外交官(外務省専門)合格体験記
自分と向き合った二年間
西本 千紘さん
DATA BANK
研修語 | ロシア語 |
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出身校 | 立命館大学 法学部 |
コース | 上級セレクト憲法本科生 |
選択科目 | 憲法 |
- 外務専門職の志望理由
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小学生の頃にテレビで見たお仕事紹介のような番組で外交官という職業を知り、それ以降は漠然と国際関係の仕事に就きたいと考えるようになりました。国連で働きたい!と思った時期もありました。大学入学後、国際法を大学で勉強するにつれ、国際法の曖昧さに興味を持ち国際法の形成に関わりたい、日本の立場からとして外交に携わりたいと思うようになりました。
- TAC・Wセミナーを選んだ理由
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外務省専門職のテキストは書店にもほとんどおいておらず、何をしたらいいのか全く分かりませんでした。何をしたらいいのか分からないまま訪れた大学のエクステンションセンターエクテンでTAC・Wセミナーを進めていただきました。TAC・Wセミナーで説明を受けた際に合格実績を知り、外務省専門職を外専目指すならTAC・Wセミナーがいいなと思いました。またこれからの学習計画等も一緒に考えていただいたことで、とても頼りになる!と思ったので入会しました。他にも模試や答練などがあり本試験のように取り組める点も魅力の一つです。
- 勉強法 ~基礎能力~
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私は大学にセンター試験といった試験ではなく別の試験を受け入学したので、基礎能力教養が他の人より劣っていました。基礎能力教養で特に困った教科は数的処理です。判断推理は楽しく勉強できましたが数的推理が本当に苦手でした。毎日5問ずつ解くようにしていました。空間把握は勉強しても全くできなかったので諦めました。 暗記科目に関しては、たかが1一問と思い1一年目はほとんど勉強していませんでした。 結果として、本番では緊張から普段できる問題ができないくらいに頭が真っ白になりました。1一回目の受験では教養がうまくいかなかったことが敗因の1一つになりました。あらゆる事態を想定してリスクヘッジを行うことが基礎能力教養においては重要だと思います。だから暗記科目はしっかりすることをお勧めします。少なくとも歴史、地理、思想、生物だけはしておくことをお勧めします。数的処理に関しては得意不得意な分野があると思いますが、知識暗記科目は詰め込み勝負なので隙間時間を使って触れる回数を増やすことで苦手意識を減らせるはずです。
- 勉強法 ~専門科目~
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【憲法】
最初は忠実にまねをすることを心掛けました。答案の書き方や論証、審査基準の立て方など、知識がゼロの時はまねが一番だと思います。次に、慣れてきたら自分らしさを加えていくといいと思います。その際自分なりの理論立てを必ず忘れないこと、中学生が読んでも納得できる文章を作ることを意識していました。これはあてはめの際にも言えることで、特にあてはめに関してはどれだけ自分らしさを論理的に出していけるかが重要だと思います。私は相手が分かっている前提で答案を書いてしまっていました。そのため意味が伝わりにくいといわれることがよくありました。答案は他人が読むものという当然のことを意識しながら書き、一言一句に責任を持つことが大切だと思います。
【国際法】
論文マスターや答練で分からなくなったら基本マスターに戻るということをこころがけていました。論文マスターに取り組むうえで、ただ丸暗記するということは避けるべきだと思います。確かに暗記は重要ですが、なぜこの論点からこの判例を使わなければならないのか、他に何か書くことができるものがないのかなどを考える力をつけていかなければなりません。二年目にこれらを意識するようになり、初見の問題でも構成を練ることができるようになり、丸暗記しなくても必要な判例等に言及できるようになりました。
憲法・国際法のどちらにも共通して言えることとして、自分の知識や考えをいかに自分らしく根拠立てて論じられるかだと思います。簡単なことではないですが答練を練習台にしてみてください。答練では目先の点数にこだわるのではなく、あくまで本番の練習という位置づけで取り組むといいです。思ったような点数が出なくても、本番じゃなくてよかったくらいに思えることが大切です。
- 最後に
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外交官なんて自分には無理だ、と思う時期もあると思います。確かにそんなに簡単な道のりではないと思います。どんなに志があっても勉強が苦手な人、勉強は得意だけど本当にしたいことが見えずに軸がぶれてしまう人など様々です。そんな時は立ち止まりながら、休憩しながら一歩ずつ進んでいけばいいと思います。私は一年目、本当に勉強しかしていませんでした。そのため勉強が計画通りに進まないときや答練の結果が悪い時など、逃げ場がなかったです。2二年目は1一年目で自分が壊れてしまう限界を把握できたので、それに至る前に適宜休憩するようにしました。G.W.には淡路島に行くというプチ旅行もしていました。遊んでいる間は勉強を忘れて楽しみ、次の遊びの計画の間に勉強を進めるようにしていました。そうすることで短い時間で効率よく勉強できていました。勉強は何時間したかのではなく、今日何ができるようになったのか、さらに何を得意にできたのかが重要だと思います。外務省に入ると受験勉強以上の激務が待っていると思います。そんな激務でも自分の休息をコントロールする訓練だと思って、この期間も勉強ばかりにならず、ぜひ遊びも取り入れてみてください。