公務員試験の作文(論文)対策を解説! 書き方やルール、採点基準を確認しよう
公務員は、地域の区報や市報、自分が属するチーム内の報告書、ホームページやパンフレットの作成などで公的な文章を書く機会が多くあります。ビジネスの場面で正しい文章を書く力が求められるため、公務員試験で作文(論文)が課されます。
そこで今回は、公務員試験で課される作文(論文)の書き方や採点基準を解説します。
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【公務員試験】作文(論文)のテーマ・課題について
公務員試験では、公務員の適性を図る目的で教養科目や専門科目から問題が出題されます。
ただ近年は、公務員試験で作文(論文)も課す試験が一般的です。公務員試験に作文(論文)が課される場合は、教養科目や専門科目に加えて作文(論文)対策も行わなければいけません。
職種 | 文字数・時間制限 | 課題(令和3年度) |
---|---|---|
国家一般職 | 600字程度・50分 | 物事を継続するために必要だと感じたこと |
刑務官 東京都 裁判所一般職 |
600字程度・50分 | オンラインによるコミュニケーションの普及によって、社会生活や私生活におけるコミュニケーションがどのように変化していくと考えられるか、変化に伴い生じると考えられる問題とともに論じなさい |
参議院事務局職員 | 1,000字以内・60分 | 私を変えた周囲の一言について |
警察官 | 600~1,000字・80分 | 警察行政職員として首都東京を支えるための取り組みについて |
庁警察官 | 800~1,200字・90分 | 自ら考えて行動するために日頃から行うべきこと |
作文(論文)は公務員試験的に論文となるため、以下より論文と記載いたします。
公務員試験で論文が課される場合、文字数が指定されていることが多いです。一般的には600〜1,200文字程で、原稿用紙で換算すると2〜3枚分の論文を書かなければいけません。
また、時間制限が設けられており、50〜90分程度に設定されています。時間配分を間違えると、最後まで書けないまま試験が終わることもあるため注意が必要です。
見直す時間も考慮して時間配分を考える必要があります。
【公務員試験】作文(論文)の5つの採点基準
公務員試験で論文を課す目的は、公務員として日常の業務で必須となる文章力を測ることです。
論文の採点基準は公表されていませんが、高評価を得るには次のようなポイントを押さえておく必要があります。
- テーマや課題の軸からズレていない
- テーマや課題を正確に理解している
- 説得力のある主張が述べられている
- 語彙力が豊富で文章が単調でない
- 誤字脱字がなく文章が丁寧である
それぞれのポイントを確認していきましょう。
1. テーマや課題の軸からズレていない
論文全体でテーマや課題の軸から大幅にズレていないかが重要なポイントになります。
論文の途中で話の軸がズレてしまうと読み手が混乱するため、試験では評価が下がる要因になります。また、文章の内容が途中で変わると作者の意図が掴めず印象の薄い論文になります。
論文を執筆するときは、テーマや課題の軸から外れないように全体をまとめましょう。
2. テーマや課題を正確に理解している
公務員試験では、テーマや課題が与えられます。受験者が課されたテーマや課題を正確に理解したうえで執筆しているかも重要な評価ポイントです。
文章力が高くてもテーマや課題が正しく理解できていないと、評価が下がるポイントになります。試験で出題されたテーマや課題から、出題者がどのようなことを知りたいと考えているのか、その本質を正しく理解しなければいけません。
3. 説得力のある意見が述べられている
論文を執筆する際は、自分の意見を一貫することが求められます。
しかし、ただ自分の意見を書けば良いというわけではありません。自分の意見に加えて、その考えを裏付ける具体的な理由を述べる必要があります。
主張を裏付ける具体的な理由を付け加えないと、信憑性がないため読み手を説得することはできません。説得力がない論文は、評価が下がる要因になるので注意しましょう。
4. 語彙力が豊富で文章が単調でない
公務では、あらゆる立場の相手に対応しなければいけません。
部下や同僚には通用する表現でも、上司や取引先など目上の人に対して同じ表現を使用すると少し稚拙に感じられることもあります。
状況に応じて表現を使い分けられることを伝えるために、公務員試験の論文では同じ単語ばかり使用せず類語表現を積極的に使用するようにしましょう。
文章に変化も付くため、読み手も論文が読みやすくなります。
5. 誤字脱字がなく文章が丁寧である
公務員試験における論文の評価基準には、誤字脱字の有無も含まれています。文章に誤字脱字が多いと注意力がない印象を与えて、論文のマイナス評価に繋がることも多いです。
また、文章が雑に書かれていると確認する気が失せてしまうため、読み手にきちんと読まれない可能性もあります。論文は、第三者が読むことを意識して丁寧に書きましょう。
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【公務員試験】作文(論文)のルールはある?
公務員試験は論文内容だけでなく、書き方のルールを守ることが大切です。作文(論文)の書き方で押さえておきたいポイントには、次のようなものがあります。
- 段落を変えるときは1マス空ける
- 「ですます」「である」の文体を統一させる
- 最低でも制限文字数の8割程度は執筆する
- 句読点が行頭に来ないように注意するい
- 題名は最初の行に3マス開けて書く
書き方のルールを間違えると、マイナス評価に繋がることもあるため注意しましょう。
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【公務員試験】作文(論文)の書き方と注意点
いきなり作文(論文)を書き始めてしまうと、軸がズレてしまうことも多いです。
テーマや課題からズレると評価が下がる要因になるので、作文(論文)を書くときは注意しなければいけません。論文の書き方で押さえておきたいポイントには、次のようなものがあります。
- 書き始める前に全体構成を考える
- 文章を書いたら全体を見直す
- 日頃から時事問題に触れておく
作文(論文)で高評価を得るためのコツも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
書き始める前に全体構成を考える
作文(論文)を書き始める前に全体構成を考える必要があります。作文(論文)は、序論・本論・結論の3段階に分けて構成を考えるのが基本です。
まず序論では、公務員試験で課されるテーマや課題に対する自分の意見や主張、いわゆる結論を最初に述べます。結論を述べたうえで本論に入り、結論に対する根拠や具体例を述べましょう。最後は、結論で今まで述べたことをまとめます。
このように序論・本論・結論の3つの構成に当てはめて文章を作成することで、読み手が読みやすい論文を書けるはずです。
文章を書いたら全体を見直す
論文を書き終えたら、全体を見直しましょう。誤字脱字は評価ポイントが下がる要因になるので、最後にしっかり確認することが大切です。
また、文章を確認しながら書き進める方法もありますが、これでは時間がかかってしまいます。場合によっては、きれいな文章を書こうとし過ぎて最後まで書けなかったり、見直す時間が無かったりすることもあるかもしれません。
最初は下書きを書くつもりで執筆を進め、余った時間で文章を調整するほうが効率的です。
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日頃から時事問題に触れておく
公務員試験の種類によっては、「最近のニュースで感じたこと」「行政のサービスについて」など専門的な知識が求められる場合があります。
このような場合は、最近のニュースや行政サービスの知識を踏まえたうえで作文(論文)を書かなければいけません。公務員試験の出題テーマや課題は当日まで分からないため、どのような問題が出題されてもいいように日頃から時事問題に触れておくことが大切です。
公務員試験の作文(論文)対策ならTACにご相談ください
公務員試験は、作文(論文)が試験に課されることが一般的です。そのため、教養科目や専門科目に加えて論文対策もおこなうことが必要です。
しかし、作文(論文)を書き慣れていない方は、どのように勉強すればいいか悩むこともあるでしょう。公務員試験の作文(論文)対策なら、TACにご相談ください。
TACならカリキュラム内で論文対策ができます。講義で構成の練り方や評価ポイントを学び、その後は実際に答案を書き、繰り返し答案添削を受けることで、答案作成力を養成していきます。答案添削は何度でも利用できるので、実力を高められます。