SPIと公務員試験の関係性は? 違いや併願する際のポイントを詳しく解説
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SPIと公務員試験とは違う試験であるものの、共通している点もあります。この記事では、SPIの概要や公務員試験との関係、共通する点、出題範囲などを解説します。
併願する際の4つのポイントまで紹介するため、試験について詳しく知りたい人はしっかりとチェックしましょう。
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SPIとは?
SPIとは、多くの民間企業に利用されている採用テストのことです。SPIの実施形式には、以下の4つがあります。
- パソコンを使い、専用の会場で実施する「テストセンター」
- 自宅や学校のパソコンなどで実施する「WEBテスティング」
- 企業の用意した会場で、紙媒体の試験をおこなう「ペーパーテスト」
- 企業の用意した会場で、パソコンを使って実施する「インハウスCBT」
このうち、WEBテスティングはその後また確認テストを実施するケースが多いです。
公務員試験との関係
SPIと公務員試験とは、試験の内容で重複する点が多いという関係にあります。公務員試験の勉強をしていれば、SPIで出題される内容もある程度は対応可能です。
「公務員が第一希望だけれど、民間にも興味がある」という方は、公務員試験の対策をすることで民間の試験対策にもなるでしょう。SPIと公務員試験の共通点を意識して試験対策を進めることで、時間を有効活用できます。
また、公務員の採用試験自体でもSPIを採り入れる動きが進んでいます。従来の試験方式か、SPIで受験できる方式か、どちらかを選択できる公務員試験が増加傾向です。
SPIと公務員試験の共通する点
SPIで出題される内容は、大きく分けると「能力検査」と「性格検査」があります。このうち、SPIの能力検査の部分と、公務員試験における教養択一試験(教養試験)の一般知能分野に関する部分には、共通する内容が多く含まれています。
SPIと公務員試験の共通するポイントは、以下のとおりです。
公務員試験の能力検査 | SPIの試験で似ている分野 | 似ているポイント |
---|---|---|
数的処理 | 非言語分野 | ・難易度の違いはあるが、どちらも数学的な問題である ・出題傾向も似ている |
文章理解 | 言語分野 | ・言語分野の「空欄補充」や「文章整序」は、文章理解を単純化したような内容が出題される |
ただし、SPIの言語分野で出題される語句関連の問題は、公務員試験における文章理解の問題とは似ていません。
SPIと公務員試験でとくに共通しているのは、「数的処理」の部分です。どのような点が似ているのか、詳しく確認していきましょう。
数的処理
公務員試験の教養択一試験のなかに含まれている数的処理は、「数的推理」「判断推理」「資料解釈」の科目から出題されます。
一方、SPIでも非言語分野として数学的な問題が出題されており、数的処理で勉強する内容とリンクしているテーマが多いです。
難易度は公務員試験の数的処理のほうが高いといわれています。しかし、問題の内容自体はそれほど変わらないため、難易度が高めの公務員試験の数的処理を学習しておけば、SPIの試験でもその知識を活かせるでしょう。
SPIと公務員試験の出題範囲
続いて、SPIと公務員試験の出題範囲を解説します。
先述のとおり、SPIで出題される内容は、大きく分けると能力検査と性格検査です。このうち、性格検査では受験生の人間性を測り、人物試験の参考資料とします。
一方、公務員試験では、教養択一試験以外にも専門択一試験や専門記述試験、論文試験などのさまざまな試験があります。
それでは、SPIと公務員試験の出題範囲について、比較していきましょう。
SPI
SPIの能力検査で出題される問題には、「言語分野」と「非言語分野」があります。
先述のとおり、非言語分野は数学的な問題が出題される分野です。また、言語分野では国語的な問題が出題され、文中の空欄補充や長文読解、語句の意味などを問われます。
公務員試験と大きく異なる点は性格検査があることです。300問ほどの日ごろの行動や考え方に対する質問を通して、人と接する際の特徴や仕事への取り組み方などを確認します。
公務員試験
公務員試験は、出題範囲が広いことが特徴です。教養択一試験はさまざまな職種で受ける必要がある試験で、理科や社会科の問題も出題されます。
教養択一試験で出題される問題の範囲は、以下のとおりです。
文章理解:現代文・英文・古文
数的処理:数的推理・判断推理・空間把握・資料解釈
社会科学:政治社会・法律・経済・時事
自然科学:数学・生物・物理・地学・化学
人文科学:日本史・世界史・地理・文学芸術思想
政治学や憲法、経済学などから出題される専門択一試験を合わせると、約30科目もあります。専門択一試験は受験区分や職種で必要な科目が異なるため、志望する試験種が決まったら必ず優先して学習すべき科目をチェックしておきましょう。
SPIと公務員試験を併願する際の4つのポイント
SPIと公務員試験を併願する際のポイントは、大きく分けると以下のとおりです。
- 両試験の違いを把握しておく
- 公務員試験を中心に対策しておく
- SPIの問題も把握しておく
- SPIの性格検査の内容を把握しておく
それぞれのポイントを詳しくチェックしていきましょう。
両試験の違いを把握しておく
SPIと公務員試験は、似た部分が多いものの異なる部分もあります。併願して試験を受ける際は、両試験の違いを把握しておくようにしましょう。
まず、インプットにおいてはSPIのために特別に勉強すべき部分はさほどないです。しかし、SPIは問題数が多いため、多くの問題を短時間で正しく解けるかどうかが重要になるなど、それぞれの試験で異なる点に注意しましょう。
公務員試験を中心に対策しておく
SPIと公務員試験をどちらとも受ける場合には、公務員試験を中心に対策しておくことをおすすめします。
公務員試験を中心に対策したほうが良い理由は、似た内容が出題される試験であること、SPIは難易度の違いがあることから、難易度が高い公務員試験の対策をすることでSPI対策にもなるためです。
SPIは問題数が多いなどの違いがあるものの、基本的には義務教育程度の難易度だとされており、基礎的な問題を問われます。基本的には公務員試験を中心に対策しておき、さらに問題集などを利用してSPIの問題にも慣れるようにすると良いでしょう。
SPIの問題も把握しておく
問題によっては、SPIにあって公務員試験にはないものもあります。また、インプットすべき内容はほとんど同じでも、出題形式は異なるものです。
SPIの問題も把握しておき、スムーズに解答できる状態にしておきましょう。
SPIの非言語分野の問題は、割合関連のテーマが多いです。「料金の割引」「代金の計算」「グラフと領域」など、数的処理では見ないような形式の問題もあるため、どのようなことが問われるのかをチェックしておきましょう。
SPIの性格検査の内容を把握しておく
先述のとおり、SPIでは受験生の人間性を測り、人物試験の参考資料とする性格検査がおこなわれます。この性格検査は独自の出題形式を持ち、公務員試験にはないものであるため、内容を把握して対策しておきましょう。
SPIの性格検査では、回答が的外れにならないこと、回答に一貫性がない状態にならないことなどに注意が必要です。合否に与える影響は少ないものの、面接の印象との違いなどが比較される場合もあるため、嘘をつかないこと、回答に矛盾がないことなどに気をつけましょう。
公務員試験中心の対策でSPI対策も可能
SPIとは、多くの民間企業で利用されている採用テストのことです。SPIと公務員試験とは、試験の内容で重複する点が多いという関係にあります。
「公務員が第一希望だけれど、民間にも興味がある」という方は、公務員試験の対策をすることで民間の試験対策にもなるでしょう。SPIと公務員試験の共通点を意識して試験対策を進めることで、時間を有効活用できます。
SPIと公務員試験を併願する際のポイントは、大きく分けると以下のとおりです。
- 両試験の違いを把握しておく
- 公務員試験を中心に対策しておく
- SPIの問題も把握しておく
- SPIの性格検査の内容を把握しておく
共通する点やそれぞれの出題範囲、併願する際のポイントを参考に、試験対策をおこないましょう。さらに受験指導校を活用すれば、数的処理や文章理解の学習をしつつ、SPI対策に必要な部分を効率よく補うことが可能です。ぜひTACを活用して、効率的な試験対策をおこないましょう。