外交官(外務省専門)合格体験記
興味関心を活かして安全保障に関わりたい
池谷 友輔さん
DATA BANK
研修語 | ロシア語 |
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出身校 | 早稲田大学 国際教養学部 (在学中合格) |
合格年度 | 2021年度 |
選択科目 | 憲法 |
- 受験動機:安全保障への興味や留学等の経験を生かしたい!
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外務省専門職を知った一番初めのきっかけは高校や大学での説明会でした。当時は何となく面白そうな仕事であるなといった漠然とした感想を持ちました。
その後、大学で国際関係を中心に学んでいたゆえに安全保障に興味を持ち、また、米国留学中に日本の外交官に話を聞く機会があったり、周囲の学生たちの政治的なキャリアへの興味の高さに感銘を受けたりしたため、本格的に外務省専門職を目指そうと考えるようになりました。
具体的には、多くの大使館が立ち並ぶ環境で生活していたこと、日本の外交官が日本の米国経済への貢献を伝える旨の広報文化外交を行う様を直接見たり、また別の機会に日本外交の課題などお話を伺えたりしたことが、漠然としていた外交官という仕事を一面ではありますが、よりはっきりと理解できたことが最終的なきっかけであったと思います。
私の場合は、安全保障のへの興味や留学がきっかけでしたが、外国語がきっかけになる方や、経済的な面に興味を持つ方もいるなど理由は様々だと思います。そうしたきっかけを説明会などで具体化できると、モチベーションキープにもつながると思います。
- TACのおすすめポイント:初学者でもついていける
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TACのおすすめポイントとしては、実績があることはもちろん、教材がそろっている点にあると思います。私は、法学部出身ではありませんでしたから、国際法も憲法もまったく学習したことがありませんでした。ゼロから学習するにあたって、市販の教材にあたることもできますが、時間も手間もかかってしまいます。この点、TACには講座専用の教材があり、必要なことはすべてまとまっていると考えてもいいと思います。市販の教材だと何冊も読まなくてはいけなかったり、まとめる手間があったりするので、実に効率が良いと思うのでおすすめです。
また、オンラインでも収録講義が見ることができたり、実際に校舎で講義を受ければ、スムーズに質問できたりして、独学よりも学習がしやすいと思いおすすめです。私が受けていた国際法の講師には1つの質問に対して10で回答してくれるような丁寧な指導をして頂きました。このようにして少しずつ知識を蓄え、それを自信につなげることができると思います。
- 筆記試験対策:基本に立ち返り古典的な方法で暗記
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筆記試験では、国際法と憲法で長い解答を書くことになり、きちんとした理解と暗記が求められることになります。私の場合、意味的な理解にはあまり問題がなく、暗記の部分でとても苦労しました。というのも、議論の証拠として、憲法条文番号、条約や国際判例が求められるからです。理論はわかっていても具体的な証拠がない論文は得点を得られず、答練でも点数が付きませんでした。
そこで、これまでの入試勉強に立ち返り、古典的な方法を私は使っていました。基本マスターテキストを小さめのノートにまとめ、暗記事項は赤ペンで書き、そして赤シートで確認しながら読み込むといった方法です。この学習方法に切り替えたことで、少しずつではありますが答練の点数が安定していきました。なんだか古めかしい方法ではありますが、それだけ間違いのない方法である証左であると思います。過去問を解いてみるような気合のいる学習も大切ですが、気軽にできる学習も、外務省専門職試験のような長丁場の試験では大切になると感じました。
- 民間や他公務員の併願について
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外務省専門職を目指すと気になるのが併願先についてだと思います。わたしは民間のなかでも公的部門の説明会を聞いたり、実際に選考を受けたりしていました(結果は残念でしたが)。しかし、金融や経済安全保障などの知見を深めるいい機会であり、それが外務省専門職の面接の際に生きてきます。オンラインでの説明会が増えて、気軽に参加できるものが多いですから、まず説明を聞いてみる、そして本当に興味があるところだけ数を絞って併願すれば、外務省専門職試験にもプラスになると思います。
また、公務員の併願についても同様、知見を深める意味で、志望動機の整合性がとれる範囲でチャレンジしてよいと思います。私は防衛省専門職を併願しましたが、安全保障に興味がありましたので、ピッタリの併願先でした。
- 最後に:受験生の方へ
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試験対策は非常に長い道のりで、途中でモチベーションが低くなるのは当たり前のことです。私も試験の2か月前ほどには、学習しても終わりがないような感覚がしていました。そんな時こそ、なぜ専門職を目指そうと思ったのか考えてみてください。他にも魅力的な仕事はありますが、外交を扱えるのは外務省だけです。これが魅力的に映るのであれば、ぜひ外務省専門職員採用試験にチャレンジしてはいかがでしょうか。