資格試験・資格取得の情報サイト>電気主任技術者(電験三種・二種)>電験三種試験制度変更で年2回受験可能に|科目合格制度利用で合格近づく|電験三種

電験三種 科目合格制度利用で無理なく合格へ
【2022年 電験三種 試験制度変更】試験が年2回に

2022年度電験三種(第三種電気主任技術者試験)試験日程発表!
試験制度変更で年2回受験可能に!

2021年3月、経済産業省の電気保安制度ワーキンググループ内にて、近年の電気主任技術者人材不足解消の一環として、試験制度の見直しが検討されました。もちろん、まだ正式な決定事項として公表はされていませんが、CBT方式試験の導入準備状況などから、来年以降何等かの形で変更されることは確定のようです。そこで見直しに至った背景や、制度変更後の受験について一緒に考えていきましょう。
→ 2021/12/9一般財団法人電気技術者試験センターより試験日程が発表され、年2回試験となることが決定しました。

令和5年度 電気主任技術者試験日程発表!

 (2022/12/15現在)

電験三種は『CBT方式』でも受験可能に!

  • 電験三種

    <上期>
    ・CBT方式:2023年7月6日(木)~7月30日(日)
    ・筆記方式:2023年8月20日(日)
    <下期>
    ・CBT方式:2024年2月1日(木)~2月25日(日)
    ・筆記方式:2024年3月24日(日)

  • 電験二種 / 一種

    <1次試験>2023年8月19日(土)
    <2次試験>2023年11月12日(日)

最新の情報・詳細については、一般財団法人電気技術者試験センターホームページ・受験案内にてご確認ください。

電験三種 試験制度変更でチャンス拡大!2022年本試験に向けた傾向と対策オンラインセミナー見逃し配信中!

年2回実施へ変更となりチャンスが拡大した電験三種。
変更点を含めた試験制度、科目の重要度と学習法、TACデータリサーチから読み取る傾向と対策のほか、受験プラン、質疑応答の模様をお伝えします。
※2021/12/11(土)実施したオンラインセミナーの見逃し配信です。

電気主任技術者はなぜ足りないのか

電気主任技術者全体の減少傾向と高齢化

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60代の免状保持者が最多

そもそも 「将来の電気保安人材不足解消の課題解決」に向けて発足されたこのワーキンググループ。第1回会議では、現状と課題の一つに、電気保安人材(電気主任技術者等)が減少傾向かつ高齢化し、将来的に人材不足に陥ることをあげています。

経済産業省の資料をまとめると・・・
  • ポイント①

    近年の電気主任技術者免状取得者の年間人数はほぼ横ばい 

  • ポイント②

    ①にも関わらず、電験三種取得者のうち保安系への就職は全体の2%に留まる

  • ポイント③

    現免状取得者の年齢別では1位60代、2位50代、3位40代、4位70代…。若い人がいない!

再生可能エネルギー発電設備の急増とその対応者不足

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FIT・SDGsで再エネ発電設備大注目

再生可能エネルギー発電設備とは、左図のような太陽光発電、地熱発電など、自然の力を利用してエネルギーを得る発電のこと。そもそもFIT導入で需要が増しましたが、SDGsでクリーンエネルギーとして注目され、2020年10月には日本も「2050年カーボンニュートラル宣言」したことは記憶に新しいと思います。とにかく今大注目である一方、事故多発から事故率が高めになっている問題点もあります。

経産省の資料をまとめると・・・
  • ポイント①

    FIT制度が導入され6年間で太陽電池発電は2倍、風力発電は10倍に急増。しかもその90%以上が小型設備。

  • ポイント②

    異業種参入や個人事業での慣れない管理、不十分なチェックにより、事故件数も事故率も急増!

甚大な自然災害への対応者不足

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100年に1度ではなくなった自然災害。被害なき安全な暮らしを守る人材が必要。

2018年9月の北海道胆振東部で起きた震度7の地震による大規模停電(ブラックアウト)、2019年9月の台風15号による千葉県の鉄塔倒壊は記憶に新しいですが、ここ数年、甚大な被害をもたらす自然災害が多発し珍しいことではなくなってきました。今や電気はなくてはならないもの。自然災害と共存しつつ安全な暮らしを守るために、電気主任技術者の力を必要としています。

経済産業省の資料をまとめると・・・
  • ポイント①

    近年の自然災害により発生した停電数は1災害あたり50万個を超え、広範囲かつ長時間にわたった。 

  • ポイント②

    台風15号により鉄塔2基、電柱1996本が倒壊・損傷。急な復旧作業はコストと人材不足を呼んだ。

要は、電気主任技術者の需要増に供給が追いついていない

もちろん課題はこれだけではありませんが、全体的に人が必要にも関わらず、なり手がいないというのが、一番の理由のようです。

ならば電気主任技術者を増やそう。その方法は?
~2022年度試験制度変更検討案~

入職者増加に向けて試験制度変更が議論された

電気主任技術者を増加させる方法は色々議論されました。
実務経験年数の見直し、保安業務のスマート化、外部委託へのハードル低下など、数ある論点の中で、試験制度変更案も議論されました。具体的にどのような案が出ているか確認しましょう。

2022年度からの試験制度変更案

資料によると、科目合格制度の期間は変えずに受験機会を増やすことを検討しているようです。

令和3年度 令和4年度 令和5年度
実施回数 年1回 年2回 年2回
マークシート方式
CBT方式 × ×
経済産業省の資料をまとめると・・・
  • ポイント①

    有効期間を延長せず試験を年2回にして受験機会を増やすのが妥当。

  • ポイント②

    受験機会は計6回。学習効率と早期取得に有効であり、受験者増加に効果が期待できる。

  • ポイント③

    CBT方式導入により諸事情で本試験日に受験がかなわない者の機会損失減少に効果あり。

電験三種の科目合格制度とは?

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3年間で4科目合格すればOK

電験三種の試験は、科目が4つあります。「理論」「電力」「機械」「法規」です。この4つは科目合格できます。1つの科目は合格した年から3年間有効で、失効すると再受験となります。よって、最初に科目合格した年から3年以内に4科目すべて合格できれば、電験三種合格となります。
試験制度の変更で年2回受験が可能となったことで、最初に合格した試験以降、申請により最大で連続して5回まで当該科目の試験が免除されるので、合格のチャンスが拡大しています。

CBT方式ってどんな試験?

CBT(Computer Based Testing)方式=コンピュータを利用して実施する試験方式のこと

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PC・英語などの資格試験の他、企業内試験でも採用

CBT方式は文系資格やPCスキル試験では取り入れられているものも多く、最近では日商簿記がCBT方式を採用したことで話題になりました。

・CBT方式試験の公開期間に各試験センターに予約を入れ、当日テストセンターに行って試験を受けます。
・問題は紙ではなく、画面上に映し出されます。試験によっては別途メモ用紙・計算用紙が支給され、メモしたり、計算した回答をPC画面の選択ボタンで解答していきます。
・電卓は持ち込みOKの試験と不可の試験があり、持ち込み不可の場合は、画面上に電卓を出すことができますので、クリックしながら計算する形になります。

試験は解答が始まったところから時間がカウントダウンされ、時間いっぱいになると解答できなくなる仕組みです。

電験受験生に有利?メリット・デメリット

メリット
  • (1)

    自分の都合のいい日時で受験可能

  • (2)

    ランダム出題のため過去問対策が紙試験以上に役立つ可能性あり

  • (3)

    ブースで受験するため周りを気にせず受験可能

  • (4)

    絶対評価試験になる可能性が高いため、その場で合否が分かる

デメリット
  • (1)

    画面上で問題も回路図も見なければならず、慣れないと見落としや間違いが起こりやすい

  • (2)

    画面上の電卓を使用する場合、練習していないと時間がかかる

電験受験者にとってはメリット増!

デメリットもあるものの、受験生にとっては、受験機会も受験方式も増加することでより受験しやすくなると言えそうです。また、CBT方式については9月~10月にパイロット試験を実施します。ここで電験特有の問題点が解決されれば、もっと利便性のいい試験になると言えそうです。

試験制度変更による
メリットとデメリット

試験制度変更はメリットが大きいですが、多少のデメリットもあります。まとめてみました。

メリット
  • (1)

    受験回数が増えることで1科目ずつゆっくり学習が可能。仕事が忙しい社会人も受験しやすい。

  • (2)

    複数科目受験すれば最短半年~1年で合格可能。

  • (3)

    回数増加で過去問の類似問題や前回と出題範囲が重複する可能性もあり。勉強した分だけ結果が出やすい!

デメリット
  • (1)

    CBT方式は問題が持ち帰れないため、公表される問題数が減少し対策が取りにくくなる可能性あり。

  • (2)

    電験三種は4科目一緒の学習が実は効率的。1科目ずつの学習が逆効果になることも

試験日程発表!
今からできる対策は?

①試験日正式発表!学習スタートは今!

試験日と制度変更が発表されないとやる気にならない、と待っていた人も、チャンスが増えるなら受験しようかと考えている人も、どちらの日程に向けて学習を進めようか迷っている人も。まずは今から準備を始めましょう。

各科目にかかる平均学習時間

  • 理論:200~600時間
  • 機械:400~700時間
  • 電力:250~500時間
  • 法規:250~500時間

各科目の一番少ない時間数の対象者は、「高専卒・理系大学もしくは大学院で電気電子系学科卒」です。早めの対策をオススメします。

②複数科目合格を目指して準備する

1科目からでも受験できるのがメリットであることはお話したとおりですが、実際、電験三種は4科目一緒に学習したほうが合格に近くなることは受験生の間でも有名な話。なぜなら…

複数科目学習した方がいいメリット

  • 各科目に相関関係があり、他科目の理解を助ける。
  • 例えば「法規」科目に「電力」の問題が出題されるのはよくあること。他科目の知識が他科目を合格に導く

よって来年受験の方は、早期合格に向けて2~3科目学習するつもりで今から準備に入ってください。

③学習経験がない場合、まずは「理論」から入る

理論は一番最初に学習すべき基本中の基本の科目。ただ、数学や物理が苦手な方には一番苦労する科目でもあります。時間がかかることが分かっているなら、今から準備を開始すべき科目です。

理論の攻略法は?

  • 電験三種に必要な数学は押さえておく
  • あまり理解ができなくても先に進む。まずは全体像の把握が大事

電気主任技術者は、暮らしを守るやりがいのある仕事です。
上述の通り、需要があり比較的年齢を問わず職に就くことができます。
転職を考えている方にもオススメの資格ですので、試験制度変更をうまく利用して、短期間合格を目指し、安定したやりがいある仕事を目指しましょう。

電験三種への第一歩はココからスタート!

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