電験二種1次試験 合格発表! 合格基準点・合格率・講師による試験傾向分析
令和6年度 電験二種1次試験の
合格基準点・合格率
電気技術者試験センターより、令和六年度(2024年度)第二種電気主任技術者試験の試験結果が発表され次第公開します。
[一次試験]受験者数・合格者数・合格率・科目合格者数・科目合格率
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 科目合格者数 | 科目合格率 |
---|---|---|---|---|
7,479人 (昨年6,318人) |
2,159人 (昨年1,545人) |
28.9% (昨年24.5%) |
3,416人 (昨年3,442人) |
45.7% (昨年54.5%) |
[一次試験]科目別 合格基準点・合格率
科目 | 合格基準点(90点満点の実得点) | 合格率 |
---|---|---|
理論 | 54点 (昨年54点) |
47.0% (昨年33.5%) |
電力 | 54点 (昨年54点) |
57.8% (昨年38.0%) |
機械 | 54点 (昨年54点) |
57.8% (昨年72.0%) |
法規 | 54点 (昨年54点) |
49.7% (昨年89.9%) |
※科目合格率は4科目合格者含む
TAC講師による試験傾向分析
理論 講評|令和6年度1次試験
本年の理論は、例年より比較的易しかったように思います。しっかりと基礎を押さえていた人は学習の成果が発揮出来たのではないでしょうか。
問1は三種でも学習する誘電体の電界の公式をしっかり使えれば、比較的容易に解ける問題でした。
問2も標準的な問題と思いますが、(1)で単純な公式ではないこと、磁界と電界が同時に問われている点がポイントでした。
問3の直流回路も落ち着いて丁寧に考えれば解ける問題であったと思います。
問4は過渡現象の問題ですが、例年の微分方程式の解法よりも各素子の現象が問われている出題でした。
問5は標準的な交流回路の問題でした。
問6でやや戸惑われたかも知れませんが、問題文をしっかりと読んで、粘り強く考えれば解ける問題であったと思います。
選択問題は、どちらも同等の難易度であったと思います。両問とも問題文をしっかりと読んで落ち着いて取り組むことが重要と思われます。全体的には、しっかり学習を積まれていた人は合格点が取れる内容だったと思います。
電力 講評|令和6年度1次試験
本年の電力は、発電、送電、変電など各テーマにおける問題数は例年と同様でした。
問5のフェランチ効果をはじめ、問1の石炭火力発電、問3の各水車の効率、問4のCVケーブルなど、基礎的な知識を問う問題が多かったと思います。
一方で、問2の変電機器の内部異常を発見するための診断手法のように、知識がないと解答が難しい問題もありました。しかし、時間をかけて問題文をしっかりと理解し、解答群を慎重に絞り込むことで正解にたどり着ける問題でもありました。
したがって、日頃から関連する技術分野に関心を持ち、お手持ちのテキストなどを通じて幅広く知識を吸収していた方にとっては、合格レベルに達することはそれほど難しくはなかったと思います。
機械 講評|令和6年度1次試験
本年の機械は、ほぼ例年並みの難易度であったと思います。基礎をしっかりと身に付けながら、幅広く教材を読み込まれていた方は、学習の成果が出たのではないでしょうか。
問1は電機子反作用の問題で標準的と思いますが、細かい現象を丁寧に理解することが求められました。
問2の電動機駆動の問題は基本的な問題であったと思います。
問3の交流遮断器の問題も類題も多くありますが、遮断器の特徴を深く理解しておく必要がありました。
問4の昇圧チョッパは回路動作と基本公式の理解が必要となります。
問5の燃料電池も(5)以外は正答したいと問題だったと思います。
問6の光の問題は文章量も多く、初めの記述がやや難しいですが、(2)以降は標準的な内容になるため、集中して読むことがポイントとなります。
問7の誘導加熱も(4)がやや難しいかも知れませんが、他は学習の成果が出せたのではないでしょうか。
問8は基本的なメカトロニクスの問題であったと思います。
ほぼ例年並みの難易度ですが、過去問をしっかり解き、少し広い範囲まで丁寧に教材を読み込んでいた人は,合格に近づけたと思います。また、表皮効果など理論の問題と重なるところもあるように理論と合わせることで学習効果アップも期待できると思います。
法規 講評|令和6年度1次試験
テーマ別の問題数は、例年通りで、電気事業法に関する問題が1問、電気設備技術基準が4問、施設管理が2問出題されました。
問1は電気工作物に関する記述で、昨年改正された小規模発電設備については多くの方が出題を予想していたのではないでしょうか。問2の高圧架空電線と建造物との離隔距離に関する問題、問3は電路の対地電圧に関するやや難しい問題でした。問4は設備容量に関する問題で、計算問題の準備していた方は解けたのではないでしょうか。問5問6は問題文から解答を絞りやすい比較的易しい問題でした。問7は太陽光発電設備の点検に関する問題で、少し太陽電池発設備に関する知識があれば対応できたと思います。 全体としては、電気設備技術基準などをしっかり読み込んでいた方は対応可能である問題も多かったと思います。
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担当:尾上健夫講師<TAC電験二種講座講師>
<Part1>
0:23 2次科目の計算と論説の割合と対策方法
1:56 過去問+αの勉強が一番合格に近い?
2:12 1次の4科目の勉強は2次にどのくらい役に立つのか
3:28 1次と2次は同時に勉強したほうがよいのか
3:54 初学者の勉強期間は1年かかるのか
4:45 学習方法と学習計画の立て方
7:10 1次の理論・機械の選択問題、2次の問題選択方法
9:18 過去問への取り組み方
10:01 知識の増やし方、専門書は読むべきか
0:24 初見の問題に講師ならどう対応するか
1:24 機械制御のパワエレの勉強方法
3:08 独学でパワエレを勉強する場合の対応方法
3:51 1次は通るが2次で落ち続ける人の対処方法
6:01 計算力=数学力?
6:36 計算機の使い方が大事
7:16 数学力の上げ方
8:07 2次試験の記述答案は第三者に見てもらったほうがいいか
9:15 独学とスクールのメリット・デメリット
10:38 2次試験の総勉強時間
12:18 家庭や仕事との両立方法
14:23 完璧主義の解決方法
【参考】電験二種1次試験 受験者数/合格者数/科目合格者数
実施年度 | 1次受験者数(名) | 1次合格者数(名) | 科目合格者数(名) |
---|---|---|---|
令和6年度 | 7,479 | 2,159 | 3,416 |
令和5年度 | 6,318 | 1,545 | 3,442 |
令和4年度 | 6,189 | 2,178 | 3,048 |
令和3年度 | 5,979 | 1,539 | 2,736 |
令和2年度 | 6,235 | 1,695 | 3,050 |
令和元年度 | 6,915 | 1,633 | 3,388 |
平成30年度 | 6,631 | 1,600 | 3,089 |
平成29年度 | 6,570 | 1,737 | 3,450 |
平成28年度 | 6,521 | 1,456 | 3,007 |
平成27年度 | 6,418 | 1,557 | 3,255 |
平成26年度 | 6,676 | 1,595 | 3,261 |
平成25年度 | 6,452 | 1,550 | 3,018 |
平成24年度 | 7,034 | 1,748 | 3,522 |
平成23年度 | 6,659 | 1,047 | 3,542 |
平成22年度 | 6,786 | 1,549 | 3,395 |
【参考】電験二種1次試験 全科目合格率/科目合格率
実施年度 | 合格率 | 科目合格率 |
---|---|---|
令和6年度 | 28.9% | 45.7% |
令和5年度 | 24.5% | 54.5% |
令和4年度 | 35.2% | 49.2% |
令和3年度 | 25.7% | 45.8% |
令和2年度 | 27.2% | 48.9% |
令和元年度 | 23.6% | 49.0% |
平成30年度 | 24.1% | 46.6% |
平成29年度 | 26.4% | 52.5% |
平成28年度 | 22.3% | 46.1% |
平成27年度 | 24.3% | 50.7% |
平成26年度 | 23.9% | 48.8% |
平成25年度 | 24.0% | 46.8% |
平成24年度 | 24.9% | 50.1% |
平成23年度 | 15.7% | 53.2% |
平成22年度 | 22.8% | 50.0% |
【参考】電験二種1次試験 各科目合格基準点
実施年度 | 理論 | 電力 | 機械 | 法規 |
---|---|---|---|---|
令和6年度 | 54 | 54 | 54 | 54 |
令和5年度 | 54 | 54 | 54 | 54 |
令和4年度 | 54 | 54 | 54 | 54 |
令和3年度 | 54 | 51 | 54 | 54 |
令和2年度 | 54 | 54 | 54 | 54 |
令和元年度 | 51 | 53 | 53 | 50 |
平成30年度 | 49 | 52 | 52 | 52 |
平成29年度 | 54 | 54 | 54 | 54 |
平成28年度 | 50 | 50 | 50 | 47 |
平成27年度 | 42 | 51 | 50 | 51 |
詳細は試験センターHPをご確認ください。
一般社団法人電気技術者試験センター https://www.shiken.or.jp/index2.html