外交官(外務省専門)合格体験記
周りに支えられて届いた合格
藤井 蓮さん
DATA BANK
研修語 | イタリア語 |
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出身校 | King’s College London 政治経済学部 (卒業) |
合格年度 | 2022年度 |
選択科目 | 経済学 |
- 志望動機:国境を越えた架け橋になりたくて
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中学3年生の夏休み、イギリスで3週間のサマースクールに参加しました。初めての海外経験でした。そこには様々な非英語圏の国から来た同い年くらいの人達がいて、一緒に英語の講義を受けたり寮生活を共にしました。その中で、互いに拙い英語で歩み寄り、国籍も人種も関係なくふざけあう経験をしました。そしてサマースクールが終わる頃には友人と笑い合ったその光景が自分にとっての理想の世界像そのものになっていました。
帰国後はその景色を実現する一助に自分がなるために、人と人の架け橋、ひいては国と国の架け橋になるべく道を模索しました。その道中で目を引いたのが外交官という仕事で、その中でもより最前線で外交に携われる専門職という職種をのちに知り、目指すようになりました。
- TAC・Wセミナーを選んだ理由:圧倒的な実績と、受付でのお話から感じた信頼
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外務省専門職についてネットで検索をしても、他の試験と比べて(外務省のサイトを除いて)ほとんど情報が見つからず、とりあえず外務専門職の講座を開講しているTAC・Wセミナー早稲田校に受講相談をすることにしました。そこで感じたのは、TAC・Wセミナーのカリキュラムには合格実績という確かな裏付けがあり、独学、または他の予備校で学習するよりもアドバンテージが格段に大きいということ。そして、受付で受講相談をしていただいたスタッフの方の話し方が率直で、お話の随所に散りばめられた蓄積されたノウハウも含めてとても信頼できる予備校だと感じたからでした。
- 科目別試験対策:最難関の国際法に楽しさすら感じることができた
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外務省専門職の試験科目の中で一番対策が難しいのが国際法だと思います。それは試験問題の難易度自体が高いことに加え、国際法がどちらかというとニッチな部類の科目で、試験対策本みたいな参考書が少ないからです。その敷居の高さゆえに、TAC・Wセミナーの国際法のカリキュラムは自分にとって、一次試験対策の中では一番ためになった科目でありました。
外務専門職講座の担任でもある井能講師が長年試験対策に携わってきた経験をもとに作られた教材は試験対策という効率を重視しなければいけない側面と、そのうえで必要な知識が網羅的に載っているという両側面において最適なバランスだったと感じています。そして早稲田校での雨野講師の講義の中では、科目の難易度ゆえに暗記に偏ってしまいそうな国際法をなるべく噛み砕いて解説してくださりました。そのおかげで、丁寧な質問対応も相まって理解をしっかりとすることができ、学問としての国際法の面白さの一端を感じながら学習をすることができました。
- モチベーションの維持:ひとりでは歩き続けられない
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論文マスター講義の始まる10月から教室講義に合流しました。それまではずっと一人でビデオ講義を消化するだけだったので、どんな人が他に受講しているのかとても気になっていました。教室で講義を受けるようになってから、席が近い人に少しずつ話しかけたりして友人を作るよう努力しました。そうして話すようになった人たちと一緒に学習をしたり、また情報共有をする中で、何度も助けられました。1年間という長い試験準備期間を通して、ずっと気持ちを高い位置にキープするというのはとても難しいことだと思います。ですが他に学習している友人と話せるというだけで折れそうな自分を立て直すことができたり、自分のしていることが正しいのかという、手探りで暗い場所を歩くような不安に苛まれることはなくなります。
また、せっかく外交官を目指すのであれば、どんな人とでも仲良くなれる、そんな人間でありたいとも思っていたので、積極的に人に話しかけたこの受験期間の努力は一つ達成感のあるものでもありました。2次試験の際に感じたのは、面接官の方々がとにかく受験生の人柄を見ているということで、その意味でも、たとえ受験勉強の最中であっても自身の人間性を高める努力というのは大切なのだと思います。
- 最後に:自主ゼミが最強
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1次試験受験後には自主ゼミを組んで、そのメンバーを中心に面接対策を開始しました。その中には様々なバックグラウンドを持ったメンバーがいて、多種多様な視点から様々なアドバイスをもらいました。志望動機の中の志望する外交分野一つ挙げても、その分野の具体的にどの活動内容をイメージしているのか、またその活動を通して何を実現したいのか。自主ゼミ内での対話を通して志望動機の具体性が増して、また自分が本当にやりたいことをよりピンポイントに見つめ直すことができました。一人で志望動機を書いているとどうしても思いが他人には伝わりきらなかったり、また自分がしたいことが漠然としたレベルまでしか詰められなかったりと、どうしても不十分な箇所が多かったと思います。
そして面接期間にすら、そのメンバーと励まし合って、お互いの面接内容をベースに反省会をしてと、本当に自分は一人だったらどういうふうにこの面接を準備期間から最後まで乗り切ったんだろうと不思議に思うくらい、周りに助けられながら歩いていた気がします。この自主ゼミを通した面接対策、仲間作りもTAC・Wセミナーに入って良かったと思える点の一つです。