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Profile
大学院修了後、技術職として電機メーカーに入りましたが、3年半で所属先の事業部がなくなり転職することにしました。2社目に転職したタイミングがちょうどリーマンショックの時期で、入社時に約束した給料やボーナスが出ないことがありました。「万が一、職を失っても食べていけるようにしなければ」と思ったのが診断士を目指したきっかけです。技術職のままであれば弁理士や技術士になりますが、あまり分野を限定してしまうよりも、広くいろいろな分野を勉強できる方が将来につながると考え、診断士を選択しました。また、技術職はずっとパソコンに向う業務でしたので、「もっと外に出られる仕事、人と話せる仕事がいいな」とも考えました。 本試験は3回目の挑戦で1次試験、2次試験に合格し、2013年4月に登録しました。でも、すぐに独立はせずに前職を1年ほど続けながら、オフタイムに独立する準備を進めました。独立の準備はスキル面ではなくほぼ人脈作りで、診断士の集まりや受験生の集まり、診断協会のプロコン塾や研究会などに参加して人脈を広げていきました。 そして2014年3月、ステラコンサルティング(以下、ステラ)を立ち上げ、個人事業としてスタートしました。
製造業出身のため製造業の支援をしたいという思いがあり、最初に製造業を支援する半民半官の支援機関で2年ほど修業を兼ねて実務をやらせていただきました。ステラでは公的業務がメインとなっており、具体的には医療機器開発支援のための医工連携アドバイザーをしています。私は横浜企業経営支援財団と東京都医工連携HUB機構のコーディネーターとしてドクターと製造業と製販企業との三者の間に入り、ドクターの希望に基づいて、必要な技術を持つ企業を探して提案する調整役を担っています。 並行して2015年4月にライブリッツ・アンド・カンパニー(以下、ライブリッツ)の取締役に就任し、民間の中小企業支援を担うようになりました。ライブリッツで多いのは、金融機関から依頼される民間企業の事業再生や経営改善の案件です。 そのため、ステラでは公的業務と民間のM&A案件など、ライブリッツはほぼ100%民間案件で、公的と民間の業務としてはほぼ半々です。 その他、経営者にインタビューして記事を書いたり、専門家派遣や中小企業大学校で製造業実習のサブインストラクターも行ったりもしています。
試験合格者を見ると女性は10%程度しかいませんから、「診断士=男性が多い」というイメージがあると思います。ただ、合格者では男性が多くても、独立してみると女性の比率がグーンと高まるイメージがあります。やはり自由な時間の中での働きやすさから、独立を選択される女性が多いのではないでしょうか。また、希少価値として女性診断士に仕事の声がかかりやすいと聞いたこともあります。 私が感じる女性診断士に期待されている部分は、調整能力の高さだと思います。私がやっている医工連携アドバイザーのような公的業務ではトラブルを嫌うので、和やかなムードを作り出しスムーズに話をつなげてくれる女性診断士が好まれるようです。女性経営者や美容室、エステサロンのような女性向けの業態の場合も、女性診断士に来てほしいと言われます。 ですから、女性に向いているというよりも、女性診断士が求められている現状があります。
将来の方向性はまだ見えていないのですが、今は時間的にもかなり働いていますので、ずっとこのままは厳しいと考えています。直接自分に依頼された仕事ですし、経営者とお会いしてご提案できる仕事は楽しいのです。でも、せっかく独立したのなら休みはきちんと取りたいので、業務とプライベートの理想的なバランスをみつけたいですね。
診断士には、法律などでこれと決っている仕事はありませんから、自分のやりたい仕事を選び、進みたい方向に進めるのが一番のメリットです。経営者と直接話ができ、自分の知識や経験を活かして提案し実際に取り入れてもらってうまくいけば「ありがとう」と言ってもらえるのが魅力であり、やりがいにつながっていると思います。 診断士に興味がある方は、男女を問わず、ぜひこの世界に挑戦してほしいですね。お待ちしています。
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