不動産鑑定士 合格体験記|M.Aさん

【合格の秘訣】 「継続は、力なり」

M.Aさん

M.Aさん
(40代)

DATA BANK

受講コース 上級本科生
受講形態 Web通信講座
受験環境 働きながら
受験回数 【短答式試験】合格までの受験回数 1回
【論文式試験】合格までの受験回数 2回
学習期間 TAC受講期間以外も含めて 2年0ヵ月
学習期間中、TAC受講期間 2年0ヵ月
得意科目 【鑑定理論(演習)】
計算の速さと正確さを意識して、繰り返し問題を解くことで安定的に高得点が可能だったため。
不得意科目 【会計学】
他の科目に比べて、時間がかけられず、マイナー論点の出題がされると答えられなかったため。
不動産鑑定士を目指した理由・きっかけ・動機

私は現在、担当している仕事において、土地の評価を行うことがあります。土地の評価について、自分で取引事例比較法を用いて土地価格を比準することもありますが、場合によっては、不動産鑑定士に鑑定評価を依頼することがあり、不動産鑑定士の先生方と関わることがあります。そのような仕事において、不動産鑑定士の先生のお話を伺う中で、鑑定士の資格が非常に専門性が高く、職務内容に魅力を感じたことが目指すきっかけです。

独学ではなく受験指導予備校を利用することに決めた理由

鑑定士を目指すに当たり、お世話になっていた鑑定士の先生に相談すると、「お金はかかるが、時間短縮のためにも予備校を利用した方がよい」という助言をいただきました。そこで、不動産鑑定士の受験指導予備校を利用することに決めました。

TACを選んだ理由・決め手

TACを選んだ一番の決め手は、合格占有者の高さでした。すなわち、受験生の大半がTACを利用していることを考えれば、TACの講義・教材がスタンダードであり、それらを利用することが合格への近道だと考えたからです。

受験時代の苦労・失敗談、勝因と敗因

1年目は、コロナ禍の緊急事態宣言時にTAC自習室の使用が制限されて、勉強場所や時間の確保に困りました。また、鑑定評価基準の暗記の精度が悪く、答練で基準を見ながらの解答になっていました。1年目の論文式の結果は不合格で、各科目の点数を確認したところ、やはり、鑑定理論の成績が思わしくありませんでした。そこで、2年目は、基準の暗記に時間を割き、面倒でも一言一句暗記していくようにしました。答練においても、テキストを見ずに常に本試験を想定して取り組みました。

仕事や大学と不動産鑑定士試験の勉強と両立法

平日は、フルタイムで仕事をしていたため、勉強時間の確保に苦慮しました。 通勤時間は、基準の暗記など、書かなくてもできる勉強をしました。仕事が休みの日は、子どもが起きるまで、また子どもが寝てから、答練の解答や復習を行っていました。

効果的な学習方法

テキストは、何冊も持ち歩くと重たくなるため、鑑定評価基準(小冊子)と会計学のテキストは、PDF化して軽量化を図りました。また、お風呂の中でも基準を見ることができるようにするために、PDFファイルを印刷して、印刷した紙を持ち込んでいました(ぬれてしまっても、再度印刷すれば良いためです)。
過去問は、教養科目については、ほとんど確認していません。鑑定理論の論文については問題文を確認する程度、演習問題については、講義で「解くべき順番」の提示があったため、一通りこなしました。
答練で扱われた問題は、TACの受講者にとっては「知っている問題」となるため、取りこぼさないように答練の問題を繰り返し解き直しました。

フォロー制度の活用方法と良かった点

自習室が利用できたことは、とてもありがたかったです。午前中に仕事を終え、午後から休暇でTACの自習室へ直行して、勉強に取り組むこともありました。 また、質問メールは、勉強している間に出た疑問点をいつでも送信できたため、通信メディアの受講生にとっては、ありがたい制度でした。

TACを受講して良かった点①(講師について)

私は、Web通信でしたので、収録担当の講師の先生方にお世話になりました。総じて言えるのが、講師の皆さんの講義が分かり易かったことに加え、合格させたい「熱意」が大きかったことが素晴らしかったです。また、経済学は苦手意識を持っていたのですが、講師の先生に懇切丁寧に講義していただいたので、いつの間にか経済学が好きになっていました。

TACを受講して良かった点②(教材(答練・テキスト等)について)

TACの教材は、本試験に出題される内容が凝縮されていて、TAC以外の教材をする必要がありませんでした(そのような余裕もないです)。特に答練の内容が本試験で的中していることが多く、「何をすればよいのか」ということに迷うことなく、「これさえしておけばよい」という教材内容でした。

TACを受講して良かった点③(カリキュラムについて)

講義から答練へのカリキュラムが良かったです。科目ごとの答練の間隔が絶妙であり、答練に臨む前の予習と、答練に臨んだ後の復習に時間をかけられ、科目ごとのムラ、科目内のムラが出ないようになっていたと思います。

全国公開模試の活用方法や受験して良かった点

模試については、本試験の疑似体験となるため、可能であれば会場受験をおすすめします。私の場合、土・日の予定があわなかったため、やむを得ず自宅受験としましたが、自宅受験の場合でも会場としてTACの自習室を使い、条件を会場受験と同様にして臨みました。 初年度の論文式の模試については、全くの圏外でしたが、今年度の模試については、1回目は会場と自宅受験者合わせて100位手前で手応えを感じ、さらに2回目は会場と自宅受験者合わせて100位以内に入れたので、「このままの勉強を継続すれば合格できる」と自信につながりました。

オプション講座の活用方法や受講して良かった点

まず、「鑑定理論 論文特効ゼミ」は、おすすめ(必須)します。高橋先生の講義に加え、「論文マスター問題集」等のテキストも充実していて、効率的に暗記と答案構成の練習を進められました。 また、アクセスコースの鑑定演習α・民法αをおすすめします。 演習αは、1回に1手法を問題として出され、テキストを読むだけでは身につかない計算論点の処理が身につきます。渡邊先生の講義は、熱意がこもっていて、「9割未満はやり直し」・「全記述式解答(罫線のみ)」を仰っていたので、その通りに実行したところ、安定的に高得点が取れるようになりました。 民法αは、出題分野が限定されていたので、答練の1週間前は、論証例の暗記に時間を使いました。また、復習に重点をおいて、論証例の使い方を身につけることができました。

直前期の過ごし方

直前答練の日程に合わせ、復習を重ねました。 教養科目については、総まとめテキストの問題と答練で出題された問題の復習を行いつつ、抜けている知識を基本テキストで確認し、テキストの読み込みを繰り返しました。 鑑定理論については、総まとめテキストの問題、論文特効ゼミの基本問題、応用問題Aの答案構成を1日2~4問行い、5問に1問は、実際に解答用紙に書く練習をしました。また、基準全体を5パートに分けて、1日1パートの暗記作業をしました。それを1週間で1周できるようにしました。

本試験当日のエピソード

論文式試験の初日が大雨で、電車で試験会場の最寄駅まで移動したのですが、駅に到着した際の構内のアナウンスで「ただいま大雨のため、運転を見合わせています」と流れ、一本でも遅い電車だと試験時間に間に合っていなかったので、ラッキーでした。 また、初日、2日目と自分の手応えとしては順調に進み、最終日の午前の鑑定理論の論文問題で開始後、「底地」の文字が見えたときは、直前の予想論点で「借地権・底地が出る」と指摘があったとおりになり、心の中で「よし!」と喜んでいたのですが、午後の演習問題で指示事項(数字の丸め方)を読み飛ばしていたことに気がつき、大慌てで修正して、やはり、最後まで気が抜けない試験だと思いました。

これから目指す方への応援メッセージ

鑑定士試験は、働きながらでも、合格可能な試験だと思います。ただし、受験専念の方に比べれば、勉強時間の確保が圧倒的に不利になるため、効率的・効果的に勉強の効果を発揮できるように確保できる時間は、すべて試験の勉強に充てる覚悟が必要だと思います。その上で、鑑定士試験は努力が報われる試験だと思いますので、頑張ってください。

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