試験を受験するか迷っている方、今何をしていても十分に可能性はあります。そして既に学習を始めている方、最初に抱いていた想いを忘れず最後まで貫いてください。応援しています。