外交官(外務省専門)合格体験記
アラブの専門家として
神森 友里さん
DATA BANK
研修語 | アラビア語 |
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出身校 | 大阪大学 外国語学部 (卒業) |
合格年度 | 2020年度 |
選択科目 | 憲法 |
- 受験動機
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私は学生時代にクウェートへ留学し、語学のみならず大使館主催の親睦行事に日本代表の1人として従事しました。その経験から、文化発信・人の交流相互理解の契機であり、これが最終的には外交レベルでの友好関係に繋がっていると実感すると同時に、最前線で活躍する外交官に憧れを抱きました。とりわけ、14歳から独学で始めたアラビア語を駆使して外交に携わりたいと思い、専門職に興味を持ちました。
一方で、ただ好きと言う安易な気持ちではアラブ諸国は携われないと思い、色んな覚悟が出来ずにいました。しかし、「このまま受験すらせず終わってしまったらきっと後悔するし、やっぱり外交官として日アの親睦を深めることに尽力したい」という思いが強くなっていきました。
日本ではアラブ諸国と聞いてよくご存じない方も多いと思いますが、経済・安全保障面でも重要な存在で、親日家もたくさんいます。そんなアラブ諸国に深く根差し、言語、文化、情勢に精通するスペシャリストとして、日本の繁栄に貢献したいと考え、最終的に受験を決意しました。
- 3つのTAC・Wセミナーの魅力
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まず、カリキュラムです。専門科目に関して言えば、10月までに基本知識を学び、10月以降はアウトプットを前提にした論文マスター講義が始まるので早いうちから本試験を意識して学ぶことが出来ます。私は実際に論文を書きながら知識も深まり、要領を得ることが出来ました。また、2月からの答練では、重要論点が出題され添削もありますので、時間が無い中で優先順位をつけて勉強できました。さらに直前期の国際法ゼミでは、網羅的な知識の確認、試験員の関心分野を踏まえた重要な論点を総ざらいできたおかげで、試験本番が今までで一番手ごたえを感じました。
次に、充実した二次試験対策です。TAC・Wセミナーのテキストは過去の面接の膨大なデータ量に基づいて作成されており大変役立ちます。加えて、同じ志の仲間がたくさんいるので自主ゼミ期間中もお互いを高め合いながら最後まで成長できました。
最後に、担任講師や合格者によるカウンセリングやフォロー体制です。心が折れそうになった時、前向きに合格に向けて一緒に寄り添ってくれる存在は私にとって本当に力になりました。
首尾一貫したこのフォロー体制はまさにTAC・Wセミナーだけの強みであると思います。
- 社会人の勉強法
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仕事と両立して勉強しなければならかったので隙間時間を徹底的に使いました。反復して暗記しないと記憶は定着しません。論文マスターや答練期は、勤務後の勉強時間だけでは講義の消化で精いっぱいで暗記まで追いつかなかったので、通勤時間や移動中、食事、入浴、寝付くまで等、とにかく何度も講義音声を聞き、自分が答案化したものを暗記し、音読して覚えました。そのおかげで何度か夢でも講義を受け、科目も先生も親しみが湧きました(笑)むくみ防止で時々ジョギングや筋トレをしましたが、完璧に暗唱できるまでスクワットやめない等、ルールを決めて楽しみながらも全力でやり抜きました。
- アドバイザーの外コミブログが面白い
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歴代の合格者がアドバイザーとなり、外コミブログに時期に応じた勉強方法等の有益な情報、そして応援のメッセ―ジをたくさん書いてくださっています。「このままでは間に合わない、何をどう覚えたらいいの」「この時期に先輩たちはどれくらい出来ていたの」「合格の電話をもらった瞬間ってどんな気持ち?」など私が気になったことは大体書いてあるので、それを見て励まされました。この勉強の苦しさと合格を勝ち取った喜びの両方を知っている先輩の言葉は本当に重みがありリアルで、読みながら私も良いイメトレが出来ました。ちょっとした日常の話も面白くて息抜きになりますよ。
- 外務省専門職を目指す皆さんへ
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皆さんが外交官を目指す理由は様々にあると思います。語学が得意な方、国際関係に関心のある方、日本と海外の架け橋になりたい方・・・その一方で本当に自分に出来るのかという不安や、この勉強に絞っていいのかなど悩まれるのも当然だと思います。
特に社会人で私のように年齢のリミットがあり、時間もない中で勉強を始める方は、受験を決めるだけでもどれだけ勇気がいることか痛いほど分かります。しかしやっぱり、本当に好きでやりたいことに挑戦してほしいです!一度きりの人生です。先回りしてあれこれ考えて、諦めてしまうのはもったいないですし、外交官に興味を持ったきっかけは人それぞれ、きっと素晴らしい理由があるからだと思います。
たくさんの方に支えられて合格できた今、私が思うことは、決して一人では夢は叶えられなかったなということです。講師、事務局の方をはじめ、勉強を通して多くの良い仲間に出会いお互いを高め合えたからこそ今があります。今後は、他国との関係構築や理解深化に貢献することで背中を押してくれた方へ恩返しをしていきたいです。そしてアラビア語なら神森さん、と言ってもらえるような外交のスペシャリストになるために、常に初心を忘れず謙虚な気持ちを持って、努力を続けたいと思います。
最後に、この文章を読んでいる皆さんと一緒に働く日が来るかもしれないと思うととてもわくわくします。是非、その際は声をかけてくださいね!楽しみにしております。