【中小企業診断士試験】日程と内容は?受験資格や申し込み方法を解説
資格試験合格を目指すならば、学習スケジュールを組むために試験日を確認しておくべきでしょう。 今回は、中小企業診断士の試験日や会場、受験資格など、試験情報をまとめています。1次試験・2次試験の流れや「科目合格」「科目免除」制度の概要、学習ポイントも含めて、ぜひ参考にしてください。
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中小企業診断士登録までの4ステップ
中小企業診断士になるまでには、1次試験と2次試験それぞれに合格する必要があります。また、1次試験は筆記試験のみですが、2次試験では筆記試験と口述試験があるため、個人ごとの面接形式での試験対策が必要です。 さらに、2次試験に合格してから3年以内に実務補習・実務従事をおこなわなければなりません。
それでは、各試験が開催される時期や試験科目、合格基準などについて、詳しく確認していきましょう。
1.1次試験(筆記試験)
1次試験の目的は、中小企業診断士に必要な知識があるのかどうかを判定することです。例年は8月上旬ごろの土曜日と日曜日の2日間を試験日として、四肢択一か五肢択一のマークシート形式で実施されます。
試験科目は、「経済学・経済政策」「財務・会計」「企業経営理論」「運営管理」「経営法務」「経営情報システム」「中小企業経営・中小企業政策」の7科目です。各100点満点で、以下を満たしていれば合格できます。
- ・総点数の60%以上で、かつ1科目も満点の40%未満になっておらず、試験委員会が相当と認めた得点比率
- ・科目ごとに満点の60%を基準とし、試験委員会が相当と認めた得点比率
2.2次試験(筆記試験)
10月下旬ごろに実施される2次試験の筆記問題では、企業の問題点や改善点などを解答します。4つほどの事例をもとに、企業ごとに適切な診断および助言ができるかどうかを確認し、応用能力の有無を確認する問題です。
2次試験の筆記試験で記述する文章のボリュームはそれほど多くなく、各設問で15〜200文字程度しかありません。ただし、制限時間内に出題者の意図に沿った解答をまとめる難しさがあります。
3.2次試験(口述試験)
2次試験の口述試験試験は、例年ならば12月中旬ごろに実施されます。試験時間は、受験者1人につき約10分間です。
筆記試験の出題内容をもとに、異なる角度から4〜5問面接のような形式で出題されます。当日に落ち着いて受け答えできるように、TACなどのスクールで模擬面接を受けておくのがおすすめです。
4.実務補習・実務従事 ※令和6年4月時点
実務補習・実務従事は、中小企業診断士として診断実務能力を有するかを実務を通して判断することを目的とし、第2次試験合格後、3年以内に実務補習を15日以上受けるか、実務に15日以上従事することにより、中小企業診断士としての登録の申請を行えます。
例年、全国各地で2・3月(5日間・15日間)、7・8・9月(5日間のみ)に実施され、土日祝中心に行われます。
【令和6年度】中小企業診断士試験の概要
続いて、令和6年度を例に挙げて中小企業診断士試験の概要を解説します。試験日程や試験会場、受験資格および受験料、申し込み方法について、それぞれチェックしていきましょう。
なお、日程が決まっていても、災害などによって試験の実施に影響が生じる可能性があります。
※参考:中小企業診断協会資料
※参考:中小企業診断協会資料
試験日程
中小企業診断士試験の日程は、例年4月中旬~下旬に、中小企業診断協会より発表されます。 令和4年度における中小企業診断士試験の日程は、以下のとおりでした。
1次試験
区分 | 日付 |
---|---|
案内配布・申込受付期間 | 令和6年4月25日(木)~5月29日(水) |
試験日 | 令和6年8月3日(土)・4日(日) |
合格発表日 | 令和6年9月3日(火) |
2次試験
区分 | 日付 |
---|---|
案内配布・申込受付期間 | 令和6年8月23日(金)~9月17日(火) |
筆記試験日 | 令和6年10月27日(日) |
口述試験を受験する資格を得た方の発表日 |
令和7年1月15日(水) |
口述試験日 | 令和7年1月26日(日) |
合格発表日 | 令和7年2月5日(水) |
試験会場
試験会場は、1次試験と2次試験で異なるため注意しましょう。1次試験の会場は札幌・仙台・東京・名古屋・金沢・大阪・広島・四国・福岡・那覇の10地区、2次試験は札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡の7地区です。
とくに1次試験は2日制であるため、宿泊場所を用意する必要がある方がいるでしょう。また、スケジュールの調整や移動手段の確保も含め、早めに準備をしましょう。
受験資格および受験料
受験資格・受験料は、以下のとおりです。
区分 | 内容 |
---|---|
1次試験の受験資格 | なし |
1次試験の受験料 | 14,500円 |
2次試験の受験料 | 17,800円 |
申し込み方法
受験申し込み手続きは、冊子版の試験案内に綴じ込まれている専用の払込用紙に必要事項を記入して、郵便局かゆうちょ銀行に提出するという方法をとります。そのとき、同時に受験手数料の支払いもしましょう。各試験で異なる申し込み期限が設定されているため、注意してください。
「科目合格」「科目免除」制度の概要
中小企業診断士試験は、多くの科目数があります。1次試験には、科目合格による免除や他資格等保有による免除の制度が設けられているため、該当するかどうか受験前に確認してみましょう。 それでは、これらの制度の概要をチェックしていきます。
科目合格制度の概要
科目合格制度とは、過去の試験で科目合格できた方に対し、当該科目について免除できる制度のことです。1次試験合格までの科目合格の有効期間は3年間(翌年度と翌々年度まで合格した科目を免除申請できる)です。制度を利用するためには申請が必要です。忘れずに申請するようにしましょう。
科目免除制度の概要
科目合格による免除は、ほかの資格を保有しているなどの特定の条件を満たした際に、1次試験の一部科目が免除される制度のことです。例えば、公認会計士試験の合格者、税理士、弁護士、ITストラテジストといった情報処理技術者試験合格者などが該当します。 こちらも申請が必要であるため、該当する方は申請しましょう。
中小企業診断士の難易度と学習ポイント
中小企業診断士は難易度の高い資格です。合格のためには学習計画を立てて、スクールに通うなどの効率的な学習方法を見つけることが大切です。 最後に、中小企業診断士の難易度と学習のポイントもチェックしていきましょう。
中小企業診断士の合格率は3~8%
中小企業診断士の平均的な合格率は、1次試験が20~30%程度、2次試験は18~20%程度です。試験全体での合格率は、3~8%ほどだといわれています。
これは、10%程度の合格率である公認会計士や、11~15%程度である行政書士よりも合格率が低い数字です。中小企業診断士は難易度が高い国家資格であるため、しっかりとした学習が必要なことがおわかりになるでしょう。
※参考:中小企業診断協会資料
学習計画を立て効率的に
出題範囲が広いため、中小企業診断士は学習計画を立てて効率的に学ぶことが合格への近道です。資格取得に必要な勉強時間は、約800~1,000時間だといわれています。もしも独学で進めた場合には、「コストを抑えられる」などのメリットがあるものの、「疑問を解決できない」「モチベーションの維持が難しい」といったデメリットもあります。
知識とノウハウの豊富なTACのような予備校を利用して、効率よく勉強を進めるのがおすすめです。
試験日程をしっかりおさえて合格を目指そう
中小企業診断士の1次試験の試験日程は、例年であれば8月上旬ごろの土曜日と日曜日の2日間を試験日で実施されます。2次試験の筆記問題は10月下旬ごろ、口述試験は例年ならば12月中旬ごろの実施です。それぞれ、前段階として受ける試験の合格発表から、次の試験の申し込みまであまり時間がとられていません。忘れずに申し込みをおこなう必要があります。
試験日程などをしっかりおさえて、合格を目指しましょう。試験日程の詳細は、中小企業診断協会ホームページでご確認ください。
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