資格試験・資格取得の情報サイト>外交官(外務専門職) >Diplomat News | 外交官(外務省専門)>Diplomat記事|【現役外交官インタビュー】vol.4 領事局旅券課 大手紳太郎さん

vol4【現役外交官インタビュー】
領事局旅券課 大手紳太郎さん

中国での遺棄化学兵器の処理や、パスポートに関する法律の改正などユニークなキャリアを送ってこられた領事局旅券課の大手さんにお話を伺いました。

大手紳太郎(おおてしんたろう)さん
領事局旅券課

<プロフィール>

研修語:中国語
略歴:
2007: 外務省入省
   国際協力局無償資金・技術協力課
   領事局政策課
2008: アフリカ開発会議事務局
   洞爺湖サミット事務局
   在外語学研修(台湾師範大学、中央戯劇学院)
2010: 在広州総領事館広報文化担当
2012: 内閣府遺棄化学兵器処理担当室
2016: 領事局旅券課
(現在に至る)

Q. 外務省専門職員を目指したきっかけは何ですか?

大学では歴史学を専攻し,一時期歴史研究の道に進むことも考えていましたが,論文を書くよりも自分がプレイヤーとなって社会を変えるようなことをしたい,大好きな日本のために働きたいと思い国家公務員を目指している時に,外務省の説明会に何度も参加し,外国と日本をつなぐことのできる外務省専門職員の仕事に興味を持つようになりました。

Q. 領事局旅券課のお仕事について教えてください。

領事局旅券課では,旅券(パスポート)に関する仕事をしています。旅券は,国際的に通用する唯一の公的身分証明書であり,憲法の国民の海外渡航の自由の権利を保障するものです。昨年の民法の成年年齢引き下げに伴う旅券法改正や今年のデジタル手続法による旅券法改正を担当するとともに,旅券行政におけるデジタル・ガバメントの推進,具体的には電子申請,手数料のキャッシュレス化,旅券の宅配交付,顔認証による本人確認等を導入するための制度設計を行っています。年間約400万人が申請する旅券制度の大改革という影響力の大きな仕事であり,多くの人がスマホ等を使ってオンラインで旅券を申請し,手数料をクレジットカードで支払い,旅券を宅配で受け取れるようになったらすごく便利になると思うとなんだかワクワクしてきます。

Q. 在外公館ではどのような仕事をされていましたか。

中国の在広州総領事館の広報文化担当として,日本への理解を深めてもらうことを目的とし,日本文化を中国に紹介するためのイベントの実施や中国メディア対応を担当していました。印象に残っているのは,現地の日本人の方々や日本企業と協力し,日本発祥のスポーツである駅伝大会を開催したことです。多くの日本人・中国人に参加して頂き,現地のメディアでも大きく取り上げられました。

Q. 印象に残っているお仕事について教えてください。

内閣府遺棄化学兵器処理担当室で武漢の廃棄処理事業の担当として,戦前,旧日本軍が中国に残してきた遺棄化学兵器の処理に携わったことです。日本は化学兵器禁止条約に基づき遺棄化学兵器を処理する義務を負っており,廃棄作業を着実に進めることは国際約束に対する日本のコミットメントとして国際社会における日本の信頼を維持・向上させるためにも、非常に重要な任務です。日本側の代表として中国側と交渉ししながら,更地から処理場を建設し、武漢周辺の遺棄化学兵器の処理が完了するところまで全て担当できたため、一つの物事を成し遂げた達成感があります。

Q. 大手さんにとっての”外交”とは?

日本の国益、平和と繁栄の為に国を代表して外国と付き合うということですね。もちろんそれは外務省でしか出来ないわけではありません。国益の中身にはいろいろなものがありますが,日本にいいイメージを持ってもらうというのも一つの国益ですし、私の携わっていた遺棄化学兵器処理事業も対中関係を改善させるだけでなく国際社会での日本への信頼を維持するという意味で国益に直結します。このように常に「国益」を意識して仕事をすることが外交官には求められると思います。

Q. 今後のキャリアで達成したいこと・やってみたいことはありますか?

正直、私一人の力ではどうにもならないこともありますが、目の前にある仕事を一つ一つしっかりとこなしていくことが大事です。それがこの社会、この国のためになればいいなと思っています。
今後やりたいこととしては、まだそれほど通訳の経験が無いので語学力を更に高めてハイレベルの通訳をしてみたいです。外務省には中国語が堪能な人が大勢いるため、ハイレベルの通訳を任されるには非常に高い語学力が要求されますが、いつかやってみたいと考えています。

Q. これから外務省を志す人に向けてのメッセージをお願いします。

「挑戦なくして結果なし!」。私は大学受験で3浪し、大学でも旅行ばかりして留年,大学院も不合格としくじってばかりでしたが,大学卒業時にフリーターをしながら一念発起して公務員試験を受けることにしました。試験の年齢制限ギリギリでの受験だったので,当時は「もしダメだったらどうしよう」と精神的にもかなり追い込まれていましたが、結果を出すという執念をもって諦めずに取り組んだことで結果を出すことができました。全力を尽くせば、たとえ試験の結果がどうであれ何らかのいい結果につながるはずです。
受験生の中には年齢や学歴を気にして自信を持てずにいる人がいるかもしれませんが、そういったことを言い訳にせず挑戦してほしいと思います。

~インタビュアーのひとこと~
入省前・後ともに波乱万丈な人生を送っている方で、外務省には本当に多種多様な方がいるんだなと感じました。その人生を物語るかのようなユーモアに満ちたトークがとても印象的でした!

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