FP(ファイナンシャルプランナー)3級の難易度は?他資格との比較も解説!
FP(ファイナンシャルプランナー)3級の難易度
FP(ファイナンシャルプランナー)の試験を実施しているのは、日本FP協会と一般社団法人 金融財政事情研究会(以下きんざい)の2つの団体です。どちらで受験しても学科試験は共通しています。
実技試験はそれぞれの団体によって科目の違いがありますが、試験自体の難易度は変わりません。それでは、FP(ファイナンシャルプランナー)3級の難易度や合格率の推移、合格基準点について、詳しくチェックしていきましょう。
3級の難易度は低め
3級はFP(ファイナンシャルプランナー)の試験のなかでも入門編だといわれているとおり、難易度は低めの試験です。ファイナンシャルプランニングの予備知識がない初心者の方でも、ほかの資格に比べて短時間の勉強で合格できます。
FP(ファイナンシャルプランナー)3級に合格できれば、国家資格である「3級ファイナンシャル・プランニング技能士」を名乗れるようになります。挑戦しやすい国家資格のため、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
3級の合格率の推移
日本FP協会でのFP(ファイナンシャルプランナー)3級の学科試験合格率は、2024年1月で83.14%、2023年9月で74.78%、2023年5月で88.25%、2023年1月で85.25%、2022年9月で80.78%と、いずれもとても高い水準です。
実技試験(資産設計提案業務)は、2024年1月で86.56%、2023年9月で77.67%、2023年5月で86.83%、2023年1月で88.34%、2022年9月で84.44%でした。こちらも高い水準です。
一方、きんざいでのFP(ファイナンシャルプランナー)3級の学科試験合格率は、2024年5月で52.55%、2024年1月で46.40%、2023年9月で37.19%、2023年5月で54.13%、2023年1月で56.00%と、日本FP協会の数字より低いので、きんざいのほうが難しいのではと思われるかもしれませんが、問題は日本FP協会と同じ物を使っていますので、難しいという訳ではありません。理由としては受検者層が異なることが挙げられます。
実技試験(個人資産相談業務)は、2024年5月で57.14%、2024年1月で55.64%、2023年9月で62.29%、2023年5月で61.58%、2023年1月で67.56%でした。問題は日本FP協会と異なるため、問題が難しいということもできますが、内容を見比べてみるとそれほど差はありません。やはり受検者層が異なっているからだと推測されます。
3級の合格基準点
FP(ファイナンシャルプランナー)の試験の合格基準は絶対評価です。3級の学科試験は日本FP協会でもきんざいでも変わらず、60点満点中36点以上を取れるかどうかが合格の基準とされています。
実技試験の合格基準点は、日本FP協会ときんざいとで少し異なりますが、100点満点中60点以上か50点満点中30点以上かという違いだけです。つまり、どちらも60%以上の点数を取得すれば合格できます。
FP(ファイナンシャルプランナー)3級以外の資格試験との難易度比較
FP(ファイナンシャルプランナー)3級とそのほかの資格との比較をすると、より資格の難易度に対する理解が深まります。まだどのような資格の取得を目指すか決定していない場合には、目指す資格の参考になるでしょう。
ここからは、FP(ファイナンシャルプランナー)2級や1級、宅地建物取引士、日商簿記3級との難易度の比較をしていきます。勉強時間の目安から見た難易度や、合格率から見た難易度のランキングも紹介するため、参考にしてください。
2級や1級の難易度は?
FP(ファイナンシャルプランナー)の資格は、2級以上からが就職や転職に有利になるといわれています。3級に比べるともちろん難易度が上がりますが、高い評価を受けられ実務で役立てられる2級以上の合格まであわせて目指すのがおすすめです。
日本FP協会でのFP2級の学科試験合格率は、2024年5月で59.29%、2024年1月で39.00%、2023年9月で53.54%、2023年5月で48.82%、2023年1月で56.12%でした。
また、実技試験合格率(資産設計提案業務)は、2024年5月で54.87%、2024年1月で61.12%、2023年9月で52.02%、2023年5月で58.61%、2023年1月で59.53%でした。
1級の学科試験と実技試験を両方おこなっているのはきんざいのため、1級はきんざいのデータを紹介します。
2024年5月の学科試験で16.95%、2024年1月で8.72%、2023年9月で13.00%、2023年5月で3.51%、2023年1月で10.38%の合格率でした。実技試験のほうは合格率が高いですが、学科試験合格者のみが対象のためでしょう。
勉強時間からも難易度をチェックしてみます。3級の勉強時間の目安は30~100時間、2級は150~300時間、1級は450~600時間だといわれており、合格に必要な勉強時間が多い2級や1級のほうが、より難易度が高いことが理解できるでしょう。
宅地建物取引士との難易度比較
FP(ファイナンシャルプランナー)3級と宅地建物取引士(宅建士)との比較では、宅地建物取引士のほうが大幅に難易度があがります。宅地建物取引士の合格率は約15%~18%と決して高くありません。不動産業界などでは新入社員にすぐに受験をさせるようにしていることも多いため、十分な勉強時間が取れていないという理由も一因でしょう。
日商簿記3級との難易度比較
日商簿記3級の合格率は45%前後で、FP(ファイナンシャルプランナー)3級よりも難易度が高い試験です。日商簿記とFPはどちらも2級以上から履歴書に書けるといわれています。まずどちらかの試験の2級に挑戦して、ダブルライセンスを狙うのもおすすめです。
勉強時間の目安から見た難易度ランキング
勉強時間の目安をもとにした難易度ランキングは、以下のとおりです。
・FP3級:30~100時間
・日商簿記3級:60~120時間
・FP2級:150~300時間
・宅地建物取引士:300~400時間
・FP1級:450~600時間
上記はあくまでも目安であり、さらに長引くこともあります。勉強する際は余裕をもってスケジュールを組みましょう。
合格率から見た難易度ランキング
先述した合格率のデータから見た難易度ランキングは、以下のとおりです。
・FP3級:約80%
・日商簿記3級:約45%
・宅地建物取引士:約15%
FP(ファイナンシャルプランナー)3級合格のコツ
最後に、FP(ファイナンシャルプランナー)3級に合格するためのコツもチェックしていきましょう。
受験指導校などを活用する
資格の学校TACなどの受験指導校では、今までに多くの合格者を出してきたノウハウがあるため、効率的に勉強することができます。学習メディアも通学講座や通信講座など豊富な選択肢から選べますので、状況にあわせてうまく活用して、効率よく資格取得を目指しましょう。
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こちらもチェック!
過去の試験問題をチェック
過去の試験問題は、FP3級の勉強をするうえでとくに活用したいものです。過去の試験問題を解いていると、本番で出される問題のイメージがつかめます。問題を解く際は、試験同様の時間に設定して解答していくと、より効果的な練習になるでしょう。
3級はCBT試験化により、過去問などの情報入手が難しくなっています。TACでは最新の情報を収集・分析していますので、活用してみると良いでしょう。
FP(ファイナンシャルプランナー)3級に合格しよう!
3級はFP(ファイナンシャルプランナー)の試験のなかでも入門編だといわれているとおり、難易度は低めの試験です。ファイナンシャルプランニングの予備知識がない初心者の方でも、ほかの資格に比べて短時間の勉強で合格できます。
また、FPの資格は2級以上からが就職や転職に有利になるといわれています。3級に比べるともちろん難易度が上がりますが、3級だけではなく実務で役立てられる2級以上の合格まであわせて目指すといいでしょう。
その他、ダブルライセンスを狙うのもおすすめです。効率よく資格を取得したい方は、長年の受験ノウハウが蓄積され、多くの合格実績がある資格の学校TACがおすすめです。まずはお気軽に一度無料の体験入学を試してみてはいかがでしょうか?
まとめ
この記事では、FP(ファイナンシャルプランナー)3級の難易度について、他の資格試験との比較などを交えてお伝えしました。一般的にFPの資格取得によって有利になるのは2級からだと言われていますが、3級を取得するメリットはお金に関する知識を幅広く身に付けられることです。
FP3級は、FPで学べる6分野の全体像を短期間で把握することができるため、本格的に学習を始めるかどうか迷っている方にもおススメです。
TACでは、日常生活で触れる社会保険、金融経済の用語について学びたいという方のための、「3級合格のみを目的としたコース」をご用意しています。
一人で勉強をすることに不安がある方や効率的に最短で合格を目指したい方は、TACであれば経験豊富なプロ講師が丁寧に指導しますので、安心して学習することができます。
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