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私が診断士を目指そうと決めたのは3.11、東日本大震災の夜でした。交通機関が麻痺しており、会社のみんなが安心して帰宅できるようになるまで会社に留まっていました。 そんなとき、ふと自分はこのままでいいんだろうか、という思いが浮かび上ってきたのです。実は長く、人とモノとサービスと会社をつなぐ仕事をしたい、と考えてきました。前職時代に先輩から「いつかMBAを取ったらいいじゃないか」といわれていたことを思い出し、MBAの取得もいいなと思いました。ただ、実家が被災していましたから、海外へMBA取得に行くことはとても無理です。 国家資格なら国内で働きながら取得できるし、資格を旗印にして人と人をつなぐ仕事ができないかと思いました。幸いインターネットに接続できましたから、「MBA 国家資格」で検索したところ、一番上に出て来たのがTACのWebサイトでした。 会社に留まったまま、いろいろと調べていくと自分のやりたいことに近いかなと思いました。資格を取得して転職するもよし、独立するもよし、と幅広い選択肢を持てる。女性の場合、ライフステージの変化によって会社や仕事を自由に選べないケースも出てきます。私はやはり自分で仕事を選びたいので、そのためにも診断士を取得するのが良いと思いました。
TACを含め3校を比較しました。その中からTACを選んだ理由は、診断士試験で一番多く合格者を輩出していること。自分が合格した後の人脈作りにもプラスになると判断しました。また、実際の講義を1回お試し受講した上で申し込めたことも大きかったです。 試験は2回目の受験で合格しました。1年目には過去問を回し過ぎて、解答まで暗記してしまい、問題文を見ると解答を思い出してしまうほどでした。そこで、2年目はしばらく過去問を解くことを止め、解答の選択肢を隠して問題文を見るようにしました。 会社からは試験に合格したことで一時金が出ました。そのお金は実務補習で使用するノートパソコン購入費用の一部に充てました。
担当業務としてはデジタルコンテンツの企画やブログやSNSなどを利用しての集客、SEOなどに従事しています。さらに社内では働き方改革やナレッジマネジメントなどにも携わり、職場の環境整備、どうしたらより働きやすくなるかにも取り組んでいます。
業務というよりも職場の環境整備に役立つことが多いです。以前はどうすればみんなが働きやすくなるのか、働きやすくするためにどうすればいいのかについて肌感覚ではわかっていました。それが、診断士試験を通じて企業経営理論や組織・人事を学んだことで、理論立てて考えられるようになり、理論と肌感覚を融合した取り組みができるようになりました。 例えば、弊社ではフレックスタイム制をコアタイムなしで導入していますが、この導入にあたっても人事からアドバイスを求められた際、「コアタイムなしで実施したら、私は真夜中に仕事をするけれど、それでもいい?」「だめだとしたらどうすればいいかな?」と問いかけました。都度、このような問いかけをすることで、一人ひとりがどうすればいいのかを考えてくれます。こうした対応も診断士で身につけたことの一部です。このように診断士を通じて学んだ知識を多角的な視点で会社に還元できていると思います。 自社内だけでは気づかない働きにくさや改善できる点がまだあると感じて、私は社外で診断士活動も行っていますので、その活動を通じて多くの企業を見ています。このような視点で社内を見ることができるのは私しかいないと思いますので、今後も職場環境の整備には取り組んでいきたいですね。
私が合格した2013年の診断士試験の合格者は910名ですが、うち女性は52名、5%強でした。その女性合格者の半数近くと知り合いですから、少なさがわかりますよね。2019年度では、合格者1088名のうち女性は95名でしたから、割合としては少し増えています。 実は女性診断士に相談したいというオファーはたくさんあるのですが、女性は、ライフステージの変化によって診断士として活動しにくくなる場合があります。よって、すぐに対応できる女性診断士があまりいません。政府の方針もあってか女性経営者は増えており、彼女らは共感しながら相談に対応してくれる女性診断士に期待しています。 ですから社会に役立ちたい、経営に興味があって職場環境を改善していきたいと考えている女性に診断士を目指してほしいですね。
診断士を取得すると、自分の成長も感じられますから、ぜひ目指してほしいですね。もし迷っているのなら、まずは診断士試験に挑戦してみることをお奨めします。学びから得られる知識はプラスになります。挑戦してみてだめなら、やり方がだめだったのか、それとも合わなかったかなどの検討材料が出てきます。するとどうすればよいかが見えてきますので、まずは挑戦してみてはいかがでしょうか。
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