FP(ファイナンシャルプランナー)2級の年収と
アップさせるコツは?
FP(ファイナンシャルプランナー)2級の年収は?
FP(ファイナンシャルプランナー)とは相談者のライフプランや貯蓄計画、保険、投資などの総合的な資産設計を企画立案し、サポートする仕事です。顧客のライフスタイルや価値観をもとに家族構成や年齢構成、収入、支出などのデータを集め、さまざまなことを考慮したうえで顧客に合ったプランを作成します。
そんなFP2級の年収はいくらなのか、参考となるデータを確認していきましょう。
FP(ファイナンシャルプランナー)2級のみで算出された平均年収のデータは見当たらない
FP(ファイナンシャルプランナー)2級の資格取得を目指しているときなどには、平均年収が気になるものです。しかし、残念ながらFP2級のみで算出された平均年収のデータは見当たりませんでした。
日本FP協会が「ファイナンシャル・プランナー業務調査」という調査でFPの年収データを発表していましたが、発表されたのが平成23年でした。これは発表から時間が経っているデータのため、参考にしにくいでしょう。
参考として、金融・保険業全体での平均年収
先述のとおり、はっきりと「FP(ファイナンシャルプランナー)2級の資格を取得したらいくら稼げる」とはいえないのが実状です。ここでは参考データとして、FPが該当する職業分類である金融・保険業についての平均年収を紹介します。
FPが該当する職業分類の「その他の経営・金融・保険の専門的職業」には、経営コンサルタント、中小企業診断士、商工会議所又は商工会に属する経営指導員、品質システム審査員なども含まれます。FP単独の数字ではないため、留意しておきましょう。
就業者数(出典:令和2年国勢調査の結果を加工して作成)全国 | 賃金(年収)(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)全国 | ハローワーク求人統計データ 求人賃金(月額)(令和4年度) 全国 | 有効求人倍率(令和4年度) 全国 |
---|---|---|---|
82,920人 | 947.6万円 | 29万円 | 0.77 |
[出典]厚生労働省「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」より
FP(ファイナンシャルプランナー)の年収は個人の能力や業種により大きく異なる
FP(ファイナンシャルプランナー)の収入をチェックしたいときに知っておくべきことが、FPの年収は個人の能力や業種により大きく異なるというポイントです。
たとえば、企業で働いているFPは基本給だけではなく営業成績に応じて歩合制の報酬を受け取っているケースがあります。さらには、完全歩合制のフルコミッションを採用し、基本給がない状態で働いている場合もあるのです。
そのためいつも誰でも同じ給料というわけではありません。FP2級の資格を取得した人の平均年収は比較的高めであるといわれているものの、個人の能力や業種などの差で大きく違いが出る点を理解しておきましょう。
年収は働き方でも違う!
FP(ファイナンシャルプランナー)の3つの働き方
FP(ファイナンシャルプランナー)の年収は働き方でも違ってくるものです。FP(の働き方を大きく分けると、以下の3通りがあります。
・企業勤務系FP(ファイナンシャルプランナー)
・独立系FP(ファイナンシャルプランナー)
・副業系FP(ファイナンシャルプランナー)
企業勤務系FPは、FPの知識やスキルを活かして企業で働く方法です。独立系FPは、企業には勤務せず、独立し相談料などで収入を得ていく方法で、副業系FPの場合は本業が別にあります。
それぞれの年収をチェックしていきましょう。
1
企業勤務系FP(ファイナンシャルプランナー)
企業勤務系FP(ファイナンシャルプランナー)は保険会社や銀行、証券会社、年金事務所、不動産会社などに勤務する働き方です。このうち、とくに高い年収が期待できるのは不動産業界だといわれます。平均年収が低めだとされているのは年金事務所で働くFPです。
ただし、年収が高いか低いかは企業規模や基本給による差が大きいといわれています。年収が気になる方は、就職の際に勤務先の雇用条件をチェックしておきましょう。
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独立系FP(ファイナンシャルプランナー)
独立開業したFP(ファイナンシャルプランナー)の年収データはありませんでしたが、独立系FPは人によって大きく年収が異なります。うまく軌道に乗っている人は何千万円と稼いでいる場合もありますし、経営がうまくいかなければ一般的な会社員よりも年収が低くなってしまうケースもあるのです。
日本FP協会の調査によると、FPの平均的な1時間あたりの相談料は5,000~10,000円ほどが多くなっています。相談料が主な収入源とはいわれているものの、それだけで仕事が成り立っている人は少なく、保険代理店などの手数料による収入が大きいようです。
3
副業系FP(ファイナンシャルプランナー)
副業系FP(ファイナンシャルプランナー)の年収に関しても人によって大きく異なります。副業系FPの収入源は相談料や商品販売の手数料、講師、セミナー、ブログ、文筆活動による執筆料などさまざまです。
将来的に独立したい場合に、FPとしての経験を積むために副業系FPとして働くケースもあります。副業系FPの年収は数万~数百万円まで幅広く、経験や働き方などによっての差が大きいです。
FP(ファイナンシャルプランナー)の年収をアップさせるコツ
FP(ファイナンシャルプランナー)FPの年収をアップさせるコツは、以下のとおりです。
・難易度の高いFP資格を取得すること
・副業系FP
FPで働いている人や、FPの資格の取得を目指している人などは、今よりも年収をアップさせたいと考えている人も多いでしょう。
年収をアップできるよう、それぞれのポイントをチェックしていきましょう。
難易度の高いFP(ファイナンシャルプランナー)資格を取得すること
年収をアップさせる1つ目のコツは、難易度の高いFP(ファイナンシャルプランナー)資格を取得することです。FPの資格には1級・2級・3級というように3つのランクがあります。
このうち、3級の難易度がとくに低く、初歩的なため3級ではまだあまり就職に有利にはなりません。級が上がっていくごとに難易度が高くなり、FP2級から就職に有利になるようです。
FP1級になると高額な資格手当が出る企業もあり、年収アップに期待できます。FP1級は税理士や社会保険労務士などの士業のダブルライセンスにも人気です。
ダブルライセンスを取得すること
年収アップの2つ目のコツは、ダブルライセンスを取得することです。FP(ファイナンシャルプランナー)の資格だけではなくほかの資格も取得していると、信頼性が高くなり、専門家としての地位を高められます。
関連して生かせる資格には、公認会計士や税理士、社会保険労務士などさまざまな資格があります。勤務型FPとしてももちろん年収アップに繋がりますが、独立開業した場合にも幅広い相談に対応できるようになり役に立つでしょう。
ダブルライセンス取得で狙いたい資格の例
FP(ファイナンシャルプランナー)資格とのダブルライセンス取得で狙いたい資格の例は、以下のとおりです。
・宅地建物取引士
・社会保険労務士
・税理士
これらのほかにも、公認会計士や日商簿記、不動産鑑定士なども、FP資格とのダブルライセンス取得による相乗効果を期待できます。今回は上記に挙げた3つを詳しくチェックしていきましょう。
1
宅地建物取引士
FP(ファイナンシャルプランナー)の仕事では不動産の相談や住宅ローン相談など、さまざまな相談が寄せられます。宅地建物取引士の資格があれば、そんな顧客に対して実際に物件を提案して売買契約をおこなうところまで携わることが可能です。
2
社会保険労務士
社会保険労務士もFP(ファイナンシャルプランナー)資格とのダブルライセンス取得で狙いたい資格のひとつです。社会保険労務士とは社会保険や労働に関する法律の専門家で、社労士とも呼ばれます。
雇用や労働問題、社会保険、公的年金についての唯一の国家資格であるため、需要が高く人気のある資格です。社会保険労務士の資格も取得によりFPの仕事の幅を広げてくれるため、狙ってみると良いでしょう。
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税理士
税理士もFP(ファイナンシャルプランナー)資格とのダブルライセンス取得におすすめの資格のひとつです。FPへの相談でも税金に関する相談があり、お金に関するさまざまな相談も受け付けています。
税理士の資格を取得すると、ファイナンシャルプランを提案するだけにとどまらず、さらに深いところまで提案できるようになるのです。また、ダブルライセンスを所持していると、顧客から信頼されやすくなるというメリットがあります。
FP(ファイナンシャルプランナー)や
周辺資格を取って年収アップを目指そう!
FP(ファイナンシャルプランナー)とは相談者のライフスタイルや価値観などに合わせて、ライフプランや貯蓄計画、保険、投資など総合的な資産設計を立案し、サポートする仕事です。
残念ながらFP2級のみで算出された平均年収のデータは見当たりませんでした。参考としてFPが該当する職業分類の「その他の経営・金融・保険の専門的職業」にあてはまる職業のデータを確認すると、平均年収は約773.9万円でした。
FPは個人の能力や業種、働き方により年収が大きく異なる職業です。年収をアップさせたい場合は、難易度の高いFP資格を取得したり、ダブルライセンスを取得したりと挑戦しましょう。
これらを参考にして、年収の高いFP(ファイナンシャルプランナー)を目指しましょう。
まとめ
FPは、業種や働き方などによって年収が大きく異なります。資格を取得していれば知識が得られるだけでなく、顧客の信頼も得やすくなり、年収アップや独立にもつながります。
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