外交官(外務省専門)合格体験記

絶対に外交官になる、と自分を信じ続けて。

小倉 圭織さん

DATA BANK

研修語 クロアチア語
出身校 上智大学 国際教養学部
コース 総合本科生(現:総合本科生プレミアム)
選択科目 経済学
外交官を目指したきっかけ

 高校時代、米国留学中、友人に「カオリのことは好きけど、日本のことは好きではない」と言われたのをきっかけに日本と世界を繋ぐ仕事に就きたいと考えるようになりました。一方で、日本が多くの国々から信頼を得ているのも事実であり、日本が世界から評価されている点、つまり「日本の強み」を活かして、日本のプレゼンスの向上に貢献したいと思ったことから、外務省専門職員を志すようになりました。

仲間の存在

 外務省専門職外専に合格した友人や先輩方が口をそろえてTAC・Wセミナーを勧めてくださったことから、迷わず入会を決めました。私は大学の卒業を延ばして大学4年の後期から1年間留学し、大学を卒業してからの受験となりました。当初は大学の友人が続々と社会人になっていく中、自分だけ社会人になれないことに不安も多かったですが、TAC・Wセミナーでは様々なバックグラウンドをもった受講生がそれぞれに不安を抱えながらも、同じ外交官という夢に向かって切磋琢磨し合っており、周囲に刺激を受けながら学習することができました。

試験対策

【専門科目】
国際法・憲法・経済、全ての科目がほぼ初学でした。憲法と経済の選択については、基本マスターを一通り受講した後、その時点での得意・不得意ではなく、1次試験までの約9ヶ月、楽しく学習できる方を選ぼうと思い、志望する外交分野や併願候補も考慮しながら経済を選びました。
当初は、答案構成が思い浮かばない、判例を上手く組み込めない、使うべきモデルが分からない、など、答案を完成させられる気がせず、また、演習や答練では点数を取ることに必死になっていましたが、直前期にはこれまで得てきた知識を活用できるようになることを意識し、基本マスターから答練までを丁寧に復習しました。実際に試験を終えてみて、TAC・Wセミナーの教材をしっかり理解することが合格への確実なステップになったと思います。

【教養】
わたしは高校2年次に留学をして、抜けている範囲があったにも関わらずそのままにしていたため、高校までの知識が問われる教養試験に苦手意識をもっていました。しかし、外交官になるうえでも教養を身に着けておくことは必要であり、これまでサボっていた分を取り返す意識で毎日3時間程度は基礎能力対策に時間を割くようにしました。数的処理数処は比較的得意としていましたが、スピードを上げる目的で毎日1時間、知識系は人文科学全教科と自然科学のうち生物・化学に絞り、問題演習を繰り返しました。結果的に、1次試験では基礎能力試験は得点源となり、併願先の1次試験も合格することができました。

外務省への書類提出は細心の注意を

 願書提出の際、簡易書留にするのを忘れた上、返信用封筒を同封することも忘れていました。幸い、郵便局を出てすぐに気づいたため、規定通り提出し直せましたが、もし気づけず、門前払いされていたら…と思うと笑えません。また、面接カードを提出する時には、マイペースに用意していたら完成が遅くなってしまい、外務省の局内である銀座郵便局(大江戸線・築地市場前)に駆け込みました。この時ほど首都圏に住んでいてよかったと思ったことはありません。

外交官になろう、と思ったことがある方!

 外務省専門職員試験は年齢上限こそありますが、「外交官になりたい」という強い意志があれば合格のチャンスがある試験だと思います。試験勉強は先が見えず、くじけそうになることもありますが、国際法や教養といった知識は外交官になってからも活かされるはずです。大学の専攻やこれまでの経歴にとらわれず、外交官になろうと決めた時の興奮を胸に、楽しみながら試験勉強を乗り切ってください。

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