外交官（外務省専門職）合格体験記

　前職の経験から、日米同盟や同志国との連携の大切さを身をもって体感していました。一方、日本を取り巻く安全保障環境の厳しさを痛感しており、平和を維持していくためには、外交によって紛争を未然に防ぐことが最も重要であり、そういったことを主たる任務とする外交官を志すようになりました。 デジタル化やサイバーなど新たな技術によって安全保障の裾野が拡大する中、国家間の信頼関係構築の最終的な決め手は人と人との直接的な関係構築であると考えます。私は、このような取り組みを在外公館等の最前線で行い日本及び国際社会の平和と繁栄に貢献できる外務省専門職員を志望しました。

　TAC・Wセミナーでは志を同じくする仲間にたくさん出会えます。特に2次試験対策では自主ゼミを結成して受講生同士で面接カード添削や面接練習などを行いお互い切磋琢磨しながら高めあっていくことができます。長い受験勉強期間中で同じ試験を受けている仲間がいることは自らを奮い立たせ、受講生同士で磨きあいながら合格を勝ち取ることができました。

　私は高校を卒業後、退職するまで特別職国家公務員として勤務しながら休みの日を利用し、通信制大学での学習を行いつつ受験勉強をしなければならない状況であったため、早めにTAC・Ｗセミナーに入会し受験勉強を開始しました。社会人である以上は、限られた時間の中で効率よく学習しなければなりませんでした。TAC・Wセミナーでは、WEB通信講座を受講し、動画の再生速度を2倍にし、インプットしたらすぐにアウトプットして自分の中に落とし込むようにしていました。また、スポーツに明け暮れた学生生活を送っていたため、高校、大学受験をしておらず、基礎能力試験の学習も時間をかけて行う必要がありました。その点、TAC・Wセミナーでは、段階的なカリキュラムが組まれており、個人のレベルに合わせ、自分のペースで学習をすることが可能です。また、講師と月に１回の担任カウンセリングを通じて学習の進捗状況を確認して今後どのように進めていくかを相談することができます。成果が出ず不安になることもありましたが、カウンセリングによって冷静に状況を分析し学習計画を立てることができました。

　私は、受験勉強期間中に都度、具体的な目標を設定し、最初はとにかく量をこなすようにしていました。基礎能力試験であれば6割の24点など、本番で取りたい目標点を決め、逆算してどのような学習をするか計画を立てていました。国際法、憲法はともに初学だったのである程度学習が進んだ段階でどれくらいの点数を目標にするかを決め、論文答練期にアップデートし、目標設定を行いました。目標を明確にし、その目標を達成するためにどのように学習したら良いのかを明らかにしていくと、自分の得意不得意が分かってきます。実際に基礎能力試験では、目標点を大幅に上回ることができました。試験科目の中でも国際法に充てる学習時間は特に多いと思います。とにかく範囲の広さに圧倒されましたが国際法を学ぶとニュースを見る視点が劇的に変わります。日々の国際情勢の中で国際法のどの論点が問題になるかが少しずつ見えてくると、学ぶことが楽しみになってきます。受験勉強が少しでも楽しめるとモチベーションも保ちやすいと思います。

　外務省専門職試験の魅力は学歴や職歴に左右されず、実力があれば合格を勝ち取れることだと思います。私は、高校卒業後、社会人となり大学も仕事をしながらの通信教育学部とかなり異色の経歴です。当然のことながら留学経験も海外勤務の経験もありません。おまけに高校時代はスポーツクラスに所属していたため、学科試験は特に不安でした。しかし、前職での経験からこの目で見た安全保障環境に危機感を抱き、どうしても外交官として日本の平和に貢献したいという強い想いがあったからこそ、この受験期間を乗り越えることができました。もちろん学歴に対する不安もありましたが、不安をかき消すくらいにとにかくTAC・Wセミナーの講師の方々を信じて学習し、2次試験対策では才能あふれる受講生たちとともに学びあいながら互いを高めあうことができました。学歴がないから、海外経験がないから、語学が苦手だからなど、挑戦しない理由はいくらでも作れます。しかし、なりたいものが明確にあるなら決してあきらめず最後まで全力で挑戦してみてください。