外交官(外務省専門)合格体験記
日本と中南米をより身近な存在にしたい
原口 美佐紀さん
DATA BANK
研修語 | スペイン語 |
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出身校 | 南山大学 外国語学部 |
コース | セレクト憲法本科生 |
選択科目 | 憲法 |
- 外務専門職の志望理由
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チリに留学した際、日系人の友人たち(米国系、ブラジル系、チリ系)に出会いました。彼らは両親の世代から日本語を話せないのにも関わらず、日本語の名前を受け継いでいて、また積極的に日本人である私に話しかけてくれたことに感動しました。このことから日本が海外に持たれるイメージについて興味を持ち始めるとともに、中南米(チリ)を知る日本人として、何かできることはないかと考えるようになりました。今後人口が減少していく日本にとって、大きな日系社会を有する中南米との連携は大きな可能性を秘めています。将来の世代に渡っても日本が平和で豊かな国であるように、また日系・非日系人の方たちがこれからも日本を好意的に思ってくれるように、外交の最前線において職務を全うしたく、外務専門職を志望するに至りました。
- TAC・Wセミナーのサポート
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外務省専門職試験科目である国際法の知識が全く無かった上に、基礎能力試験に必要な数的処理能力も持ち合わせていなかったため、合格率の高いTAC・Wセミナーを選ぶことに迷いはありませんでした。私の住む愛知では直接授業を受けられないので、それなら家で自分のペースで勉強できるようにと、Wwebフォローの通信講座を選択しました。
実際に勉強を始めてみて、国際法の第1回目の講義を視聴した時、何をやっているのか全くわからず、その後約2か月間放置しました(笑)。自分の気が向いたときに集中し、疲れたら気分転換に没頭できるのは通信のいいところかもしれません。その後は地道に勉強を続けていましたが、かなり学習進度は遅かったと思います。そんな時に、担当講師の井能先生が名古屋に来てホームルームを開いてくださり、勉強を進めていく上でのポイントやペース配分を教えてもらったことで、目標がより明確になりました。くじけそうになることもありましたが、定期的にホームルームやカウンセリング(Wweb・直接指導)を利用することでモチベーションを上げることができました。そういった意味で、TAC・Wセミナーの担任講師制度や包括的な手厚いフォローは精神的にも頼りになります。
さらに、1一次試験の対策のみならず、2二次試験の面接に関する指導も充実していて、早い段階から、実際に前年度の合格者の方が面接官となる模擬面接を体験することができました。志望動機を深めるべくために、井能先生にはかなりつっこんだところまで指導してもらえます。1一次試験に合格してから先生にTAC・Wセミナー渋谷校でお会いした時、直接「おめでとう!」と言ってもらえて本当に嬉しかったです。
- 試験対策
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国際法については、基本マスターでは、法律用語や判例について詳細に学ぶことができますが、実際に論述できるほど国際法を理解する段階にまでは至りません。そのため不安に感じることがあるかもしれません。私自身、初めて論文マスター演習や答練を受けた際には何も書けなくて呆然としましたが、その時点での成績の内容よりも、最後までやりきることの方が重要だと思います。
基礎能力試験科目については、数学が苦手な私は数的処理入門から受講していました。また、すべての分野でなくても、自分の得意な範囲で得点を稼げるように、目標を絞っていました。本試験では時事問題を問われる内容が多く、日々情報をアップデートしておくべきかと思います。これは、時事論文対策にも通じることです。
外国語試験は、私の場合スペイン語受験だったので、自分で対策していました。大学ではスペイン語を専攻していましたが、翻訳の経験はなかったため、本試験と同じようにタイマーで時間を計って過去問を解き、限られた時間の中でもできるだけまんべんなく、正確に翻訳できるように練習していました。
- 最後に
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外務省専門職を志望する方の中には、法学部の人、外国語学部の人、海外留学やボランティアなどの経験を持つ人など、様々な経歴を持った人がいると思います。それぞれにある程度、得意・不得意な分野があるかとは思いますが、勉強を継続していく上で核となるのは、「なぜ自分は外交官になりたいのか」ということにきちんと向き合い、強い意志を持つことです。上記の志望動機は最終的に面接で述べたもので、最初は単に「海外に住みたい」「スペイン語をもっと勉強したい」と漠然と考えているだけでした。しかし、TAC・Wセミナーを通じて学び、日々自問自答する中で、自分が本当にやりたいことを見つけることができました。少しでも海外や日本の外交に興味のある方には、ぜひ外務省専門職という選択肢があるということを知ってもらいたいです。